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殴り合いデスティニー  作者: 火村虎太郎
六本木戦争
88/90

皆殺しのメロディー

扉の向こう側。

何人かが、弾薬を詰め替える音


「この物語を・・・力ずくで、変えてやる。運命さえ・・」岩永

「ああ・・・突っ込むか最後・・」金山


やるだけ、やって、死ねるなら・・・

二人、思い浮かぶ顔は、ひとみの顔


(また、馬鹿な事って思われるか・・・)岩永

(褒めてくれるか。変わった俺に・・・)金山


「・・・・・・・・・」廊下の奥トイレに腰かける、人物


「ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!!」いきなり拳銃の連射音


「なっ!・・」驚く岩永

「向こう側!」驚く金山


「ガチャ!」開きだすドア


「来るぞ!岩永!」金山

「おお!」岩永


「うおっ!」二人驚く


「・・・・・変えてみろ・・・お前たちの物語。」なんと、石川登場


扉の向こう、全滅の兵隊。石川の皆殺しのメロディー鳴り響く


「ぐっ・・。おおお!」岩永

「おおおおお!!行くぞ岩永残るは、佐藤親子だ!」


(行け・・・新しい時代達よ・・・・

 しかし・・なんてことだ・・・岩永よ・・)石川



「ルール違反だろ?」中野

「はい。完全に・・・」藤原


遠くで見てた二人


ビルの中、慎重に探し出す、岩永と金山


煙草に火をつける石川。

(ちっ!・・・開きやがった・・・)石川撃たれた傷口から、血が出る。


意識が、遠のく石川。実は、かなりの重傷


「ッ・・」倒れだす石川


「ぐっ!」倒れかけた石川を支える


(・・・ん・・・田代・・・か・・・ふっ・・)石川


「・・・・・・・」トイレに腰かける人物


(どこだ?・・・まだ、このビルの中のはず・・・)金山

探し出す、金山、岩永だが、岩永に、嫌な考えが・・・


(きょーちゃんのお父さんは、殴り殺せたとしても・・・

 俺・・きょーちゃんを、殴り殺すなんて・・・・

 せめて、拳銃で、一撃で・・・

 はっ!そうか!石川さんに借りれば。)岩永


「金山君、石川さんに、拳銃借りよう。」岩永

「ああ。俺も、考えてたとこだ。一旦戻ろう」金山


だが・・・・


信じられない光景。

「オラ~殺せ!殺せ!」

「ドゴ!ドゴ!」


数人が、木刀や、鉄パイプで、殴打する。


一瞬で気づく二人

殴られてるのは、石川をかばい、上に乗っている田代


「何やってんだ~!!」岩永

「うおおおお!!」金山


突っ込んでいく二人


「来たぜ・・ガキ達・・・」木村会構成員数名



「ガキ相手に、拳銃使うな!

 パクられたら、死刑までまで、あるぞ!」木村会若頭

「おおお!迎え撃て、たかだか、ガキ二人だ!」兵隊


2人対本職6人・・・


「ギャイ~ン!!」

金山の日本刀と、相手の鉄パイプが、ぶつかる。


「あぶねえ・・あぶねえ・・・止めちまえば・・・

 あとは、乱戦よ!コラー!!」金山をぶち蹴り吹っ飛ばす。兵隊


「シャー」日本刀が、手から離れ、すべって行く。


「ガシ!」なんと、掴んだのは、石川


(くっ・・・血が・・失いすぎた・・・かすんで見えやがる・・・

 田代・・・何やってんだ?お前?・・やべえな田代も・・・)石川


田代、頭から血を流し意識が無い。


(誰が、だれだか・・・)石川


「かっ!金山君!!!」


 岩永、金山が、やられ、すでに、倒れた所を

 最後の一撃を食らわせようと鉄パイプを振りかぶる相手。

 

「クソっ待て」

「ドゴ!!」


岩永一瞬の気の緩み、目をそらした隙

後ろから、鉄パイプで、頭をぶん殴られる。


「バタ!」崩れ落ちる岩永


(ぐっ!・・やられた・・

 体が、意思とは、反対に、まったく動かねぇ・・)岩永


「ドゴ!」鉄パイプで、撃ちつけられる金山


「よしっ。ガキは、と・・!!」兵隊


一瞬全員が、ひるむ。

なんと、もう、かすかな意識の石川が、日本刀片手に仁王立ち。


「ぐっ!!」びびる兵隊


だが・・動かない、石川。ただ、だら~んと・・・・

だが、僅かに動き出す。



「うっ!撃ち殺せ!」木村会若頭


「パーン!」「パーン!」「パーン!」石川に向け拳銃を発射する兵隊


(ぐっ・・石川さん・・・早く、この体、動け!)目は、見える岩永


「パーン!」石川にヒットする弾丸


倒れない。わずかに、よじれる体。

まだ、ゆっくり、向かってくる石川


(倒れてるのが、金山に、岩永か・・じゃあ、後は・・・)石川


「うわあああ」倒れず向かってくる石川に恐れる兵隊

さらに、拳銃を発射


「パーン!パーン!・・・・・カチっ!・・カチ!」

全員拳銃の弾が切れる

何発か、石川にかするも、殺すまでは、至らず。


「うわああ!うわあ!!」必死で、鉄パイプや木刀を拾いなおす兵隊


(まずいな・・・

 俺は、捕まった時の事を考え、今日拳銃は、所持してない・・

 この、兵隊だけで、佐藤を、取るつもりだったが、死にかけの、

 石川が、落ちてりゃ、誰だって、殺そうとするさ・・・)若頭


木村会はプレジェイがやられてからの参戦予定だったが、ふらふらと、

ビルに入ってくる石川を見つけ。取ろうとした。

こんなチャンスめったにこない。ふらふらの石川なんて・・・

(この前に、騒ぎに便乗して、石川を撃って重傷を負わしたのも木村会)


田代は、不安で、現場に駆けつけた所に石川と、遭遇。

何より、知ってしまった事実・・・


「うおおおお!」向かっていく兵隊

「ブス!」

一突き。石川が、相手の首に日本刀を突き刺す。


「うわああぁぁ!!」退く兵隊。逃げようとドアに向かうが・・


「スバっ!・・スバ! ・・ズバ!・・・ズバ!・・・」


悪魔石川、おかまいなし。殺す。殺す。殺す。


残るは、木村会若頭


(・・・ふ~・・・欲かくなっっつー事か・・・)若頭


「ズブっ!!!!」


深く。突き抜ける。腹から、背中まで。


「石川~!!・・・」刺されてもまだ、石川の首に手を回す若頭さすが


だが、刺した日本刀をゆっくり抜くと、膝をつく若頭


(すっ・・すげえ・・悪魔だ・・・これが、外道悪魔クズ石川・・・)岩永


「・・・・首ってのは、こう、するんだよ!」石川

「ズバン!!!」


首を切り落とす石川。

石川の皆殺しのメロディー鳴り響く。


「バタン!」倒れる石川


「いっ石川さん!」意識も、戻った、金山

「おね~さん!」岩永、田代に向かう


「ぐっ!まずい・・金山くん、田代さんが!」岩永

「ああ!こっちも、まずい。すごい出血だ!」金山


「・・・金山くん・・・・頼む。

 田代おねーさんと、石川さんを・・・・」岩永


「ぐっ!だが、岩永・・」金山反論しようとするが・・

「いい!行ってくれ。田代さんと、石川さんが、の命の方が。

 今ならまだ、助かる。二人を!」岩永


「く・・岩永~絶対死ぬなや~!!!」

 火事場のクソ力。田代と石川を抱える金山。

「ああ・・・また・・渋谷で・・・」岩永


「うおおおおおおおお。」二人を抱え、ビルから脱出しようと、

階段を下りていく金山だが、

いかんせん二人は重く、なかなか、進めない金山


「・・・離せ・・・・」ふいに、ボソっと、石川さんが


「えっ!?石川さん意識が、戻って・・・でも・・」金山


「田代が、頭殴られて、意識ねえんだ、先に連れてけ・・・」石川


「でも、石川さんも、撃たれて、出血が・・・」金山

「いいから!行けや!」石川

「なっ!・でも・・・」金山


「恥ずかしいんだよ・・・まだ、勝負もついてねえのに途中離脱。

 やられて、運ばれていくってのがよ・・・

 外は、もう、騒ぎに気づいた人だらけだ・・・

 わかるか?・・石川が、やられて、

 運ばれるなんて事実はねえんだよ・・・」石川


「メンツですか!?この状況で石川さん!?

 死にますよこのままだと。」金山


一部始終を聞いていた、岩永が、


「行ってくれ、金山君。 

 石川さんは、俺が、佐藤親子を取ってから助ける!」岩永


「・・・ああ・・そうしてくれ・・・それまで、ここに、いるよ」石川

「くっ!すまねえ岩永!先に田代さん病院に連れて行く!」金山


田代を連れ出て行く金山


「・・早くしてくれよ・・岩永・・・」石川

「くっ・・・・はいっ!あとで、必ず!」走って、行く岩永


(・・・てか・・殺せねえぞ、お前じゃ佐藤を・・・・・)

 また意識を失う石川


日本刀を手に、探す岩永、片っ端から、ドアを開ける。

(結局拳銃借りるの忘れてる。)


「バン!!」


「うっ・・・・」驚く岩永


「カラン!」っと、持っていた日本刀も、手から、離れ落ちる


ついに、発見、佐藤親子

だが・・・。


「うっ・・・うっ・・・・・」岩永ゆっくり、近づいていく


座ったままの京子。机に、ひじを付いて、こちらを見つめる。

その隣には、頭から、血を流して、倒れている政則


「もう、諦めたの・・・さっき、お父さんは、自ら、命を・・・」佐藤

「どうして?ほぼ、勝ちじゃない。もう、こっちは、俺だけ・・

 木村会も、石川さんが・・・」岩永


「うん。・・・でも・・後ろ・・」佐藤

「うっ!」振り返った岩永が驚く


無言で、無表情で、岩永が、落とした日本刀を拾い上げる・・・滝部がいる。


滝部参戦。岩永、佐藤を取るために。捲土重来

ずっと、チャンスを、うかがってトイレに隠れていた。

さらに、城島の姿も。



「ちょっと・・きょーちゃん!・・どういう?・・」岩永





「ドン!!!!!」


「がはああ」岩永



岩永、城島に背中を撃たれる。



「ぐっ!・・・」膝を突く岩永




「最初は騙されたの・・・城島さんに・・・私も、お父さんも・・・

 いいように・・そして、知らなかったの・・

 城島さんと、滝部さんが、繋がってたたなんて・・・

 滝部さんだけなら、警戒も、した

 でも、今日、気づいたけど、もう、手遅れ・・・

 まさか・・・そうだったなんて・・」佐藤



この、抗争も、岩永を、裏切るように仕向けたのも、城島。

簡単な事。政則には、池袋の利権を匂わし。

さらには、援護、連合の話まで。

京子には、田代の情報を流し、嫉妬をあおる。

岩永は、すでに、田代の手の中だと

出てくる出てくる浮気の証拠・・・ 


政則は、援護のない、状況に、騙されたことに気づく。

動かない城島に。

京子は、滝部が、現れた時点で、すべて、滝部のはかりごとだと、気づく。

そして、最後の爆弾。


「・・・・・・・」岩永


「・・・嘘だと、思ったけど・・・

 お父さんは、拳銃で頭をぶち抜いた・・・

 京子、すまなかったって。

 ・・・・・・おいで、けーちゃん・・」佐藤


佐藤に近寄っていく、岩永


顔まで、近づき、佐藤が囁く


「もう、終わり・・・・信じたくなかった。こんな事・・」佐藤

「嘘だっ!嘘だって!」岩永


「ほれっ」何かの書類や写真を見せる城島


「嘘だ・・・嘘・・・・う・・そ・・」岩永もう、動けない・・


何もかも、体から抜けて行く様な・・・

魂さえ・・・



(ぶははははは

 空飛ぶ、竜も、ひっくり返って、落ちるか・・

 ただの、蛇かな今は・・・・勝った。蛇ごときなら、殺せる)滝部




「そう・・だから・・言わないで・・愛してるなんて」京子


佐藤が、拳銃を自らの額にあてる。



「いやっ・・それでも・・・ずっと・・・あ・」岩永


「ドン!!!!」



「うわあああああ!」岩永


崩れ落ちて行く・・


赤く染まる、最後に笑った顔

聞かない・・愛してるなんて・・



(よしっ勝った。あとは・・はは・・ただの蛇・・)城島 確信に変わる



愛した女が、目の前で、死んでいく。


ただ、呆然で、机の前、膝を突いたままの岩永






「スッ」





後ろから、突きつけられる日本刀


城島は、もう片付けて、さっさと、帰り支度。


もう、なにも、できない

もう、なにも、考えられない

もう、自分の、命さえどうでもいい・・・




もう・・・・・・風前の灯。





「ズブっ!!!!!!!」 深く突き抜ける・・・・・


「ぐはっ」岩永


「かはっ!」満面の笑み至福の時の滝部



そして、ゆっくり・・・抜いていく・・・


「トプ・・トプンっ・・」

我先にと追い越すかのようにあふれ出る血


「ゴっ!」


倒れない・・

膝を突いたままの体勢から、頭が机に当たり、前のめりに突っかかたまま・・



「・・それ・・で・も・・・ずっと・・ぁ・ぃ・・・・・・・・」岩永



「・・・・・・・・・・」滝部

「・・・・してる・・か」城島



最後、手が何かを掴みたかのか、僅かにピクリと動いた


「・・・・・・・・・・」滝部

「・・・・・・・・・・」城島


「・・行くか」滝部

「ええ・・・」城島



もう、動かない。

もう、間違いない。



ついに・・・ついに・・






蛇撃。





完全敗北。





悪党に、すべて、飲み込まれる。



愛してると言う前に・・



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