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これは・・・ですが  作者: 斉藤一


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手が

夜な夜な、神社に参拝に訪れる男性が……


「へへっ、今日もいただきやす」


男は、パンパンと手を叩くと、さい銭箱に向かって何かを垂らす


それを引き上げると、その何かにいくらかの硬貨がくっついていた


男は賽銭泥棒だった。それも、同じところを狙わず、近くの神社も狙わないという周到さ


警察も管轄が違う場所へはなかなか巡回するわけにもいかず、手を焼いていた


男が何度か賽銭を取り、最後の1回、それだけやって帰ろうと思った時


賽銭の隙間から白い手がニュッと飛び出して賽銭を掴むと、ひっこんでいった


「うわぁ!」


不意に現れた手に、男は大声を出してしまった。男は慌てて口を押さえる。まさか、賽銭箱の中に誰かが……?


しばらく待っても物音はせず、もう一度手が出てくる様子も無い


男はどうしても気になって、賽銭箱の隙間から中を覗いてみたくなった


木で出来た賽銭箱の木と木の隙間を覗き……


次の日、男は死体で発見された。死因は窒息死。どうやったのか、狭い木と木の間に首を突っ込んで死んでいたそうだ

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