祭りのお手伝い

　今夜は夏祭り。

　小高い山の村はずれのとある洞窟は真夏でもひんやりとしていて、天然の氷がたくさん置かれている。その中にちょっと変わった子が住んでいた。

　雪で出来た体を冷やすため、氷で作ったかまくらの家の中でのんびりくつろく彼の頭は、かぼちゃだった。

　夏は涼しい洞窟の中で暮らす彼。今日はかき氷にする氷の見張り番をしていた。

　「祭りで使う氷をもらいに来たよ。君も来るかい？」

　氷のケージに入りサンタと一緒に夏祭りへ行くのは何度目だろう？

　いつかお祭りでサンタのかき氷屋さんを手伝う日を夢見て、彼は今年もかごの中。