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これは・・・ですが  作者: 斉藤一


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秘密基地

昔、昔の記憶です


今となっては顔も思い出せませんが、子供のころ一緒に遊んでいた友達がいました


確か、小学校1年生かそのくらいの時だったと思います


その友達はスポーツも勉強も出来て、おまけにクラス一かっこよかったのです


その時、僕はその友達を独り占めしたくて、一生懸命秘密基地を作りました


人目につかず、人の来ない所にせっせと木やビニールなどを運びました


人が数人入ればいっぱいの秘密基地が完成しました


そこへその友達を呼びました


一人だけで来て欲しいと


秘密基地だから、誰にも言わないで欲しいと


友達は、確かに一人で来ました


「へぇ、すごいね。秘密基地みたい」


「秘密基地だよ! 誰にもバレてない?」


「ああ。親にも、友達にも言ってないよ。2人だけの秘密にしたいんだろ?」


「うん」


僕は、この賢い友達を本当に独り占めしたくなりました


たわいない話をして、そろそろ帰ろうかと言い出したとき、僕は基地に置いてあったビニールひもを友達の首に巻き付けていました


気が付くと、友達は地面に横たわったままピクリとも動かなくなっていました


僕は怖くなって逃げました


その夜、すごい雨が降りました。何十年に1度あるかないかの豪雨です


次の日、僕の秘密基地があった場所で土砂崩れがあったそうです


ニュースでは、秘密基地で遊んでいた子供が運悪く土砂崩れに巻き込まれて死んだことになっていました


なぜ今こんなことを話すかというと、ひさしぶりに秘密基地があった場所に行ったからです


そこに、昔僕が作った秘密基地がまだそのまま残っていました

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