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女の子には憎しみしかなくて
狐が必死の形相で、
自分を押しているのが見えました。
だんだんと、
狐と燃え盛る炎が、
視界から薄れていきます。
女の子が振り返ると、
草原のような景色が、
どこまでも広がっています。
そよそよと風が吹き、
それにあわせて草が揺れ、
女の子の足をくすぐります。
木は、よく見ても、
異様な物ではありません。
ごく普通の、木です。
穏やかな景色でした。
しかし女の子の頭には、
黒いマントの魔女しかありません。
憎悪に心を滾らせながら、
女の子は足を鳴らして、
けもの道を歩きます。




