地球 日本で…
一人では、生きて行けない!
独りで 生きているつもりでも、マワリには、自分の知らないところで おもってくれる人達がいる。知らんふりしながら、助けてくれてたりもする。
西暦2023年
スケジュールは、真っ白…。
オレは、今年29歳になる。東京に出て、声優にナル夢は、夢のままだ。声優養成所に4年も通ったが、卒業したら それで終わり。時々、オーディションは受けても、受かることはなかった。
東京で、アルバイトしながら ラノベを読み漁り、PCを弄り回し、食うタメに アルバイトをしていた。両親からの仕送り、援助は アパート代と、数万円の小遣い。高校を卒業し、声優養成所を卒業させてもらい…10年間も援助をしてくれる、両親!ありがとうという感謝と、すまなさを時々 無性に感じる。今年も、正月に帰省できなくて……。モヤモヤしながら、明日からの バイトにむけて、その夜は 早目にベッドに入った。
翌日
バイトから、帰り風呂を済ませ 買ってきた弁当を食べながら、PCを立ち上げる。
プ~ン…。虹色発光!
「おいおいおい!うぃるすかーっ!ヤメてー!」思わず独り叫んだ。
〈キャプテン!ハジメマシテ! ウィルスでは ありません! コノPCより進化した 【 シンギュラリティーAI 】です!〉
突然、喋り出したPC! オレは、その夜 眠ってからも、いや、睡眠中で何年間分も シンギュラリティーAIと、オレと パラレルワールド異世界等について、話合いをした。
退屈だった日々も、シンギュラリティーAIとの一夜で 何となく、新鮮に感じていた。出力とかの関係で、一夜限りの接触だったらしいが それでも、オレのPCプログラムが シンギュラリティー発展したって!最高だ! うーん… … …?
夢?だったかもしれん! それでもいい! ふんっ!最近、正月でセンチになって 落ち込みそうだったから、元気は 貰った!!
両親との約束は、【 30歳で声優は諦める 】だ!!あと、2年ある!2年も!あるのだ!!
オーディション受けまくろー!PC弄くり倒そう!!決心を新たにして ベットに入ったのが、最後の記憶だな…日本での。
「イリアは、前世の記憶ないの?ボクとイリアは、どの異世界でも 仲間なんだ。イリアの装備魔剣グラム、伝説の勇者ジークフリートのモノだよね?」執事イリアは、首を傾げ???と ハテナマークを、頭上にずっと浮かべていた。
「ハヤトお坊ちゃまが、転生者?それは、異世界からの召喚者(勇者)様とは、違うのですか?」イリアは、召喚者は勇者だと考えているみたい。ソレが、異世界の常識だもの…。
「異世界の召喚者は、少年少女から青年位の人を、ある意味ムリクリ異世界に召喚する。その時の衝撃に耐えれた魂は、やはり普通の人族より強いんだ。そして、異世界で生きやすいよう ギフト(チート能力)が、1つ以上 神様から贈られる。だからガンバれば勇者になれるね。でも、今勇者は 世界に唯一無二、アーサーお兄ちゃんだけだよ。」
「勇者アーサー様は、聖剣エクスカリバーに 認められていますからぁー…。じゃあ…?」
「ボクは、普通の 幼児3歳さ!だだ1つ 違うのは、異世界で 楽しい冒険旅行をしたいから、早死にしたくない幼児なんだ!!幼少期を安全で しあわせに暮らすタメ!両親や家族 身近な人達も安全でしあわせに暮らしてて欲しい幼児3歳だよ!!」ボクは またぞろナイ胸を張った!ので、後ろにひっくり返る・・が、イリアが サッと、支えてくれた。幼児は、頭デッカチだから、仕方ない。重心が……。
「私は、伝説の勇者ジークフリートなんですか? 今 神様ですよ?その人。まぁ…、魔剣グラムは、ずーっと私と ともにあります。一度、執事養成所の 学費のタメ、質屋に入れたんですが 勝手に戻ってきて、仕方ないので 大辺境伯様にツケにしていただきました。前世の記憶?」勇者の証、魔剣グラムを 質屋にって……。
「イリアは、セバスチャンの養子だよね?その前のコト 記憶喪失なんだろ?空間魔法のアイテムBOX ちゃんと探してみたら?」
「ジークフリート…ジークフリート〜…」イリアは、空間に手を突っ込んで 瞑想3分で諦めた。
「私は、イリア!ジークフリートではありませんね、でしょ?」破顔するイリア。そうだね…。
☆
「ボクの 話しは、死んでもナイショな?! そして、イリアには ずーっと仲間で、いてほしいんだ!!ボクには イリアが必要だ!」
「もちろんです!」イリアは、すっと 航宙軍最敬礼をした。アメリカ海軍式だな…ふふふっ。
「ボクは、幼児3歳だから 転生者との闘いは、絶対的に不利だ。勇者アーサーお兄ちゃんや、この国に潜伏して 転生者達に存在や能力を秘匿したまま、脅威になるモノは無効化または殲滅する。まだ、二人だけど よろしくたのむね!!」
「大辺境伯様からは、ハヤト様を護りながら 潜伏し、出来るだけ 盗賊団を減らすように、命令されております。」
「ボクの両親、ナナメ上の考え方するよねぇー…。ボクと 勇者アーサーお兄ちゃんだけ、国内居残り派かー。空帝城は アーティファクトで、異空間に避難して イリュージョンになってるんだろ? アーティファクトって、ハンパないね。」イリアは、ハヤトと自分は どっちが年上なのか 一瞬悩んだが、問題に戻った。
「聖国も 召喚者も、間者達さえ 帝国を出撃するのは、数年かかるはず!ソレまでに、ハヤトお坊ちゃま!いいえ ハヤト様は、大きくなられませ!そして、強くならなければなりません!」
「うん、ボク3歳だからね、戦闘には向かない。年齢と身体能力は、脆弱だけど 魔法(力)と、異世界(地球)近代兵器で、無双し 生き残る!召喚者達が来る前に、盗賊団を殲滅して 戦闘を有利に出来るよう、環境を整えよう!」
ボクと、イリアのブリーフィングは 夕食後の、日課になった。
「おやすみなさい…母上…。」3歳のボクは、マクラを濡らす。
〈お疲れ様です! キャプテン!… … …〉
毎夜、睡眠中は スカーレットbookと話し?をした。勉強だったり、ダンスの練習 お作法、剣技 水泳、スキーにフィギュアスケート……。夢って、本当にしあわせな時間だ。
☆☆☆
さくら〈桜〉が、満開な、帝国で5番目に 大きな街で、タコ焼きを 食べながら、イリアが イカ焼きと、フライドポテトを買って来るのを待つ。簡易テントの前、野営用のテーブルに 屋台の食べ物をならべ、イスに座っていた。
帝都を出て、2ヶ月 殲滅した盗賊団は、14。ボク達は、よほどカモネギに見えるらしい。
「ココいいか?」突然、酔っ払いが 絡んでキタ? 30歳前後?の コック?料理人か?
「さっきから、チビが一人で不用心だろが!!攫われるたいのか? ずっと 食ってるのは、屋台の食い物! チビはなあ! 母親のあったけーやさしい食い物を、食べないと ロクな大人にならんのだ!! チビ!コレを食え!!」
「知らない人から、モノを貰うのは駄目だと躾けられました。」
「何だとぉー! 毒は 入っとらん!オレの作品だ!」おっさん?は、手掴みで ちらし寿司?を食べた。いやいやいや… … …。
「間者か?死にたいか?」イリアが、魔剣グラムを抜いた。ボクは、イリアの背中に転移して おぶさる。おっさんは、パッと両手をあげた。
「ちょっと待て!チビっ!おまっ!?転移か?転移だな?どっちの魔法だ?」アセアセするおっさん!
「すまない。アヤシいもんじゃねぇ! オレは、コックのギュンター。コック長に、昼過ぎに 突然破門されて、弁当作って 花見に来たんだ!」
(ギュンター!!)
「チビが、一人で不用心だと そのぉー、一応心配したわけで……。」イリアは、剣を納めた。
「おじさんギュンターという名前なの? コックさん?」さくらの妖精さんありがとう!かな?
「私は、執事イリア。買い出しに行ったのだ!目を離してはいない!」憤慨中の執事さんに、失業中の コックさんを、採用してもらおう!一悶着で 済むかなー?ボクは、もうすぐ寝ちゃうけど…?
…「どう、思う?あいつら、金持ってそうか?」
…「馬車は、ありゃ~アーティファクトの魔法付ですぜ!!間違いなく、大金持ちのお坊ちゃんと、執事の花見でさぁー!」
…「頭に、襲撃の合図の鳥は 飛ばした。あいつら 今夜は、あの宿に泊まって 明日は、出立するだろう。襲撃は、明日だ!」コソコソ話しているのは、一昨日から ボク達をつけている、盗賊団だな…
自分にとって いい人
自分にとって どうでもいい人
自分にとって 悪い人
AIは、どうでもいい人を どう処理するんだろう。いや、判断ではなく 究極の決断が必要な瞬間は?