追い越しちゃった
2017年夏 横須賀の海は、そして、太平洋は熱気に包まれていた。
平成67年度帝国海軍定例観艦式
加賀と伊勢
二隻の観閲艦に乗艦した各国のお歴々。今や日本にしかない艦種に目を輝かせている。
戦艦
それはかつて海の王者として君臨し、噴進弾と航空機の進化により本来なら歴史の彼方へ走り去るはずだった物。だが、彼の国は事情があって戦艦が未だに主力兵器。そして、彼の国と愉快な関係にある日本も彼の国の技術を取り入れた戦艦を作った結果「ミサイル主兵?何それ美味しいの?」状態で、他国の艦艇がミサイルを一発食らえば沈むと言われるのに対し、日本はミサイルを撃つだけ無駄(撃っても傷一つつけられないから)といわれるほどの重装甲。
そんな戦艦を日本はかつての名鑑の名前を引き継いだりしながら今でも10数隻有している。
内訳は平安級4隻、扶桑級4隻、長門級4隻、伊勢級3隻の15隻。今後も伊勢級が1隻と大和級4隻が就役し2020年の東都五輪の際には観艦式が行われた後開会式という計画である。
話は少し戻って平成66年夏
東都都知事選が参院選と共に行われた。
現実にはこの話が書かれている時点では都知事候補すら固まっていない。が、こちらでは、元空軍大将田母神勲、元総理大臣和泉純一、元民世党幹事長蓮見舟子の3人が立候補したが実質的に田母神の信任投票的な状態となっていた。
現実では都知事になったあのオバはんは立候補すらできなかった。
日本は現在、帝都、東都、旧都の三つの都がある。陛下がおわす信濃の帝都、かつての都がある畿内は、大阪奈良、山城の三府県からなる旧都。そして、この東都である。
現在の帝都都知事は阿倍守和。民政党の推薦で初当選を果たすも本人は、民世党に対して「掲げる政策は良い物だが実行手段がずさんすぎる政権を担うに値しない政党である。」と酷評。
現在の政権与党である自民党には「やり方が他にもあるだろうが、陛下の信任厚くこの党からのみ組閣の大命賜る政治家が輩出されることを考えれば自ずとこの党以外に政権与党を担う政党がない我が国を嘆かざるを得ない。」と表している。
今回の観艦式には横須賀に籍を置くアメリカ海軍太平洋艦隊第七艦隊と、沖ノ鳥島に根拠地を持つ彼の国の基軍近衛軍近衛連合艦隊第二艦隊統合軍令部直隷特務連合艦隊が、参加していた。
アメリカ軍は、「戦艦は日本にあってこそその美しさと強さを発揮する。」として、せっかくもらった戦艦をよこすかによこして、第七艦隊の旗艦をそれまでの揚陸艦ブルーリッジから新鋭戦艦モンタナに移した。
現在横須賀にはモンタナとアイオワ級6隻が居る。アイオワ級6姉妹は普段横須賀のアメリカ軍用地に居るが、れっきとした横須賀鎮守府所属の帝国海軍籍の戦艦である。
「久し振りに彼女たちを見て私も国を栄えさせ護る勇気と元気を貰ったよ。」
そんな中一隻の空母が、入港した。
アメリカ嫌いの彼の国が、今回だけと言って作った10万トン超級大型空母『ビリー・F・オバマ』。
彼を日本の盟友であるとかの国が認めた証である。
「CVNF01『B・F・オバマ』普段アメリカ嫌いのあの国があなたの名前を冠して作った、モンタナと並んでアメリカ軍の象徴となるべき船です。」
CVNFのNFはNucleusFusion。つまり核融合炉搭載艦という意味である。
日本ではなにやらものすごいエンジンが開発されこれが、簡単に言えば1から億を取り出すレベルにスゴイ物で、船舶はおろか発電に利用したら環境問題一気に解決レベルが起きた。
馬鹿は、馬鹿を繰り返す




