八十八夜の茶摘み娘と初恋
ローザは15歳。幼い妹と弟、やせ細った地で農民をしている両親を支えるため、13歳の時から毎年春になると茶摘みの仕事をしに村から茶畑に出稼ぎに来ている。今年で3年目の経験者だ。茶摘みに来る娘たちはローザと同じような環境で育ってきた女の子ばかりだから、今年もそのつもりで来たのだけど…今年はなんだか様子が違う。今まで見たことがないようなお嬢様たちがたくさん茶摘み娘になっているのだ。なんで?とローザは不思議に思ったが、どうやら噂によると、王都から王子様が茶畑に働きに来ているらしい。そうなんだ。王子様もお茶が好きなんだね。そんな感想しか抱かなかったローザだったが、それは甘かったとすぐに気づくことになる。
お嬢様たちは仕事をしない。うっかり班長になってしまったローザは、なんとかして仕事をこなさないといけない。増えていく仕事。当たりのキツイ班員たち。悲しくて、くやしくて、心が折れそうになった時、ローザは一人の男の子と出会った。その男の子は王子様のお付きだと言う。ローザの話を聞いてくれて、文字を教えてくれて。ローザは男の子と会える時間を楽しみに、つらい仕事も頑張ってきた。でも、八十八夜の茶摘みは、新茶の時期だけ。この時間も、もうすぐ終わってしまう。ジェイは、王都に帰ってしまうのに。この気持ちは、どうすれば。
お嬢様たちは仕事をしない。うっかり班長になってしまったローザは、なんとかして仕事をこなさないといけない。増えていく仕事。当たりのキツイ班員たち。悲しくて、くやしくて、心が折れそうになった時、ローザは一人の男の子と出会った。その男の子は王子様のお付きだと言う。ローザの話を聞いてくれて、文字を教えてくれて。ローザは男の子と会える時間を楽しみに、つらい仕事も頑張ってきた。でも、八十八夜の茶摘みは、新茶の時期だけ。この時間も、もうすぐ終わってしまう。ジェイは、王都に帰ってしまうのに。この気持ちは、どうすれば。