表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
殴り合いデスティニー  作者: 火村虎太郎
激動への加速
25/90

生きるんだ!


石川、滝部を追いかける三年の運転する、車内

すでに、千葉県内に入っている。


「先輩やっぱり、喧嘩ですかね?」金山が、聞く

「う~ん・・でも、こんな早くに学校まで来た位だから、よっぽどなんじゃないか?

 それこそ、お前、滝部さんの、付き人だろ?お前の方が、わかるんじゃないのか?」三年


「いや・・お付って、言っても、あの人たち、普段どこに居るかもわからない位、適当だし

 あの、二人が、一緒にいるのも、久しぶりに見たし・・・

 たまに、渋谷に来てる位で、普段は、何してるかも、よく知らないんですよ。

 たまに、変な場所・・パチンコとかで、見かけても、シカトされるし・・・」金山


「ははは・・あの人達らしいな、結局一匹狼なんだな。それだけ、自信があるから、

 出来る事なんだろうけど。」三年

「ええっ。だからあの人達が、二人で、しかも、単車で、このスピード・・・」不安になる金山

「大丈夫か、この人数で・・」渡辺も不安。

少し離されつつある、二台の車


「止まるぞ!!ぐっ!・・やっぱり、喧嘩だ!」遠くで、地元の不良グループが、待ち構える

二人が単車を止め突っ込んでいく


「うおっ!!なんだあれ!」三年と金山、渡辺、もう一台に分乗した生徒も驚く


あっという間・・・20人近くのチンピラ達に突っ込んでいった二人。

秋高の生徒が、車から、降りる前に撃破。

まさしく爆撃。一瞬で、何もかもぶっ飛ばす。


「すいません。お役に立てなくて・・」遅れた事、何も出来なかったことで、ヤキも覚悟する

「ん?・・・何?・・行くぞ!」そういって、石川の単車にまた乗り込む滝部。


(あれ?・・・・どういう事だ・・・何のことだ?的な、感じだったな滝部さん)金山思う


渡辺が、思い切って聞いてみる。

「あの・・・僕たち喧嘩の助っ人じゃあ・・・」渡辺

「ははは、違うよ。これ、片手間に、呼んどいただけだよ。ちょうど、今日通るから、

 喧嘩で、お前ら、ガキの手なんか、わずらわせないよ。」滝部

「行くぞお前ら。早く付いてこいや」そういって出発する石川


(片手間・・・って・・これが)車に乗り込み、この惨劇を見る金山。相手全員倒れたまま


「すごかったな」車内では、先ほどの二人の喧嘩の余韻にひたる

「ああ・・あの相手も、見た事あるよ。千葉で有名な喧嘩屋だよ。」

「これが、片手間って・・これからどうなるんだ?」

無言になった、車内。

さらに、不安が増える。


現場に到着

「早く乗れや!お前ら!」滝部が、せかす


うん。船だね。そして、見てごらん石川さんの格好

完全に釣りだね。似合わない釣りのベスト着てるよ。


「釣りか・・・でもよかったな、釣りくらいで」金山

「ああ。身の回りのお世話だけで、済みそうだな。」渡辺


う・・・うん・・・結構しんどいよ。アホな先輩だから。



かなり沖までやってきた船。釣りを楽しむ、石川、滝部


「来たぁあああ!!滝部来た~~」石川さんが、子供の様にはしゃぐ。

(どうせ、小物だろ・・アジだアジ・・・って!!おい!!)びっくりする金山


「ドパ~~ン」なんと、石川のさおに掛かった魚が跳ねる

「うおっ!!マグロだ!」生徒全員が、驚く


「ぬおおおおおお!!」マグロと格闘する、石川、滝部。

「よし、行け!滝部!」石川が指示を出す。あとは、銛を打ち込むだけでいいが・・

「うおおおお!!!」滝部全力で・・


(なにやってんだ・・・この人・・マグロ素手で、ぶん殴ってるよ・・)呆れる金山

(うわっ。気絶したマグロ・・・かわいそう・・・)滝部のパンチ力で気絶するマグロ


「なにやってんだ!お前ら!何しに来たんだ!?上げろ早く。」石川が切れる

(いやっ・・上げろって・・これ、何百キロあるんだよ・・

 しかも、俺等学生服だぞ・・・)気にするな金山殴られるよ。


結局生徒全員で、やっとのおもいで、船にマグロを上げる。

うん。もう、学ラン。ビチャビチャだね・・・


「石川さん!あれ~!!!」滝部が指差す方に、マグロが跳ねる

「うおおお!!!」 石川吠える。


(いや・・うおおおって、貴方拳銃で、撃ってるだけじゃん・・・

 そんなもん、跳ねたマグロに、当たると、って!!当たった~!!!)びっくりする金山


「よし。・・・ん?お前ら何やってんだよ!」 石川さん

(えっ?もしや?)うん不安だね金山君

「行けや!おらっ!!」浮いてきたマグロを取りに行かすために

 生徒達を海に投げ落とす滝部。


「渡辺~大丈夫か~?」溺れかけの渡辺を気遣う金山。波も高い。

「ぐ・・ゴボっ・・助け・・」あまり泳ぎが得意そうじゃない渡辺

「つかまれオラっ!」三年が助ける。

「ゴボっすびばせん・・」すみませんと謝る渡辺

「生きるぞ~!!」三年が叫ぶ

「おお!!」全員が、一致団結生きるために泳ぐ。


いやっ・・・船沈没とかじゃなかったよね・・浮いたマグロを取りに行くんだよね。

ほらっ見て!船の二人、もう飽きて、船を岸に向けだしたよ。


「ああぁ・・・船が・・・」渡辺が、本当に切ない顔で・・・

「諦めろ!!そんな、人達だ!!」よくわかってる三年

「生きるんだ!泳ぐぞ!」三年

「はいっ~ぃ」もう、泣いている渡辺と金山



岸に向かってる船の上

「・・・そいいえば、金山いたな・・」あれっ、そんな程度?石川さん

「ああ・・いたっすね。確か・・」うん・・・そんな程度なんだ滝部さん


「うまそうだな・・このマグロ」ああ・・どうでもいいんだね・・人の生死なんか・・石川さん

「そうっすね。早く食べて見たいんで、飛ばします」さらに船の速度を上げる滝部


もう、見えなくなった船。何とか漂流物に捕まって漂流する生徒6人。

どうして、こんな事に?

さっきまで、朝の秋葉原に居たのに・・

今、死にかけで、この大海原を漂流する。


生きるんだ!金山君!

生きるんだ!秋高の生徒達よ!

得意の暴力で!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ