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よく有る架空戦記 の様な物  作者: 猫湊
さてと、ここから、大きくね
29/41

若返っちゃった

「陛下、こんな者が陛下宛に日本から。」

「小笠原沖ノ鳥島新島?はて。日本にこんな名前の島があったかしら?」

「小笠原諸島の南にある沖ノ鳥島北東10kmの海上にある巨大な人工島です。」

ここは英国、バッキンガム宮殿

英国女王アレクサンドラ・エリザベスにあの素っ頓狂集団から贈り物が届いた。

「赤を忌むなら永久の繁栄と美を約束します。リールシェル。この白い物を呑めば良いのかしら?」

「女王陛下におかれましてはご機嫌麗しく。」

部屋に入ってきたのは皇太子妃ダイアナである。

「あら、ダイアナちょうど良かった。あなたはよく日本に行くわよね?」

「はい。陛下。」

「この液体について何か知っていることはあるかしら?」

エリザベス女王が件の小瓶を見せる。

「はい。存じております。結婚初夜に私もこれと同じ物を似たような文面で受け取り呑みました。」

「疑わなかったの?」

「日本の天皇陛下直々にお持ちくださったのですから信頼しない方がおかしいです。結果、皇太子殿下との間に2人の王子と3人の王女を儲けることができました。」

うっとりとした表情を見せるダイアナ。

「危険な物ではないのね?あなたが言うのなら信頼します。今ここで呑みますから見ていなさい。」

そう言って呷るエリザベス陛下。

「あ、呑んでから30分ほどは体がほてって堪らないのと多分陛下のお年ですと猛烈な激痛が…遅かった。」

上気した顔から苦痛に顔をしかめ痛みを我慢する体制に移行した陛下。その肌にはつやとみずみずしさが戻り、背はしゃっきりと伸び、70年近く前の若く充実していた頃の体に戻っていた。

「母上、ダイアナが。…あれ?ダイアナ、母上を見なかったか?」

「陛下ならそこで、若返り疲れで伸びていらっしゃるわ。何せ70年近い年数を一気に若返ったのだもの。結婚初夜の私でさえあのときは気を失いそうになったのよ。」

「あの薬を飲んだのか?ロシアのオリガ先帝殿下も日本に行く前に飲んで出発が1週間延びたって聞くが。それほどなのか。」

顔がひきつっているぞ皇太子よ。


英国女王とシベリアロシア帝国の先帝が相次いで若返ったというニュースが世界を駆け巡った。そうそう。シベリアロシアと言うが、1970年から始まった祖国奪還戦争で国境線を西へ西へと進め90年には、父祖の都サンクトペテルブルグを奪還した。これによって世界の赤い馬鹿の親玉だったソビエトは消えた。

92年にノヴォニコラブルクで、皇帝アナスタシアが北部ユーラシア諸国連合NUNの設立を宣言しその代表国家としてのロシア帝国という位置取りを発表した。これに困ったのが赤い馬鹿ども。何をとち狂ったのか、世界永久革命会議とか言う中二臭い名前の組織を立ち上げた。

まあ、日本と愉快な仲間達は、いつもの素っ頓狂達のおかげでぜーんぶマルとどこまでもお見通しだったが。

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