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これは・・・ですが  作者: 斉藤一


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木馬

子供のころ、家には木馬があった


木馬と言うのは、ゆらゆらとゆれるゆりかごの馬バージョンとでも言えばいいのだろうか


前後に揺れるだけのそれに、子供のころ随分と遊んでいた記憶がある


しかし、大きくなるにつ入れて足が伸び、小さな木馬には乗り切れなくなった


そこからは、倉庫にしまうだけの存在になってしまった


私には弟も、妹も居ない


つまり、誰もあれを使う人が居ないのだ


しかし、倉庫を建て直す事になり、一度倉庫の中身を家の中に運び込んだ


その中に、あの木馬もあったのだ


ある時、その木馬が揺れていた


風で動くわけでも、誰かが触ったわけでもないのに


不思議に思い、その揺れている木馬をジッと見ていると、木馬にまたがった白い何かが見えた気がした


その白い影が、一生懸命に木馬を揺り動かしていた


その影か、私の方を向いて――


そこで目が覚める。どうやら、夢を見ていたらしい


木馬は揺れていなかった


私に子供が出来たら、この木馬で遊ばせてやろう


それが、この木馬の望みだと感じたからだ

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