表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
これは・・・ですが  作者: 斉藤一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/854

盗撮容疑

道を歩いていると、声をかけられた


「どちらに行かれるんですか?」


「駅ですけど、何かありましたか?」


「毎日ここを通ってるんですか?」


声から、大体20歳代の男性だと思う


全く知らない男性から質問を受けることに違和感を覚えたが、質問に答える


「そうですね、近所に住んでいるので大抵ここを通りますよ」


「ところで、かわいいワンちゃんですね、触ってもいいですか?」


「いいですよ、噛まないので安心してください」


「ありがとうございます、よしよし」


なんだ、単なる犬好きかと思い、少し安心した


男性は、しばらくして満足したのか、立ち上がった


「ありがとうございました、また今度見かけたら触ってもいいですか?」


「また会った時はどうぞ、ただ、エサはやらないでくださいね?」


私はそう言って別れると、駅に向かった


夕方、電車から降りて帰ってくると、駅員から声をかけられた


「ちょっとよろしいですか?」


「はい、いいですよ」


私は、何かあっただろうかと駅員について行った


しばらく待っていると、違う男性に声をかけられた


「警察ですが、ご同行お願いできますか?」


「何かありましたか?事件ですか?」


「我々も、それを確認するためにお聞きしたいことがあるのです」


私は、駅の個室に連れていかれると、事情を聴かれた


「あちらの女性が、あなたに盗撮されたと訴えておりまして、それは事実ですか?」


「いえ、私は盗撮なんてしておりません」


「あなたのスマフォから盗撮動画が見つかりまして」


警察はスマフォを差し出したみたいだが、私はそもそもスマフォを持っていない


「私はスマフォを持っておりません。何かの間違いじゃありませんか?」


「サングラスを外してもらってもよろしいですか?」


「ええ、いいですよ。どうぞ」


私がサングラスを外すと、目の前に少し風を受ける。手を振っているようだ


「ありがとうございます。ところで、スマフォについて何か心当たりはありませんか?」


「なぜですか?」


「あたなの盲導犬にスマフォが取り付けられていたのです」


私は、今朝の男性が犯人だと思い、顔は分からないと伝えた


後日、スマフォの契約者から割り出されて、近くに住んでいる男性が盗撮の容疑で捕まったらしい


私は、新聞のニュース欄でそれを知った


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ