くだらないプライド
「何~~~~!!!!」
東京中に広がる、戦況。
田辺死亡。ひとみ危篤状態。
他、渋谷爆撃永井死亡 黒紅蓮兵隊三名死亡。
もう、東京を、通り越し、日本中の悪達に響く、とんでもない戦闘、戦況。
「止めなさい、もう、遅い。今更、渋谷の応援にいっても!」佐藤
大暴れする、岩永を、止める、菅原、片岡、他六本木の頭達。
「うがあああああああああああああ!!!」ぶち切れている岩永
回想・・・・
昨日の事・・・
ひとみが、車に撥ね飛ばされる前・・
岩永が、ひとみに電話する。
「だからっ!六本木が、参戦するって!。て、言うか、俺が、根本取るから!」岩永
「だめっ。あくまで、爆撃の戦争だから、けーちゃん(岩永)は、入ってこないで!」ひとみ
「だったら、六本木と、渋谷の連合ってことでも、いいじゃんよ!」岩永
(プライドか・・)
周りにも、いる人に、聞こえるくらいの、大きな声・・・
(六本木?・・六本木の頭からか・・・仲いいって、言ってたな総長・・)金山
「だって、ぶっちゃけるけど、ひーちゃん(ひとみ)もう、実質負けじゃない!
あの、田辺だって、もう、亡くなったんだろ!」岩永、情報は、早い
「それでも、爆撃だけで、取らなきゃいけないんだよー!!」ひとみ
切れるひとみ、もう意地になってる
「爆撃だけって、もう、渋谷は、ろくな、戦力いないんでしょ?
もう、負け認めて、引退しなよ。」岩永
「私、爆撃の総長だぞ!!引けるか~!」怒るひとみ
(もう、私を、とめないで・・・)
「・・・・・・ごめん。だったら、六本木においでよ。もう、渋谷捨ててさ、
そしたら、向こうは攻撃してくる事できないから、攻める事だけに、集中できるじゃん
ほらっ、こっちは、色んなチーム仲良くしてるから、大丈夫だし。」岩永
少し悩む、ひとみだが・・・
「・・・ごめん・・気持ちは、うれしいけど、やっぱり、逃げれない・・・」ひとみ
「・・・・・じゃあ、もし、気持ちが変わったら、また、連絡頂戴」岩永
「うん・・・終わったら、また、一緒に、遊ぼぅ・・・」ひとみ
(・・・・私を、抱きしめて・・欲しぃ・・)
「うん・・・わかった。気が変わったら、すぐにでも、電話してよ。絶対だよ。」岩永
(いますぐ・・・・六本木で・・・)
六本木
「駄目か・・・」佐藤
「うん。頑固。」岩永
「ええ~せっかく、でかい喧嘩できると、思ったのに・・」がっかりの菅原
「片岡なんて、もう、武器大量に買ってくるって、出て行ったぜ」六本木チームの頭
渋谷
「・・・・」無言で、携帯を眺めるひとみ
「総長・・六本木から、連合か、何かの話ですか?」金山
「うん・・・・それと、もしくは、渋谷捨てて、六本木で、爆撃立ち上げればって・・・」
ひとみ、まだ、実は、悩んでそう
「いい話なんじゃ・・・受けても・・」金山
・・・・・・・・・・・
わずかに、開いた携帯だが・・・
「パシャ!」携帯を閉じる
「田辺に、悪い・・・逃げたら・・」ひとみ
「そうですね・・・爆撃だけで、取りましょう。」金山も、腹をくくる。
・・・・・回想終了・・・・・・・。
そう、もう、遅いのだ。渋谷は、主戦力の田辺死亡、ひとみは、危篤状態
もう、敗北濃厚。と、言うより敗北。
すでに、頭を取られたのだ。
意気消沈。渋谷爆撃。度重なる攻撃で、
もう、すでに、動けるのは、金山、田村の、逃げ続けた二人だけ。
期待する飯田橋も、黒紅蓮のガキの喧嘩とは、思えない、凶器攻撃や、闇討ち
人数を減らし、残り僅か、10名ほど。
まともに、戦おうとしない黒紅蓮が、超猛攻をかける。
何より、やはり、根本、池田の強さは、もちろんだが、
安田が、ここまで、やるとは・・・
安田の元のチームメンバーも、ハンパない。
安田、根本に、負けてなかったら、かなりの所まで行けた逸材だと、わかる。
まず、この世代じゃ、突き抜けている。
事実、タイマンでも、この世代最強と、言われていた、田辺も撃破。
ひとみも、跳ね飛ばす、極悪さ。
狂犬のあだ名は、だてじゃない・・
さすがに、緊急集会が、行われた四天王プラス田代
滝部、藤原も参加。めったに、出てこない、城島も参加。
さらに、関りの深い初代渋谷爆撃の馬場も・・・
「萩原~・・・お前、代理戦争のつもりか?」石川
「バカ言うな・・一度も、そんなつもりはねえし、俺も、ひとみは、かわいがってる。」萩原
「お前が、連れてきた根本に、田辺も取られてんだぞ!」椎名
「新宿も、潰されたが、お前の指示か?萩原?」中野
「お前ら、いい加減にしろや!。たしかに、根本は、俺の派閥みたいな、もんだが、
別に、俺が、バックじゃねえし、俺の考えで、動いてるわけじゃねえ!」萩原
「・・・そうか・・・・だとしたら、くだらない事に首突っ込むのは、よそう・・」石川
「なっ!石川さんっ!くだらない事って!、ひとみが、死にそうなんですよ!」馬場
「バカヤロウ。・・・今の時代は、今の時代だ。じゃあ、おめえ、後輩が、やられたからって、
今更、出て行って、殴り合いの喧嘩でもするのか?馬場コラ!」石川
「ぐっ・・・すいません・・出すぎました・・」馬場
しばらく沈黙が、続く。
「なあ・・もう、決めねえか・・そこの、城島んっ時も、そうだったじゃねえか・・
そりゃ~、派閥とか、縄張りとか、色々あるけどよ、現役は、現役で、もう、俺達は、
口だし、することねえんじゃ、ねえか・・・」中野
城島、池袋戦争を、起こし、初の、東京統一を成し遂げた男。
この時も、新宿愚連隊、池袋喧嘩会、東京爆撃隊、他チームが、一旦壊滅、
かなりの、死傷者を出した。
「ああ、たしかに、ガキの縄張りは、結局、上には、関係ないしな・・」椎名
たしかに、いくら、新宿が、中野の縄張りで、どこの、ガキが、それを、取ろうとも、
結局は、中野の縄張り。所詮ガキの遊び場が、変わるだけで、利権は、別。
多少、ガキが、薬さばいたり、商売したりで、別に、大本は、ヤクザや、四天王が持つ。
「たしかに、ステージが、違う・・・実際、上の指示で、やってないんだったら、
それは、ただの、遊び場の取り合いなだけだから、口出すことじゃ・・」田代
「よしっ。あくまで、利権を荒らさない、ガキの喧嘩なら、今後一切、四天王は、
口出ししないっ。例え、それが、身内・・でもだ。」石川
「ぐっ!・・・」馬場、
「ああ・・・萩原も、信じよう。」椎名
「ああ、すまねえ、変な勘違いさして・・」萩原
「一応、次の世代の、意見も聞いとくか、珍しく、三人そろってるし。」中野
次の世代・・・
滝部、藤原、城島。
「・・・少なからず、影響や、バックアップは、必然的にあると、思います。
たとえば、萩原さんや、馬場が、根本かわいがって、小遣いやる。なんてことも、
その金が、抗争に回される事も、あると、思いますが、それは、どう、捉えますか?」藤原
「指示で、なければ、何に使おうと、自由だな」椎名が答える
「では・・・直接でなく、間接的に、抗争に、油をそそぐような、OBが、いた場合は?」藤原
「どう言う意味だ?」萩原
「たとえば、今の、抗争の、黒紅蓮、爆撃以外のチームに、肩入れして、
抗争を、かく乱、穴の開いた、利権を漁る者が、いた場合は?」藤原
「おいっ!!!お前俺の事言ってるのか!コラ!」藤原を掴みかかる滝部
滝部が、キムの新宿ナイフに、多額の戦闘資金と、滝部のネームバリューをつぎ込み、
新宿ナイフは、今大きくなっている。
構成員も、滝部の兵隊になれると、参加してくる。
あの、馬場の引退式に、参加した、新宿、池袋の何人かも、
滝部の、強力な魔力にすでに、引き込まれ参加。
「滝部~・・最近、お前出すぎだぞ・・」石川
なんという、威圧。
藤原も、滝部も、我に変える。
「すみません。かわいい後輩なんで、多少、少なからず、金の面倒見てしまいました」滝部
(くっ!結局、筒抜けか・・・しかも、藤原まで、知っていたとは・・)滝部
「いいんじゃ、ねえか、それぐらい、代理戦争なら、代理戦争で、それで、俺達も、参加すれば
いいだけの、事だからな、えっ!?ガキこら!」中野
クギをさされる、滝部。
(くっ!まずい・・たしかに、新宿ナイフを使って、新宿の利権の少しは、
すでに、手に入れた・・バレてるか・・?)滝部
「滝部~・・お前、空気入れてるのか、この戦争に・・」萩原
「いえっ!そんなつもりは、ありません。事実、自分も、渋谷出身ですし、
ひとみも、かわいがってます。別に、キムを、特別って、訳じゃないです。」滝部
(くそっ!マジ、恐ぇえ未だに・・)萩原に、びびる滝部
「まあ、いいだろう・・多少の事に、いちいち首突っ込んでたら、器が知れるわ」中野
(ふ~・・・凌いだ・・)滝部
(ふっ!全部わかってんだよ、こっちは、相変わらず、極悪だな滝部~)藤原
「城島~・・何かないか?」椎名が聞く
「はいっ。では、いずれ、くる、六本木の騒動も、黙認で、よろしいんですね・・」城島
沈黙・・・・・・・・
先を、行き過ぎる城島。だが、これが、東京を制した男。
だが、先を、見すぎている。これに、僅かに反応したのは、田代。
「まだ、議論の事でも、四天王の耳に入れるのも、時期尚早。
聞かなかった事にします」田代
「はいっ。すみませんでした。」城島
(早い!情報が・・だが、いずれ来る騒動?JACKが?どうなる?)田代悩む
(六本木か・・・何かあるな。動いて見るか)滝部の嗅覚。
「じゃあ、解散だ!ガキは、ガキ!以上!」石川
(石川さん・・・・なんて、強いんだ・・・今にも、妹が、死にそうなのに)馬場
この、爆撃戦争で、一番、頭を抱え、悩む、葛藤する、馬場。
すでに、不思議な構図が、出来上がっている。
派閥萩原組である、馬場と、根本。
馬場も、根本は、かわいがっている。
だが、根本が、攻めているのは、あの、馬場が、作った、渋谷爆撃。
こないだまで、自身が、頭で、率いてきた渋谷爆撃。
とうぜん、ひとみも、かわいがっている。
さらに、飯田橋の小島も、直接の元ナンバー2、こちらも、かわいがっている。
馬場のいい所でもあり、悪い所でもある。
さらに・・・
馬場が、渋谷で、爆撃を立ち上げる前、
都内にあったのは、六代目東京爆撃隊。その兵隊だった17の頃の馬場。
馬場は、爆撃隊加入前は、別の、地元不良グループの頭をやっていた。
六代目東京爆撃隊からの、唯一の誘いを受け、渋谷が本拠地の東京爆撃隊に一人参加
地元チームは、二代目に引き継ぐ。
二代目総長は、馬場の地元同級生
そして、三代目総長には、一つ年下の 安田。
そう、あの、安田が、率いる台東区を仕切る、チーム。浅草愚連隊。初代総長 馬場。
当然、面識のある、馬場と安田・・・
しかし・・・
(もう、俺が・・・)出て行く皆を尻目に、動けない馬場、思いつめる
(・・・馬場・・・・しょうがないな・・)萩原何か動きそう。
病院、手術が続く
(・・・逢いたい・・ずっと・・側に・)僅かな意識・・・・




