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これは・・・ですが  作者: 斉藤一


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四階 1

長くなりそうなので、いくつかに分けます


ある大学のサークル、オカルト研究会には4人の学生が居た。実名は出せないので、仮に睦月(男)、如月(男)、弥生(女)、卯月(女)と呼ぶことにする。


睦月「なあ、知ってるか? 廃墟になった病院の話」


弥生「知らない。どんな話?」


睦月「調べた話なんだけど、ある病院が経営不振を理由に閉鎖したらしい。ただ、黒い噂もあったらしいから、本当の理由は知らないけどな。それで、その病院は4階建てらしいんだけど、行った奴の話じゃ階段は3階までしか無くて、4階はエレベーターか何かじゃないと行けないんじゃないかって」


如月「じゃあ、俺達もそこに行ってみるか? どこかに4階に行く手段があるかもしれないし」


卯月「面白そう、行ってみようよ。病院で4階は死を意味するからって大体は避けられてるはずだよね。それなのに、わざわざ4階建てだなんて、何か理由があるんだよきっと」


弥生「あんた、普段は臆病そうな感じなのに、こういう話になると積極的になるわね」


卯月「しょうがないよ、ホラー好きだもん」


このオカルト研究会は、高校からの知り合いである睦月と弥生が発案したものだ。大学でサークルとして認められるにはメンバーが4人必要なため、睦月と弥生がそれぞれ1人ずつスカウトした。睦月は、同じ講義を取っていてたまたま横の席に座った如月を誘い、弥生はB級ホラー映画が好きだと何かの拍子に聞いた卯月を誘った。

普段の活動としては、いろいろな噂話を調べたり、実際に現地に行ったりしている。けれど、廃墟に行くのはこれが始めてだ。怖そうな場所へは肝試しに行くが、廃墟は大体誰かの私有地の為、万が一見つかった場合には不法侵入になってしまう。


睦月「それで、この病院の持ち主が行方不明らしくて、不法侵入で捕まることが無いそうだ」


卯月「いいね。行こう! 来週から、丁度夏休みだし。ちなみに、場所はどこ?」


睦月「〇県と〇県の境にある山の近くらしい。病院なのに、こんなひっそりとした場所に建てるなんて、そりゃ患者も来ないわな」


弥生「言えてる。結構街から離れてるじゃん」


如月「山道か? 俺のドラテク(ドライビングテクニック)を信じて任せろや」


如月はこのメンバーの中で唯一免許を所持しているので、大体どこへ行くにしても運転手は如月だ。


弥生「あんた、ドラテクって……まだ初心者マークすら取れてないじゃん」


如月「それは仕方ないだろ、大学に入る時に免許を取ったんだからよ」


睦月「まあいいよ。とにかく、来週の夏休みに行ってみようか」


他の3人「賛成!」


こうして、オカルト研究会の4人は、廃墟の病院へと向かう事にした。

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