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よく有る架空戦記 の様な物  作者: 猫湊
激動の欧亜大陸
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また半島だってさ。

「確かに魅力的である。」

朝鮮半島の北。寧辺市で、2人の男がしかめっ面で書類を見つめていた。小太りだが、一目で美丈夫と分かる男と、クールな眼鏡。

「もう南は見捨てるしかないか。」

「日本が我々に接触してきたと言うことは、南を見限ったと言うことでしょう。」

「せっかく皇帝を戴く帝国になれたという夢を見られていたのに、愚かだな。できるだけ多くの民は助けたい。かつて日本は我らが祖先たる百済人を数多く助けてくれた。それを見習い、事を進めたい物だ。」

金日成

史実においては北朝鮮建国者として有名だ。この世界では、腐敗する大韓帝国改め大韓民主共和国政府の状態を憂い民を思う良き政治活動家だった。日本政府は彼を支援することに決めた。彼は、朝鮮半島で長らく迫害されていた百済人という民族の一人だった。朝鮮半島には高麗人とエベンキ人と百済人の3種類の民族が大まかに分けて存在していた。高麗人とエベンキ人は混ざり合いすぎて、もう訳が分からない。だからもう朝鮮人でいいや。彼らは周辺列強への劣等感を百済人への差別という形で紛らわしてきた。だが、50年ほど前の日清戦争時代に日本の影響が強い地域に百済人がまとめられたため、虐めができずにいらいらしていた。そしてお馬鹿にも反日感情を募らせていったのだった。

「私は小さくて構わないから、また百済の国を作りたい。先人のように、海を挟んだかけがえのない友邦と手を取り合い、世界を渡る鳥のような風のようなさわやかで、朗らかな国を。」

「ならば、この提案は受けるべきです。」

寧辺周辺は朝鮮半島中の百済人が日本軍によって集められていた。アジアンビューティー、オリエンタルビューティーと呼称される美人女性が多いとされる百済人は、朝鮮半島中に散らばっていたときは、朝鮮人から強姦被害に遭いまくっていた。そして、警察はそれを取り締まるどころか、率先してあおり、あまつさえ、自分も参加する始末。それを知った日本は、大陸に手を出さずに良かったと安堵した上で、強い怒りを感じ、朝鮮派兵を決定。朝鮮半島を蹂躙し、虐げられていた百済人を救い、寧辺に集めていたのだ。

「この国は枢軸側だ。北と東に連合国の中心的な国家が有るというのに馬鹿もきわまれば立派だな。」

日成は、ため息をつきながら、ペンを取った。

「これを石原将軍に。我らの未来はできるだけ自分たちでもぎ取らねばと思っていた。」

「でも他者の力を借りねばできぬ事もあります。」

「願わくば、二度と、我が民族が他者から虐げられることの無いように。」

昭和18年8月。寧辺とその周辺は大韓民主共和国から独立を宣言した。連合国側は直ちにこれを承認した。さらにロシア帝国は、沿海州の一部を。中華民国も満州の一部をそれぞれこの新国家百済国に割譲した。そして、

「大統領代行閣下。ど、ドイツと、ハンガリーから、親書が。」

そこには、新たな国の誕生に対する祝辞と百済国を承認する旨の文が記されていた。枢軸国の中心的国家が承認したことで、他の国々も追従し、韓国のみが承認していない状態となっていた。

そしてこれが新たな火種に繋がる。

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