第3話 月と重なって
窓には光り輝くお月様。1人悲しく佇むよ。だけど周りのお星様が綺麗に慰めてくれるんだ────。
「隊長、それ子守唄じゃぁないスか」と資料を机に置き、そばにあったお偉いさん用の椅子に座る。
「ライス、それはお偉い方の椅子だ。立て」
と入れたばっかりのコーヒーを飲んで言う。
ライスはジェイの唯一の同期で1人だけの知り合いだ。他の同期は最初に天へと帰っていった、だからジェイの若い頃を知っているのは上層部かライスだけ。
ジェイもライスにだけはほんの少しだけ優しい…?。
「それにしても仕事やってますか〜?サボってたらこのライスがお仕置きッスよ〜?」とヘラヘラ笑っているライスだが、既にジェイは今日の分の仕事を終わらせている。
「お菓子ないんスか?」と机を探ってるライスに飴玉を渡して
「もう終わっている。早く事務室に戻れ、じゃなきゃ吹っ飛ぶぞ」
「ひぃ〜…マジで吹っ飛ぶから帰るっスよ…」
ライスは経験済みだ。
調子に乗ってボロボロになった。
ライスが帰る直前、一言言う。
「隊長…月と重なって綺麗ッスよ………オレを置いていかないで下さいっス…」
と少し悲しそうに…何処か果てしない場所を見つめて、ライスはその場を後にした…。
ジェイは「………綺麗、か……いつぶりだろうな、そんな事お前が言ったのは。後、置いていくつもりは無いからな…」とジェイも何処か悲しそうにもう冷めたコーヒーをひとくち飲む。
そして、窓から見える、とてつもなく綺麗な月を見つめたのだった。




