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これは・・・ですが  作者: 斉藤一


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プールで

「ここのプールって出るらしいよ」


「出るって何が?」


「昔、ここで溺れた生徒の幽霊よ」


「単なる噂でしょ? さすがにそんなにデカい出来事なら親とか知ってそうだし」


「それがね、その生徒って転校していたはずだったんだって」


「うちの生徒じゃ無くなったからニュースにならないって事? そんなわけないじゃん」


「みて、この新聞のこの記事、〇〇高校の〇〇が行方不明って書いてあるでしょ?」


「行方不明なの? じゃあ、なんで溺れた生徒の幽霊って知ってるの?」


「私、見たのよ。プールで溺れる幽霊を」


「へっ? 幽霊が溺れてるの?」


「新学期が始まる9月1日の夕方に現れたのよ。そして、その子が転校したのもその日よ」


「今日……なの?」


「ほら、聞こえるでしょ? プールでバシャバシャってする音が」


「え? 聞こえないよ?」


「嘘! ほら、ばちゃ、ばちゃって……」


「何も見えないし」


「ほら、ガチャって扉を開ける音が……」


「……」


その時、彼女の足を見えない何かが掴んであっというまにプールへ引き込んでしまった



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