表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
殴り合いデスティニー  作者: 火村虎太郎
六本木戦争
83/90

極東の銀色


新宿のホスト店


同伴で、田代と、やって来た岩永

席に着く二人

「本当に、おいしかった。田代おねーさんご馳走様」岩永

「ふふふ・・・まだ、知らない事いっぱいね・・・」田代


「うん。勉強になります。おねーさんと、いると。」岩永


「慶太もう、上に上がる気無いの?」田代

「えっ?どういう意味です?」岩永


「ははは・・慶太もしかして、四大派閥で、満足なの?」田代

「えっ?(ドクン)」岩永

「まだ、一番下っ端でしょ?四天王と、慶太じゃ・・・」田代

「・・・はいっ。(ドクン!ドクン!)」岩永


「その上にも、いるのよ?忘れてない?」田代

「片平・・・さん・・(ドッドッド・・・)」

 岩永心臓の音が、自分でも聞こえる


「慶太まだ、一番じゃないのよ。まだ上に、石川、萩原、中野、椎名

 それから、その四人を束ねる、片平・・・・」田代


「・・・どうすれば勝ちで、どうすれば・・・・」岩永

「ふふ・・簡単。お金で勝つこと。力で勝つこと。

 そして奪う。すべてを。

 東京最大の利権。東京愚連の二代目を継ぐ事」田代


「本当に、あの四人に対して・・・」岩永


「可能よ・・・私と、組めば・・・・」田代

「(ドクンっドクンっドクンっ)・・・・」岩永


しばらくの沈黙




(思いもしなかった・・・もしかしたら、まだ、始まったばっかり?

 今までとは、ステージが、違う。

 もう、本当に、俺は、滝部さんや、城島さんを

 飛び越えていったんだ・・・

 そう。やっと、肩を並べた四天王に・・・

 だが、一番のカス。喧嘩だって、もしかしたら、一番弱いかも・・・

 しかも、その四人のまだ先にラスボスが、いたなんて・・・)岩永


「でも、組むって・・・」岩永

「ふふ・・・捨てなさい。貧乏で、才能の無いガキなんて(佐藤)」田代

(・・きょーちゃんを!?・・・)岩永


「四天王達に、勝つには、そのすべてを奪わなければいけない。

 金、権利、兵隊。末端の兵隊まで。

 すべてを、粉砕して、やっと、勝利」田代


「すべてを・・・」岩永


「慶太に足りないのは、すべて、力、お金、知識、嘘。

 それに、いらないのは、足を引っ張る女(佐藤)」田代

「でも、彼女には、いや、彼女が、いなかったら、ここまで!」岩永


「本気で、言ってるの?・・・・」田代

「えっ?・・・・・・」岩永


「慶太、派閥の頭でしょ?」田代

「はいっ。渋谷と、六本木が、メインです。」岩永


「なのに、なぜ、ホストまでして、お金稼いでるの?」田代

「えっ?だって、お金ないから・・・」岩永


「・・慶太知ってる?石川が、譲った、渋谷の利権の一部だけでも

 月に、1千万近くあるの。

 それに、慶太が、制覇した、六本木も、合わせれば・・」田代


「3千万くらい?・・・彼女が、俺にくれずに、溜め込んでる?」岩永

「それも、あるし・・」田代


「かと、言って、管理してる、佐藤がそれだけ、お金持ってる?」田代

「いやっ彼女のお店とか、いれても

 ・・・良くて、月2~3千万・・・」岩永


「どこに、半分くらい、流れてると、思う?ふふ・・・

 本当に、20そこそこのガキが、一人で、六本木の女帝にまでなれる?

  いままで、誰が貴方達の喧嘩のケツ拭いてると思う?ふふ・・」田代


(ドクン・・ドクン・・・)

(嘘だ!信じたくない・・俺以外の、男?まさか!?)岩永


田代の策略か?それとも、佐藤の後ろに、バックでもいるのか?

たしかに、わずか、二十歳の女が、六本木の女帝?


(俺を、騙してる?俺を、利用してる?)疑心暗鬼 岩永


「まあ・・この、ホスト対決で、よく、理解しなさい。

 私の力。ふふふ・・」田代

「はいっ。・・・」岩永(理解?私の力?)



「いらっしゃいませ。小林様・・どうぞ、こちらへ・・」金山


(来た!新宿の女帝・・)岩永

田代とは、離れた席で、龍二が、接客。


「私に勝てると思ってるのがすごいわ。藤原ごと潰してしまうぞ!」田代

「えっ?田代おねーさん・・藤原って・・新宿の?」岩永


「んっ?本当に何も知らないの?慶太?」田代

「はいっ。・・・」岩永


「じゃあ、慶太を信用して、教えてあげる。もちろん他言は駄目よ」田代

「はい。」岩永


「結局、喧嘩が、強いって、だけじゃ、

 どうにも、ならないのは、よくわかってるよね。

 まずは、スポンサーが、必要ね。所詮最初は、ガキだからみんな。

 慶太で言えば、佐藤ね。」田代


「はい。よく意味はわかります。喧嘩の強さは、最初だけ・・・

 あとは、結局、金。」岩永


「そう。たまに、喧嘩も商才もある奴は、いるけど、やっぱり知れてる。

 結局大金持ったスポンサーが、付かないと、

 でっかい事業も、できないよね?

 滝部や、金山にしてもそう。まず、さしあたっての大金がない。」田代


「滝部さんも、田代おねーさんの派閥なんですか?」岩永

「そうよ。みんな、滝部は、石川派って、勘違いしてるけど、

 私の兵隊よ・・・大体私、石川の女でも、ないわ。」田代


「えっ!!!絶対そうだと・・・」岩永


「そりゃ~昔、付き合ってたけど、今は、関係ないよ。

 お互い、利用してるだけ

 わざと、男と女の関係を匂わすだけ・・・」田代


「どうして?」岩永


「だって、恐いでしょ?石川の力に田代の金って・・・

 最強のタッグでしょ?」田代

「うん。東京最強。って思うよね・・」岩永


「ふふ・・だから、中野も、手を出せないの・・石川だけなら、

 田代だけならって、なるけど、

 いっぺんに二人は。ってなるでしょ。」田代


「・・うん・・どうして、中野さん?・・・」岩永


「やっぱり、今、中野が、最強。

 まあ、強いのは、やっぱり、新宿って、所。

 石川の渋谷や、椎名の池袋じゃ、利権のでかさが違うから・・」田代



「それと、田代は、椎名の女なの。一応ね・・ふふふ・・・」田代

「っ!!!!!!!!?」岩永


(複雑すぎて、わからないよ・・・じゃあ・・今結局トップは?)岩永


「誰もが、狙ってるの・・・最大の利権。東京愚連の二代目を。

 東京最大のみかじめ料を。もちろん税金はかからない。」田代


(東京愚連・・・アウトローの頂点・・)岩永


「慶太も、東京愚連よ。一番下っ端のね・・・」田代

「俺も・・・」岩永


「ようは、渋谷で言えば、石川にみかじめ料が、入るわよね!?

 それから、また数パーセントは、片平の東京のみかじめ料になるの。

 東京の、すべての、花街から、数パーセントずつ。

 その街、その街の、みかじめの権利を持つのが、東京愚連のメンバー

 そして、それを、統括する東京愚連の総長 片平。

 まっ、やくざと、一緒ね。中身は。

 親分がいて、各街をしきる、若頭が、三人に、相談役が、二人

 下っ端が、一人って、とこかしらね。今。」田代


(相談役が、二人・・・萩原さんと若井さんの事まで、知ってるのか

 ・・当然か・・・田代おねーさんなら)岩永


「その、東京愚連入りに、

 あと一歩で、入隊狙ってるのが、次の世代の三人」田代

「滝部、藤原、城島・・・」岩永


「そうっ。まっ、補欠みたいなものね。

 だけど、滝部は、私が送り込んだ、対石川の刺客。」田代

「えっ?じゃあ・・えっと・・・う~ん・・」岩永


「ふふ・・複雑すぎて、わからないんでしょ?

 簡単よ。私が、すべて、手玉に取ってるの・・石川、椎名、滝部

 そして、私は、変則的に、いきなりトップを狙ってるの。」田代

「じゃあ・・俺も手玉に?」岩永


「ふふ・・・どっちでもいいよ。(やさしく笑う田代)

 本気で、私の男になる?それとも、すべてぶち壊されたい?」田代


(恐ぇ・・・・マジ恐い・・・この人、四天王も、手玉に・・・

 格が、違う。本当に女帝だ!じゃあ、どうも、話からすると・・

 中野、田代、石川、椎名、萩原の順?今?力関係は?

 滝部さん使って、石川さん殺そうと、してる?

 元カレじゃん・・・それでも、殺そうと?

 てか・・・おねーさん・・・ほんっと・・・ステキ・・・

 抱きたい・・・いやっ・・抱かれたいよ・・・)岩永



「んっ?・・・どうした?・・くっついて?」田代

「・・・・・・・・・」岩永そっと田代の手に爪を立てる

「ん?・・・・」田代

じっと田代の目を見る岩永


(かわいぃ・・・・とろけてるよ、目・・・

 好きなの?年上で、権力者が?力が?

 本当・・・欲しい。何もかも。

 何もかも、失ってでも・・・慶太が。)田代



こりゃ・・・やべえ・・・・・・・・・・・・・・・





ロシア、極東地区 ウラジオストク


(やはり、可能性は無いな・・・夏は、それなりの気温まであがるし・・

 もしかしたら、一年中極寒で、死体が、腐らないかもなんて・・

 ばかげた、考えだったな・・・ここには、法律はねえ。使えるな・・

 それにしても、すごいゴミの山だな・・)ロシアに旅行中の滝部


(なんで・・こんな、ゴミの山、見に?

 俺、ここで、殺されるのかと、思って、マジ、ブルってたよ。

 もう、放そう。このピストルから、手を・・・


 いやっ・・・もし、ここで、・・・いやっ、止めよう。

 滝部さん取っても何の利点もねえや・・・)

 


「爆弾の確認取れたか?」滝部

「・・・はいっ。真実です。」城島


「ぶはははははは・・・知らねーのか?

 佐藤と、親父も・・・」滝部

「はいっ・・・」城島


「最後で、火~着けりゃ・・・勝ちか?」滝部

「ええ。」城島



「ぶはは、ひっくり返れや・・・岩永!」滝部

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ