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第一章 広間の行進曲

ヒロインが前世を思い出します。

「ルタ・・・ルタ・・・お願いします・・・。目を醒ましてください・・・!永遠の眠りなんてあなたにはまだ早いです・・・。ねぇ、ねぇ・・・。」


 ん・・・?


「なぜ、なぜ、あなたには永遠なる眠りの気配などない・・・。なのに、なぜですか・・・!?なぜ、目を醒まさないのですか・・・!?」


 この声、知ってる・・・。私の前前前世から・・・。君の、名は・・・・?


「・・・フィアーノ・ルレザン・・・。」

「ルタ・・・・!」


 片目に涙をたっぷりとためた花の顔が私の顔をのぞき込む。


「・・・あああああああああああああああああ!!!」


 思い出した!!思い出したぞ!!この声、この微妙なくせ毛、深い紫色の髪、菫色の瞳、右側の目が髪で隠れているのは・・・・


「フィアーノ!!!!」


 『花園』の!!あの、大好きだった乙女ゲームの!!!


「・・・大丈夫ですか?確かに僕は、フィア・・・フィアーノですよ。」

 

 私、転生しちゃった感じ!?マジかー・・・。よっしゃあああ!!!・・・って、言いたいところだけど、私の名前・・・。アレー?イヤナヨカンガスルナー!!・・・サルタナ。サルタナ・ツリフネソウ・・・。アアー!!ライバルノナマエジャーン!!あの、ハッピーエンド以外で全部フィアに殺されるサルタナさんじゃないですかー!!やだー!!


「マジか・・・・。」


 どうせ転生するんだったら、ハナサフランになりたかったな。高望みしすぎかな?・・・え?私が一番好きだったキャラ?リコリスさまに決まってるじゃないですかー!!・・・攻略キャラじゃなかったけど!!パッケージにまるで攻略対象者の一人みたいに描かれてたときから、マジで見た目が好みだった。・・・攻略キャラじゃなかったけど!!ふわふわの金髪に碧の目が好きだった。・・・攻略キャラじゃなかったけど!!唯一の正統系王子さまキャラかと思いきや、どSでマジ外道キャラだと知った時にさらに好きになった。・・・攻略キャラじゃなかったけど!!


「なんでだー!!!!!?」


 ・・・・まぁ、攻略キャラで一番好きだったのはミスルトゥだったかな。うん。なのだよ煩かったし、ピグマリオンコンプレックスなのかな?って感じだったけど。逆に一番苦手だったのは・・・うん。それを聞いたら、間違いなくそのキャラは今私の目の前で自殺を試み始めるだろうとだけ言っておく。いや、だって、性格が面倒臭すぎて・・・。他のキャラも面倒だったけど、なにかに付けてコイツ、すぐにデッドエンドに行くし・・・。あれ?なんだか私、自分がライバルだってこと以前になんだかこのゲームに転生したくない理由があったような・・・?なんだっけ・・・?


「どうしたんですか?目を醒ましたと思ったら。」

「わかんない。」

「は?」


 ・・・まぁ、いっか。


「ねぇ、どうやったらリコリスさまと会えんの?」

「は?」


 は、しか言ってないけど。


「リコリスって、あの、ヒガンバナの?」

「うん。」

「なぜ?」

「会いたい。」


 前世からのファンですから。一目見たいよね、って。まぁ、私が死亡フラグを回避することを考えるのは後でも大丈夫っしょ。うん。


「変な人ですね。」


 お前に言われたくない。


「でも、あの人と会ったことありましたよね?確か・・・。少し前の薔薇ソワレで。なんか、話してたような・・・。」


 あ、ああー!!!!そうだ!!会ってたわ!!というか私、ヒガンバナの王女の顔とか調べてたから知ってたよ!!だから話しかけたんだし。


「・・・え、本当にあの人だっけ?」


 なんか・・・ゲームのリコリスさまと大分違うような・・・。金髪でも碧の目でもなくて、赤に近い茶色の髪と目だったし・・・。顔も美少年じゃなかったし・・・。


「そうですね。・・・どうですか?興味を失いましたか?」


 なにその期待するような目。・・・いや、少しは失ったけど。


「まぁ、ね・・・?」

「そう、ですか。ふふふ・・・。」


 え、怖い。嗤ってる・・・。


「あと、すみませんでした。」


 なんのこっちゃね?


「僕、演奏中についつい能力を発動させちゃったみたいで・・・。」


 は?


「じゃあ私、フィアに殺されかけたってわけ?」

「そう、ともいえますね。」


 いや、それ以外ないでしょ。というか、だから私、あっという間に眠っちゃったのね。


「ルタの屍を埋葬する・・・。とても甘美な誘惑です。いえ、埋葬よりも常にそばに置くのも・・・。」


 ヤヴァイ・・・。フィアの趣味はマジヤバい・・・。怖い・・・。それ、私には適用されないと思ってたけど、私にも適用されるのね・・・。あ、ルレザン家は音楽を生業としてるけど、副業で葬儀屋をやってるよ。まぁ・・・うん。私が知る限り、ルレザン家は全員タフェフィリアの気があr・・・なんでもないっす。


「でも、ルタの屍を愛したところでなにになるのでしょうか?そこにあるのはただの器。魂は遥か彼方へ・・・。」


 聞こえない聞こえない聞こえない・・・・フィアのこういう言葉はまともに聞いてると発狂する。

 

「ルッター!!!!!」


 ブッタみたいに呼ぶなよ。って、


「ディアポロ!!」


 突然胸に飛び込んできたのはメガネ(本体)・・・じゃなくて、ディアポロだった。



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