表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
これは・・・ですが  作者: 斉藤一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
414/862

寝言

最近、夫の様子がおかしい


以前は夜11時頃に寝ていたのに、ここ最近は早く帰宅し、夜8には寝る


別に、朝早く起きるわけではないようで、起きるのは起こさなければ7時くらいだろう


よく眠れていないのか、起こしたときも何とか起きてくるような感じだった


「大丈夫?」


「ああ、大丈夫だ。それよりも、俺は君の方が心配だ」


「私は大丈夫よ。何も無いわ」


私がそう言うと、夫は苦笑いのような表情を浮かべて顔を洗いに行った


それから数日が過ぎたが、夫は少しやせこけてきたように見える。それでも、大丈夫というので、一応病院へ行ったらと言ったが、原因は分かっているからと言う。原因って何だろう?


その日、私は同窓会で友人たちと久しぶりに飲み、ご機嫌で家に帰った。夫はすでに寝ているようで、時計を見ると1時過ぎだった。夫を起こさないように軽くシャワーだけして布団に入る


酒のせいか、うまく寝付けないまま10分ほどたったころ、夫が起きる気配がした


(トイレかしら?)


特に何かあるわけではないので、私は目をつぶったまま寝たふりをする


しかし、夫はトイレにも行かず、布団に入る様子は無い。それから数分経ったが、変わらなかった


さすがに変に思ったので、声を掛けようと思ったその時


「変だな、今日は何も言わない……?」


私は「?」と、声を掛けるタイミングを逃した。すると、夫のつぶやきは続いた


「まさか……今日なのか? 今日、俺は……」


さすがに様子がおかしいので、私は起き上がる


「うわぁ! お、起きたのか……?」


「うん、まだ寝られなくて……それより、どうしたのよ?」


「え? ああ、気づいてなかったのか? お前、最近2時になると寝言を言うんだ」


「寝言……? それが何か……あっ、ごめん、うるさかった?」


「そうじゃない。その寝言は……今日俺に起きる出来事そのものなんだ。最初は偶然だと思ったが、最近じゃそれを聞かないと不安で不安で……それも、悪い出来事が続くし……」


そう言って夫はうつむく。それで最近早く寝ているのに寝不足気味だったんだ……


「でも、今日はもうその時間が過ぎちゃったし、大丈夫じゃない?」


「いや、だめだ……寝言がきけなかった日は、不運も回避できないから……」


そう言った瞬間、突然大きな地震が私達を襲った。そして、タンスが倒れて夫が下敷きになった


幸い、私が居た事もあり、すぐに夫を救出して、夫は打ち身だけで済んだが、もし私が帰ってきていなかったら、夫は身動きが取れず窒息していたかもしれない……


それ以来私は必ず早めに寝るようになった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ