彼岸花
"首狩り"そう呼ばれた男がいた
その風貌はまるで旧世界の日の本にいたとされる武者のよう、武具は刀身が少し反った刃を使っているという
その男の戦いは、いつも死と隣り合わせだ
なぜならその男は盾を使わない、そして無口だ。
そんな男が笑う時、それは戦っている時だという
これは風が運んできた些細な噂話だ。
それはある日の事。私はlicoriceという村に立ち寄った。
そこでその男にあった。
鎧は全体的に黒く赤の紐が付いている、依頼が終わった後なのか鎧の間にある服は裂け血が少し出ている、だがそれ以上に鎧の上に付いた返り血がその男の戦いを想像させる。
私は意を決してその男に名前を聞いた
その男の名前は伊弉諾・月詠というそうだ。
その男は兄弟が二人いるという、そしてさっきまでやはり依頼をこなしていたようだ、私は依頼の場所を聞いてみた、"南東の丘の上、人住みし所の跡だ"と言っていた。
私はそこへ行ってみた、建物の前にその建物の名前と思われるものがあった、ほとんど外れていて読めないが"モーテル"だけは読めた。
モーテルとは旅の途中で泊まる場所だ
中へ入るとの異名通り胴体と首は分かれて、首はきれいに横に並べてられている。戦ったというより一方的に斬ったような印象だ。
少し周って見た後、私は彼らを埋葬した
たとえ魔物といえど生きていたことに変わりはない
だから埋めて手を合わせ、その場所を後にした