表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
これは・・・ですが  作者: 斉藤一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

824/854

パワーストーン

海岸を歩いていたら、綺麗な石を見つけた


場所的にヒスイが取れる場所ではないが、ヒスイの様に緑色で光っていた


その石を拾ってから、いいことが続いた


「よし、友達に自慢しよう」


そう思い、友達を呼んで飲み会をする事にした


部屋飲みで結構酔いが回ってきたころ、俺は友達に自慢した


「この石、本当に効果があるんだぞ。これを手に入れてから良いことが続いている」


友達は、その石をジッと見ると


「これ、偽物じゃない? ネットで売ってる光る石ってやつじゃないか?」


「なんだって?」


友達は、ネットで画像を見せてくれた。確かに、似たような石に見える


けれど、俺には効果があるんだが


「俺の運が良かったのは、たまたまだったってことか?」


「ああ。ちなみに、翡翠はこれだ」


まあ、ヒスイだとは思っていなかったから、ヒスイと違うのは分かっている


「とりあえず、俺のパワーストーンとしては問題ない」


「お前がいいならいいけど」


次の日、石が無くなっていた。まさか、友人が盗っていったのか?


友人に電話するも出ない。直に家に行ってみる


友人の家の周りに、カラスの死骸や野良猫の死骸が転がっている


不気味に思いつつも、友人の家をノックする。返事は無かったが、鍵が開いていたので


「おーい、入るぞ」


と声をかけて中へ入った


家中のカーテンが閉め切られ、日中であるにも関わらず、薄暗い


部屋の中に、友人は居た。しかし、何かぶつぶつとつぶやいている


その視線の先には、俺が拾ってきた石があった


その石は、光が無いにも関わらず、少し光っていた


「おい……」


俺は友人に声をかけたが、まったくこちらに気が付く様子は無い


それなら、石を持ち帰ろうと石に手を伸ばすと、急に友人が良く分からない言葉を叫んだ


そして、石を俺より先に掴むと、家を飛び出していった


「一体、なんなんだ……」


友人を追うために家を出ると、何かが衝突する音が聞こえた


向かうと、友人が自動車に轢かれていた


すぐに救急車を呼ぶが、おそらく即死だろう


結局、石がどこに行ったのか分からないが、もしかしたら、俺の運の悪さを吸い取っていたのかもしれない


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ