犬猿・・・。
二時間以上外出失格ルールに該当しないように、学校に帰ってきた金山。
(30分使ったか・・・)外出時間を気にする
なるべく、セーフティーな校外は、フルで使い切りたい。
「うっ!!」
学校の廊下では、三年による、検問が、行われている。
隠れて逃げる金山。教室ではなく、購買部の方へ、向かう・・
「どーなってんだ!こらぁ!なんで、ドンペリ置いてねえんだ!!」
あらっ、以外な人。女帝田代が、購買部に因縁つけてる。
すぐ走って近寄り
「ねえさん!どうしたんですか?」金山焦りながら
「あっ?おお、金山か、祭りだから、せっかく遊びに来たのに、
ドンペリ置いてねえんだわ、購買部。」田代
いやっ・・無いよ普通。いやっ・・唯一ありそうな、学校だが・・・
ピン!!と来た金山。
悪知恵金山。悪知恵無双金山。
(このまま、田代ねえさんの側にお付で付いていれば、誰も俺に手出しはできんだろ・・)単純金山
と思いきや・・
「おい、金山、新宿から、ドンペリ取ってこいや」田代が不機嫌そうに命令する。
(嘘でしょ・・・時間が・・・)
「は・・・はい。行ってきます。」しょうがなし金山。
「じゃあ俺のも頼むわっ。」
金山の後ろから、聞こえた聞き覚えのある声
(で~~~たぁ~~~)金山やっちまった顔。
池袋の椎名も祭りを楽しみにやって来た。
「あああ!!てめえっ、自分所の若い衆に頼めや、バカヤロウ!!」田代切れる
意外かな、田代実は、超狂犬。今の所、東京最強の女ヤンキーです。伝説数知れず。
「何、言ってんだコノヤロウ、石川のメス犬がコラ!!」椎名も切れる。
てか・・二人知り合い?いや実は同じ中学、同じ学年。
当時学校内で、日本刀で斬り合いの喧嘩や殺し合いの毎日
番長椎名に女番長田代。当時日本一極悪な中学校と語り継がれている。
(てかっ・・喧嘩は、やめて・・)もう、泣いてる金山
「このクソやろうが!!(ボコッ!!)」椎名を殴る田代
(殴った~!!ばっくり行った~~!!)驚く金山
「わりゃ!この、アマ!!(ボゴン!!)」田代を殴る椎名
(こっちも行った~~女性相手に、マジ殴り~!!)もう、夢なら覚めたい金山
「にやっ・・・」金山ほくそ笑む
(それみろ・・・案の定だ・・誰も近づいて、きやしねえ・・・
そりゃ、そうだ、この、二人の、とばっちり食いたくないさ、全員。
使わせてもらうよ・・あんた達の茶番劇をよ・・)極悪な悪知恵金山。
二人の間に割って入る金山。
「ね・・ねえさんも、椎名さんも、ここは、ひとまず・・
僕が、ドンペリ取ってきますんで、二人とも、喧嘩せずに、祭りを楽しんでください」力説金山
(どうだよ?見てるか?二年三年達よ・・俺は忙しいんだよ、お付でな・・ふふふ)金山アピール
「しょうがねえな、金山急げや・・」田代多分酒が、飲みたいだけ
「まあ、またにしてやるよ。せっかく一年に一度の祭りだ、
お前の顔より、いろんな物が見てえわ」ちょい嫌味な椎名
「なにコラ!」また切れる田代だが、
「まあまあ・・姐さん、それより、指輪の所持者見つけたら
俺に教えてくださいよ~俺もがんばりたいっす。」こいつ・・いけしゃーしゃーと、金山
(どうだ?これで、完全に俺はセーフティーだろ?
指輪も持ってないアピールに、お付で忙しいアピール・・)金山悪知恵無双
案の上、見ていた二年三年も金山以外の雰囲気、空気・・・
(んっ!・・後ろのポッケに・・何か?膨らみ・・)金山の後ろから、椎名がポッケをさぐり・・・
満面!満面!満面の笑みの、椎名。
見つけられた!金山が今、指輪を所持している事を!
ゆっくり金山のポッケに指輪を返し、(金山は、固まったまま)
「く・・・うぷっ・・・ぷぷ・・」笑いを堪えるのに、必死の椎名。(もう金山は半分死んでる)
「とりあえずドンペリ頼むよ、かねやまくんっ・・ぷぷ・・」椎名超楽しそう
「ああ、早く取りに行って来い金山」田代酒待ち
「ふぁぁ・・・い。」切ない金山の返事。
歩きだした、金山の後姿、切ない。切ない。誰が見ても切ない無双。
「く・ぷぷ・・ぷ・・・」
ずっと、笑いを堪える椎名さんだった・・・
絶対言うなこの人。
てか、もう、田代に、耳打ちしてるよ。
「ぶはははは!」田代、椎名大笑い
少し振り返った金山だが、もう、走って学校を出て行った。
(バレた・・・バレた・・もう・・しかも、あの極悪な二人に)涙をぬぐいながら疾走金山
最悪だね、金山君。
まだ一日目だよ・・
でも、まだ、おかしくなるよ・・
来たよ・・・。
あの人が・・・