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これは・・・ですが  作者: 斉藤一


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首つり

小さかった時の話です


おそらく5歳くらいの頃だったと思いますが、そもそも夢だったのか現実だったのか、今となってはあいまいになってしまいました


記憶も断片になっています


私は、神社の境内にいました


何故いたのかは忘れましたが、そこに〆縄がしてある石があったのを覚えています


私が石に近づくと、いつの間に居たのか石に座る女の子がいました


「ねぇ、遊ばない?」


そう声を掛けてきた女の子は、首が伸びて舌を出し、黒目は上を向いていてほぼ白目でした


私は不思議に思わずに


「その首どうしたの?」


と尋ねていました


「首を吊っただけよ」


女の子はこともなげにそう言いました


「ふーん、でも私、そろそろ帰らないと」


時間の記憶はありませんが、もう夕方に近かったような気がします


「残念ね、またここに来るのかしら?」


それになんて答えたのかは忘れましたが、「来る」とも「来ない」とも言わなかったと思います


女の子は石からひょいと飛び降りると、木々の間を抜けて見えなくなりました


私がなぜこのことを思い出したのかと言うと、木が……縄が……意識が……

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