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『cross world』  作者: 水碧 和布
二章
14/16

学生の敵が現れた! 戦う/逃げる


ぴんぽーん!


「いらっしゃい」

「お邪魔しまーす」

「おう、邪魔するぜ」


 宿題をやるために集まったけど

やりたくなくなってしまったな・・・


「もうゲームやらない?」

「始めてもないのに!?」

「ところで何があるんだ?」


 全世界でヒット中の古びた雰囲気が好評なドット絵のゲーム

協力はしにくいがVRやARではなく2DのRPGや

リアルな描写が流行りな現代にしては珍しい完全アニメ調のゲーム

などなど一般的な家庭ではお目にかかれないようなゲームがたくさんある


「あれ?これって限定版じゃなかったっけ?」

「あれ?そうだったっけ?」

「えっ違うよ?なんか限定とかじゃなくて普通に作った量が少なかっただけじゃなかったっけ?」

「あー、んー?ああっ!少人数を対象にしたゲームばっかり作ってた会社だったけど、その作品だけ滅茶苦茶ヒットしたんだ!しかもその作品を作ってすぐに大手の企業に吸収されて会社がなくなった上に著作権が元社長個人に移ってるらしくって増産もできなくって・・・ってやつだったはずだ」

「へー、詳しいな」

「いや、WoBの社長から自慢されたんだよ、ヒットを利用できなくて何が良かったのかホントに謎だけどな」

「へー、でも炎上商法的な?効果が出たんじゃないか?」

「あー、確かにな、そうかもしれん」


そういう発想はなかったな・・・


「まさかとは思うけど、WoBって『cross world』を作ってるところ?」

「うんそうだけど?他にそんな名前の所がある?」

「確かにないけど・・・」

「そんな名前の所だったんだ・・・」

「WoBのゲームだから『cross world』をやろうと思ったんだよ」

「へー」


他の所のフルダイブ型のVRゲームはやる気にはなれなかったけど

WoBの所のならやろうと思ったんだよな


「あっ、早く宿題を終わらせないと!」

「やらなきゃだめか?」

「ルージュちゃんが可哀想だよ!」


 何時の間に仲良くなったのやら・・・


「早くやろ!」

「そうだなあ」


----------------------------


「終わったあああ!」

「五月蠅いぞ」

「静かにしてください」

「う、うう・・・」


 アナログの提出方法を取らなければいけないものが全部終わった

この年にもなってやらないといけないとか拷問かと思った・・・


「それじゃあ、やろっか!」

「何を?」

「は?決まってるじゃないか!『cross world』だって!」

「うちには余分に二人分もないって!」


旧型のやつなら一応一個ぐらいあるけど・・・


「ちゃんと持ってきたぜ」

「は?」


ちなみにだが、

フルダイブ型のVRゲームのためのデバイスは自動二輪のヘルメットのように大きいのだ

インターネットへの接続は家のものでカバーするにしても

脳波の読み取り機以外にも色々いるため、他の家に持ち込んでプレイするのは不可能なはずなのだ


「お前、まさか知らないのか?イメージリングだぞ?イメージリング」

「いや、イメージリングってのは知ってるぞ。確か、脳波を読み込むための一番重要な部分の名前だ。それと脳に信号を送る役割の部分のことも含めるんだったっけ?イメージリング以外の部分は補助でしかないとか、なんとか」

「十分すぎるぐらい知ってんな」

「それでね、黒崎君は知らないみたいなんだけど、イメージリングだけを使ってあるデバイスが売ってるの」

「その名も【テラリア】、インターネットへの接続さえできれば、ゲームができるってわけよ!まあ、読み込める量とか速度が違うから、あんまり使いたくはないんだけどな。」

「いつもの奴と比べてどうなんだ?」

「なんかぬるっとする、空気が粘着質になったみたいになる」

「うわあ・・・」


使いたくはないな・・・


「まあログインしましょ」

「「そうだな」」



「そうだ、あっちの部屋にベットがあるから二人とも使ってくれ」

「ああ、ありがと」


さて、ログイン


----------------------------


「おっと、この浮遊感は何回味わっても慣れないな」

「おーい、シロ!こっちだ」

「おう!」


 ルージュは・・・

ログイン中か


「ルージュはどこにいるかな」

「俺とサイトはフレンド交換してないから、お前連絡してみてくれよ」

「そうだな」


フレンドリストの上から三番目を選択し、メッセージを送る


「あっそうだった、サイト、これな」


若干睡眠時間を削りながら作った力作だ


「おい、シロ俺のは?」

「ルージュと違ってお前は武器持ってるからいいじゃねえか」

「サイトも武器は持ってるぞ?」

「ああ、それがどうした」

「・・・」



「サイト、これははっきり言ってネタ装備だ、面白そうだと思って作っただけだ」

「ええ、」


そういえば、ゴーレム三体分の最高級の素材もらったんだった


それで刀を作ってみるか・・・


「【自己改造】」


〈スキル【自己改造】のレベルが上昇しました〉


「おっ、ラッキー」

「どうした?」

「スキルのレベルが上がったんだよ」

「へえ、良かったじゃんか、武技でも解放された?それともスキル強化か?」

「どういうことだ?」

「は?ああそういうやつだったよな」

「ん?喧嘩売ってんのか?」

「えっとだな、武技の解放は流石に知ってるよな?」

「・・・いいや、武技は知ってるけど」

「スキル強化は?」

「多分知らないな」

「武技の解放とスキル強化は5レベルごとに来るスキルの新しい機能の追加だ、絶対に来るわけでもないし、スキルの進化先によっては消えることもある、元々のスキルに付随するものだ」

「どうやって見るんだ?」

「ステータスの欄のスキルが書いてある欄よりも下に、武技の欄があるはずだ。スキル強化はスキルの名前の横に付いてる、星のマークをタップすると出てくるはずだ」

「あっホントだ、スクロールすることなんてなかったから知らなかったぜ」


----------------------------


【人型生成】のスキル強化は【インビジブル】一度の戦闘に付き一回のみ敵の攻撃を人型がすり抜けることができるようになる


【弱点打ち】のスキル強化は【一撃必殺】最初の攻撃の時に弱点を攻撃できるといつもの【弱点打ち】の三倍の補正を得ることができる


【鏡花水月】のスキル強化は【朧月】自分と同じ見た目の幻を二体、任意の位置に呼び出すことができる、本体と幻の位置を入れ替えることができる。内部時間で一日に二回まで


【空間把握】のスキル強化は【半転移】ものをすり抜ける事ができる


----------------------------


らしい、かなりチートじゃないか?

恐らくかなりの魔力を消費することになるのだろうが、敵の攻撃を無効化することのできる能力が三つもあるのは凄いと思う


「こんなにすごい能力があるとは知らなかったな」

「普通知らないことなんてありえないんだけどね」

「【自己改造】が5レベルになるのが楽しみだな」


【全・少量自動回復】と【古武術(王家の刀)】にスキル強化がないのは残念だったな・・・


「基本的に珍しいスキルの方がスキル強化が出やすくて強いらしいぞ」

「へえ、そうなんだ」


そういえば、剣術の時の武技も消えたってことだよな・・・


「武技一つもないのか、やっぱり現実を突きつけられると痛いなあ」

「普通にそれはやばいぞ、まあお前なら大丈夫だろうけど」


あおいからなぞのしんらいをえた


「そういえば、これってなに?」

「ああ、そこをねじって引っ張って?」

「んー?うわっ!」


槍と弓を合体させてみたのだ!

槍の持ち手の中に弓の弦とかを色々収納してあって

ねじって引っ張ると内部の仕掛けが飛び出す仕組みになってる

そして槍の穂先が打ち出せるようになっているのだ!


「バリスタっていうのかな?現実だと使えないだろうけど、ゲームの中なら十分に使える、そこの突起の部分を引っ張ると」

「うわわっ!」

「普通に戦ってるときにちょっと距離を取って展開して打てば、かなりのものになると思う」

「これどうやって戻すの?」

「一回滅茶苦茶引っ張って、ちょっとねじって、引き寄せれば戻る。二発目打つときはこの絵に向かって垂直に穂先を柄にさして、前に倒すと、弦が引っ張れるよ」

「おおー!すごいね」

「こういうの好きだからね、それと換えの穂先十個渡しとくね」

「ありがと」

「面白そうなことをやってるのね」


機構を組むのは好きだからな・・・

あおいの方をどうするか、悩むな!


「あおい、どんな感じにする?」

「ねえ、無視しないで欲しいのだけれど?」

「ヒェッ!」

「失礼ですね」

「ごっごめん、それじゃあ、宿題やろっか」

「どこでやります?」

「静かなところがいいんだけど」

「それじゃあ、この前の宿屋に行きましょうか」

「そうだな」


----------------------------


「それで、今日の午前中でみんな全体の半分ぐらいまで終わったから、三分の二まで減らしてから出発しよっか!」

「私は大体、三分の二弱ぐらいまで終わらしてあるので、適当にやりましょう」


二時間ぐらいで終わった

凄い、頭のいい人に教えてもらえると早いな・・・

逃げた!


しかし、回り込まれてしまった!

戦う/戦う

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