集合
「何のメールだったんだ?」
「ん?謝罪と情報が詰まったやつ」
まさか謝罪が入ってるとは思わなかったけどな
「なんの情報なの?」
「『cross world』の有名人の情報」
うん、カレーうまいな、明日はパンと一緒に食べよう
「へえ、ちょっと見せろよ」
「変なとこ見んなよ」
スマホ型のデバイスを渡す。勿論こっちにも難しい名前がついてるけどみんなスマホって呼ぶ
格好付けたい奴は次世代型スマートフォンとか第五次型電話とか呼んでるけどな
(第一は開発当初のもの、第二は一般的に復旧した時のもの、第三は持ち運びができるようになったもの、第四はパソコンと一体化したタイプのもの、第五はそれより先の形態のものをいうらしい、最後のだけ適当な気がするが…)
「ふーん、レオンさんはやっぱり有名だよね」
「勇者はコットンちゃんだけでいいだろ、レオンやっぱ弱いし」
「でも、二陣からしたら十分強いよ」
「でもやっぱ、アレックスは魔王だな、うん」
「アレックスさんは本当に強いよね、クランの縛りさえなければ最強のクランになってただろうし」
「あれは本当に残念だった、一回俺も入ってみようと思ったのによ」
「でも見た目だけなら入れたでしょ?」
「そうか?でも能力的には微妙だったしな」
「トロイさんの所には入れたと思うけど?」
「空きが出ないって、あそこは支部がないからなあ」
俺のスマホでいちゃつかないでくれるかな?
こう雰囲気が近寄りがたいと言うか
「「ぶっっっっっ!!」」
「水でもきれいじゃないから、吹かないでくれ、ほらタオル。海斗カレーは吹くなよ、カーペットにシミがついたらどうする」
「すっまん」
「ご、ごめんね」
「洗濯機の中に入れといてくれ」
「おう、留美ちゃんもらうよ」
「でなんで吹いたんだ?」
「明日の集合の時に教えるかもな」
「それは卑怯だな」
「はは、そんなことないさ」
「食い終わったら帰れよ?」
「なんでそんなこと言うんだよ?」
「それなら寝ようとするな」
俺は今日中にやりたいことがあるんだ
帰ってもらわないと怖い
「二人とも食べ終わったよな?本田さん、海斗が行き方知ってるはずだし、お金も持ってるはずだから連れてってもらって。ここら辺がどこかも良く分かってないでしょ?」
「でっ、でも、海斗君に悪いよ。」
「他に誰も遅れる人いないはずだし諦めてね」
「おう、大船に乗ったつもりでいろよ」
「泥船にならないうちに乗って」
「ありがとう、二人とも」
「そんな気にすんなよ、同じクラスなんだし」
自分で言っといてなんだが、同じクラスだからってのはおかしいよな
まあ、いいか
「また明日、あっちでリアル時間13時に」
ゲーム内の時間で待ち合わせた方がいいかもしれないが、
ゲーム内の時間は三倍になっているうえに一日が24時間ではなくなっているらしい
ただ、一日が長い気がするぐらいらしい。一日中潜ってることはないからちゃんとは知らないけど。
パソコン(という名のデバイス)で作業をしているとかなり時間がたってしまった。
そういえば、二人は家に着いたのだろうか
連絡が来ないと若干不安になるな
洗濯機をうごかしたりしてやるべきことを終わらしたら
お休みなさい
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起きたら十時だったので近場で買い物をして昼ごはんを食べて早めにログインしようと思う
忘れてたからカレー用にパンをコンビニで買った
ログイン
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少し早く来たからこの前、旨そうだと思ってた屋台に行って
少し用事を済ます。それと約束の場所で待ちながらダンジョンのクリア報酬のゴーレムの運用方法について
の本を読む
ちなみに本は武具に分類されるらしい
鑑定結果は
【紙の束】
見ればわかる。
ちゃんと皮みたいなのを使ってるのに束って・・・
内容は結構ためになった。
それと本来、ゴーレムは魔法で倒すべきらしい
ただそれだとコアが破壊されるそうだ
初期の俺がなぜ壊せたのかは分からないが多分、重かったからではないかと思う
ステータスも重要だが武器などの形や大きさも重要らしいからな
ハンマーと剣の攻撃力がステータス上で同じでも結果は変わるそうだ
まあ同じだったらクソゲーもいいところだ
「あら、早いのね」
「そうか?こんなもんだろ。いろんな説明は知り合いが来てからでいいか?頼んでる側なのに申し訳ないが」
「まあいいわよ」
「すまねえな」
昨日気付いてから海斗には集合場所を連絡しておいたが来れるかなあ
「よう!お前だろ」
「その声は?・・・プレイヤーネーム知らんかったわ」
「俺はあおい」
「私はサイト」
「ん?まあいいか」
有名人と同じネームだが気にしなくていいだろう
「よろしくな」
「よろしくなシロ、やっぱり名前のセンスどうかと思うぞ」
「よろしくね、さすがにもうちょっと考えた方がいいと思う」
「くっ、やっぱりか」
「あなた方がシロの知り合いかしら?私はルージュよ」
「「よろしく」」
機人種なんだよな、あおい
天使だし、サイトは
何が言いたいかというと、とても目立つ
2人とも顔が整っているし余計にだ
「それで安心して話せるところで話したいんだが」
「向かいの宿屋にでも行こうぜ」
「ほかの二人もそれでいいか?」
「ええ」
「いいよ」
まあまあ広いところを取ったらしい
昨日気付かなかったな・・・ここにあったのか
「それで何から話してくれるの?」
「3人にいろんなところを案内してもらう代わりに俺の情報を提供しようと思う、でもやっぱり重要なことは信用できるまで伏せておきたい。それにリアルで信用できてもプレイスタイルによっては信用できない場合があるしな」
「分かったわ」
「まあそれでいいぜ」
「うん」
「一つ目に俺は【王の資格】を持ってる」
「ええっ!」
「二つ目に俺はノータイムで復活できる手段を持ってる」
「「「!?」」」
「三つ目に俺はゴーレムを作れる」
「は?」
「四つ目に多分俺しか持ってないスキルを持ってる」
「五つ目に俺は勇者の称号を持ってる」
「・・・」
こいつらが不特定多数のプレイヤーに対して言うのならば問題だがそれはないだろう
種族
女神のフレンドであること
スキルの詳細
復活のからくり
ぐらいだろうか、ばれると辛いのは
「これ以上の情報は渡せない」
「十分すぎる」
「こんなに滅茶苦茶な人は初めてです」
「流石にここまでとはね」
そこまでのことか?
「ステータスは見せられないがある程度の質問になら答えられるぞ」
「それじゃあ、復活の条件は?」
「それは言えない」
「そのスキルは?」
「それも言えないかな?」
ちなみにだが
装備は復活させることができない
ただ同じ服でごまかすこともできるだろうけど
「それじゃあ、【王の資格】の言えること全部教えて」
「一つ目に死ねばなくなる、二つ目に3つ集めると王になれる、三つ目に俺の資格は血だ、四つ目に恐らくだが王に関係のある場所で見つかる、五つ目にに基本的にランダムで手に入るかは運しだい、六つ目にステータス上に称号が出る」
「へえ」
「お前しか持ってないスキルってのは?」
「流石に全部は教えれないからぼかして言うけど、武術スキル、魔法スキル、強化のスキル、かな?」
「へえ、教えれる範囲で教えて欲しい」
「そうだな、あおい、知りたい内容を一つ言ってくれものによっては考える」
「武術スキルかな」
「古武術ってあるか?」
「知ってるぞ。ワールドクエストにも関係してるらしい」
「それを俺は持ってる」
「始めてすぐの奴が?」
「ああ、武技の存在しないスキルらしい、少なくとも今は」
「へえ、それって俺も覚えられるかな?」
「ほかに武術スキルを覚えられなくなるぞ?俺も一個消えた」
【技能適合】が消えてしまったからな
はっきり言って微妙なスキルだってけどな、最初はいいと思ったけど・・・
「ああ、それについては問題ない」
「今は多分覚えれないけど、もしかするとってのはある」
「おお!期待してるぜ」
「でもよ、そこまでだぜ」
「でもほしい物は欲しいんだって」
気持ちはわかるけど結構きついと思うけどな
それに他のスキルもあるだろう
「なんの勇者ですか?」
「【逆転の勇者】」
「これまた分かりにくい」
「他の奴らは分かりやすいのか?」
「例えばレオンは、神聖系のスキルの強化、正義である状態での強化、悪に対する耐性だ」
「分かりにくいというか分かりやすいというか」
「まあそんな感じだ、でお前のは?」
「俺のは、不利な状況であるほど有利になる、だってさ」
「面白そうだけど意味わからんな」
レオンも正義とか悪の定義が分からないけどなんとなく分かるし、分かりやすい効果もついてる
「ゴーレムを作れるってのは?」
「まだ作ったことないからよく分かんないけどできると思うぞ」
それ専用のスキルがいるらしくまだ迷ってる
ゴーレムを作ることしかできないスキルならスキルポイントを使う必要はないからな
「まあいいや、作れるようになったら見せてくれ」
「そんなのでいいのか?作り方書いてある本貸すぞ?」
「本読むのそんな好きじゃねえし、多分譲渡不可のアイテムだぞ」
「そっかまあ、しょうがないな」
「でもそのうち教えてくれよ」
「あと一つ聞いてもいいか?ルージュは氷の姫騎士、あおいはマスカレード、サイトは戦乙女だよな」
「そうよ」
「そうだなあ」
「あんまり好きじゃないけどね」
なんていう世間の狭さ・・・
「それで俺は一人でも行けるかなーって思ってたんだけどよ。結構きつかったからパーティー組みたいんだよ」
ダンジョン内でもボス戦以外でも何度か人型を怖されてしまったからな
一応、天井に張り付いたりして逃げれたけどいつ限界が来るか分からない
虫のいい話だとは思うが
「二人とは知り合いみたいだしまだ分かるわ、でも私と組む理由は何かしら」
「3人だと少ないしな基本的に5人ぐらいでパーティーは組むものだと思うし」
「そんな数合わせみたいなことしないで頂戴」
「俺は多分遊撃みたいなことしかできない、あおいはよく分からん、どうせ何でもできるんだろう、サイトは後衛兼中衛でお前は?」
「前衛よ」
「双剣使いらしいから盾役にはなれないだろうけど俺らの中で一番体力があるはずだ、種族的なものをちゃんと知らないからはっきりとは言えないけどな」
「ちゃんと考えてるのならいいわ」
ゲーム初心者だからよく分かんないけど
あおいとルージュで適当に前衛やってもらえばいいだろう。
多分・・・めいびー
「それで私のメリットは?」
「一つ目に武器を提供できる、二つ目に俺からの信用を得られる可能性が高くなるからまだ言ってないスキルやぼかしたスキルのことを知ることができる、三つ目に注目を分散できることだな。これでどうだ結構魅力的だろ?」
一つ目と二つ目はもちろん有益だ
【立体駆動】とか魅力的だしな、言ってないけど
三つめは盲点だが結構いいところじゃないだろうか?
いつも美人だし強いだしで注目されているだろうでも
イケメンで第一陣の有名人のあおい、美人で第二陣の有名人のサイト、そしてその二人から気に入られている初心者の俺
そんな濃いメンツがいれば注目も薄まるだろう
「確かにそうね、後ろの二つは有益だと思うわ。でも武器の提供はいらないわよ、自分で買える」
「確かに買えるだろうな、NPCが作った装備か、量産されたプレイヤーが作った装備が」
こいつは多分有名で強いだけだ、まあ美人だが
オーダーメイドを頼める相手もいないだろうし、いい感じの店も知らないだろうから
多分今までは店売りのおもちゃみたいなやつか、ダンジョンで見つけれた武器しか使ってこなかったのだと思う
「断る前に武器を見てくれよ、自信作なんだぜ?」
昨日の夜にパソコンでデータを作って、【自己改造】のスキルでデータを起こした
両方合わせて、5時間ぐらいかかったと思う
何個没の武器ができたことか・・・
パソコンからデータを起こすだけだから【自己改造】のスキルレベル上げにはあまりならなかったようだけど・・・
「へえ」
「わあ」
「これが?」
「結構自信作なんだぜ?大双剣っていえばいいのかな?」
「でもこれ持ち上げれるか?」
「私は持ち上げれそうよ」
良かった、もしもの時のために普通サイズも作っておいたけどいらなかったな
「なぜこれに?」
「やっぱり、大きいはロマンだと思ってな」
「確かに」
「それと受け流しをやりやすいように一本化して刃の方に鍔を付けずに手のガードを付けて、連結して回せるようにしたりよ」
今回の目玉は何といってもこれだろう
柄頭と鍔の根元で連結できるようにして大車輪?みたいなことをできるようにしたのだ
そこまで複雑なことをしていないから強度も下がっていないし
他にも色を白と赤に分けたし
「ありがとう」
「だ、打算ありきの事だから気にすんな」
やばい、ドキッとしてしまった
笑うとこんな柔らかくなるんだな、持ってるの武器だけど・・・
花束だったら!!
そうでなくともスクショを撮りたいと思うぐらいだ
「それでパーティーの話いいか?」
「俺たち二人のことは気にしてないみたいだったけどな」
「お前らの武器も作ってほしいなら作るぞ?それとも嫌か?」
「別にソロプレイが好きだからやってるわけじゃないし嫌ではないぞ。でも先に言って欲しかったというか・・・」
「まあ気にすんな」
「私も嫌ではないよ、でも1人しか後衛がいないのはつらいかも。それに私特化してないからさ」
「そうだな、でも攻撃については心配いらないと思うぞ?まあ追々入ってくれる人を見つけるしかないさ」
「それじゃあ、パーティー結成ってことか」
「改めて、ルージュよ、よろしく」
「俺はあおいだ」
「私はサイトです。よろしくお願いします」
「俺はシロだよろしくな」
「で?リーダーは?」
「あおいじゃないか?」
「嫌だぞ、絶対に」
「それじゃあ、サイトに」
「嫌です、それにあんまり強くありませんし」
「ルージュは?」
「嫌よ、自分の提案なのに逃げるつもりかしら?」
「すいません」
くっ、こいつらできる!
「それじゃあ、じゃんけんで」
「そんなにやりたくないのか、発案者なのに」
「そこまでの事ではないと思いますけどね」
「ハイハイ、じゃんけんぽん」
ちょきが三つ
ぱーが一つ
「シロよろしくな?」
「いや、別に負けた方がとか決めてないし」
「そっか、それじゃあ残念だけど」
「いや、急にリーダーやりたくなってきたなあ!」
卑怯な・・・
抜けられるとやばいからしょうがないか
「パーティー名は?」
「チームあおい」
「やめろ」
「マスカレーズ」
「そういえばパーティーって名前決めないといけないんですか?」
「いや、別に」
「マジかあ」
知らなかった・・・
「それで今からどうする?」
「俺はパーティー組めたからもう満足」
「案内はどうするの?」
「行くところに付いてけばいいかなって」
「そうだ、二人の装備を作るよ」
「えっ、いいの?」
「俺もいいのか?」
「試し切りしてくるね」
「おう」
ルージュのスキル構成知らないから不安だったけど大丈夫そうだな
「それでサイトは弓と槍だったっけ?それであおいは?」
「全部だ、弓、魔法、斧、槌、大剣、長剣、双剣、棒、短剣、槍、」
「ストップだ、後で聞いてやるから」
「そうか・・・」
「それでサイト?どんなのが欲しい?それと今使ってる武器を見せて欲しい」
「槍と弓をすぐ交換できるようにしてほしい。それと弓は大きめなのがいいかな」
「おっけい」
見せてもらった槍は円錐に棒がついたようなものだった
弓は身の丈ほどはないがかなり大きめの弓だった
これを両方使うのは難しそうだ。まあそれができるから強いんだろうが・・・
魔法も使えるんだったっけ?
「楽しみにしてるね!」
「おう、あおいお前はどうする?」
「いろんな武器を使うんだよ、俺の種族が関係してるんだがな」
「そうだったのか、お前ゲーム下手くそだから上手くいかないと思ってたんだけど、そういうことか」
「確かにゲームは下手だが・・・」
プレイ自体はうまい
でも装備だとかスキルだとかの選び方が壊滅的なのだ
特にスキルがひどい
わざわざ不正解を選んでるのかっていうレベルだ
「どうせ、スキルとかが変えれるような種族なんだろ?」
「なんで分かるんだ?」
「お前の場合そうでないと無理だからな」
「くっ、まあいいか。それで種族なんだが仮面人形っていうのなんだ、今は違うけど」
「仮面変えるとスキルとかが変わるんだな、分かる」
「合ってるけど言うな、それで仮面を変えるとスキルとかが変わるんだけど装備も変わるわけよ、それでいろんな武器も使えるんだ、というかいろんな武器がいるんだよ」
「なるほど、何が欲しいんだ?」
「今さっき色々言ったけどそこまでたくさんは使えなくてだな、両手剣、棒、弓、大盾とメイスが欲しい」
「おっけ、それで仮面の数はどれくらいあるんだ?」
「五枚ある」
「結構あるな、明後日くらいに全部出してやるよ、それで相談なんだが装備の修理ってどうしたらいい?」
スキルの影響で装備のそんしょうどがかなりピンチなのだ
しかも常時オンだから現在進行形でやばい
「NPCのところ行けばいいだろ」
「案内を頼む」
「任しといて」
「そういやサイトは?」
「今さっきルージュを追いかけていった」
「なるほど」
ひとまず装備の問題は解決しそうか
一時的にだが・・・
何とかしないとな
自動修復ができるやつか、固定されてるやつがあるといいんだが
今回はちょっと短めですね
違和感があったりしたら言ってください
一章が全部終わったら修正するつもりなので




