缶コーヒー
休憩室に、缶コーヒーが置いてあった
うちの自動販売機には無い種類のコーヒーだ
コンビニかどこかで買ってきたものだろうか
「ちっ、飲み終わったなら缶入れに捨てとけよな」
放っておくのもなんか気持ち悪いので、缶を捨てようと持ち上げる
「あれ、中身が入ってる」
それどころか、まるで今買ってきたばかりの様にあたたかい
「ってか、真夏に暖かいコーヒー?」
まあ、休憩室は涼しいから、別に飲めない事は無いだろうが
しかし、ここに暖かいコーヒーがある理由が分からない
少なくとも、俺が煙草を吸いにきたときには誰も居なかった
「どうするな」
中身があるなら、またここに戻ってくるという事だろうか
とりあえず、煙草を吸い終わったので休憩を終える
次の休憩時、まだ缶コーヒーは置いたままになっていた
「結局、戻って来なかったのかよ」
だったら、今度こそ中身が入っていても捨ててやると思い、缶を持つ
「・・・暖かい」
まさか、さっきの休憩のと別の缶コーヒーなのか?
「だったら、今度こそ誰が飲んでるのか見てみるか」
煙草を吸いながら待つが、缶コーヒーの持ち主は現れない
煙草を吸いに来た他の奴にも聞いたが、誰が置いたのか分からないようだ
結局、休憩時間が終わるまで誰も来なかったので捨てる事にした
「冷たっ!」
さっきまで暖かかったコーヒーが、まるで凍らせたかのように冷たい
「一体、何なんだこれ」
気味が悪かったので、そのままにして仕事に戻った
帰る時、休憩室を見たがもう缶コーヒーは置いてなかった
誰のものか、結局分からなかった




