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これは・・・ですが  作者: 斉藤一


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友達の友達の家

こんにちは、山内花林です。


今日は学校が午前中で終わるという事で、午後から遊びに行く事になりました


行き先は、私の友達の、その友達の家です


私にとっては、その子は知り合いではありませんが、友達が初めてその子の家に行くという事でついて行く事になったのです


家の詳しい場所は知らないので、一度友達とその子の家の近くのポストで待ち合わせしました


親からは、「初めて行く家なら、お菓子を持っていきなさい」と言われてお菓子を持たされています


「お待たせ」


友達の友達――分かりにくいので、ここではIさんと呼ぶことにします――が迎えに来てくれました


その子の後ろを着いて行くと、ある家の前で白い服の女性がうつむいた状態でうろうろしているのが見えました


友達もIさんも何も言わないので、きっと浮遊霊か何かだと思い、私も無視する事にします


「ここが私の家よ」


Iさんが立ち止まった場所は、その霊がうろついていた家でした


私達が玄関に向かうと、私達の後ろをさっきの霊がぴったりと着いてくる気配がしますが、無視します


「ただいまー。お母さん、友達を連れてきたよ」


「お邪魔します」


ふと、横を見ると靴の棚の上に盛り塩がしてあるのが見えました。そのおかげなのか、さっきの霊は玄関まではついてきていないようですが、後ろを向いて確認することはしません


もし、目が合ってしまって、憑かれても何もできないので


家の中は特に何も無く……とはいかず、目立たない場所に盛り塩があります


一部、溶けかけているものもあるので嫌な感じがします


Iさんの部屋で遊んでいる時に、トイレに行きたくなりました


トイレは1階の奥にあると教えてもらったので、向かいます


トイレに行く途中にあった部屋から、嫌な感じがしました


なので、そのままトイレに入ります。幸い、トイレの中では何も起きずに出れました


しかし、さっきまで閉まっていたはずの部屋が少しだけ開いていました


そこを通らないと、Iさんの部屋に戻れないので、そっと通ります


やはり、その部屋が気になってしまい、隙間から少しだけ見ると、そこには仏壇がありました


仏壇には、Iさんに少し似た、30代くらいの女性の写真が置いてあります。お母さんでは無いので、おばあさんなのでしょうか?


「ひっ――」


視線を外へ向けると、さっき玄関までついてきていた霊が、窓越しにこの部屋の中を覗いていました


窓際に塩が置いてあるので、入って来れないようですが、私は慌ててIさんの部屋へと戻ります


この家で何があったのか、気になりますがIさんに気軽に聞けるほど親しくないので何も言い出せません


帰る頃には、玄関前に霊がいないことを願います

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