第十話 お嬢様激怒
そしてあれから一時間目の授業がはじまったけだがなんとも俺の気のせいだと思っているが変な空気が教室中に漂っているようなそんな感じがする
「う~ん…」
「なぁ、ナツム」
前から声をかけられどうしたのかと思い聞いた、そして話しかけてきたやつはミチル、こいつの席は俺の前で、ホマレは少し離れた席にいる
「?なんだよ、前向かないと先生に怒られるぞ・・・」
「いや、それはわかってるんだけどさ、あそこにいるお嬢様、今日なんか機嫌悪くねえか?先生もびくびくしちまってるしよ」
そう言われお嬢様、サンミョウジレイカ、を見てみると確かに不機嫌な顔をしている、いつもならニコニコしながら話したりしているが今日に限って不機嫌顔、そして一方で先生はびくびく驚きながら授業の説明をしている、危機感がある者はずっとそっちを見たまま授業を聞いている、危機感がない者は授業を見ているか、寝ているか、唯一わかることはそのお嬢様が機嫌が悪いのはおそらく俺のせい
「…あ~、確かにそうだな、確かに機嫌悪そうだな、お嬢様だって人間だ、何かあったんだんろ、多分」
「やっぱりそうなのかね~、いくらお嬢様でいつもニコニコしてるって言ってもそうなるか」
ミチルはそう言い納得したのか前を向き授業を聞く体制に直った、そこでふとホマレの事が気になりホマレの方を見た、が運が良いのか悪いのか寝ている、教科書、ノートだけは出し寝ている
「・・・はぁ、俺の胃と腸が持つかどうか…」
自分で言うのもなんだが俺はストレス耐性がない、そのおかげで雰囲気やらなにやら細かい事に敏感ですぐ胃が痛くなったりお腹が痛くなったりする、実にめんどくさて早く帰ってホマレにぶちまけてやりたい一心、いや、別にホマレが嫌いなわけじゃないぞ、信頼できるし安心できるから言うんだぞ
「え、え~っと、ではここの問題を誰かー・・・」
先生はそう言いながら教室を見渡す、俺はできる限り当てられないように視線を黒板じゃなくノートに向け書いているように見せる、そうすれば当てられる事はないしあのお嬢様にみられる事もない、だがこういう時に限って運が悪いのか先生の視線は俺に向いた、そして
「え、えっと、じゃあカキョウ君、いいかな?」
先生はにんまりと微笑み俺に聞いてきた、この空気で嫌ですなんて自殺行為というより先生に恨まれたりする可能性がでかく感じる、でもだからと言って答えた場合みんなこっちを向き勿論あのお嬢様も向く、完全に積んだ、いや勿論これも考えすぎなのかもしれないが、だからこそあえて俺は
「っえ、えっとわからないです」
この言葉こそが最強かつ無敵な言葉、この言葉は立たなくてもいいし唯一逃げられる手段、先生悪いな、俺はまだ死にたくないし胃に穴を開けたくないんだ
「っそ、そっか、わからない、か…あはは…」
先生は俺の言葉を聞き俯き苦笑いしている、その反応に皆は引いているような、視線を合わせないようにしている、これは実にやばい
「ナツム、先生壊れるぞ」
「・・・ここは俺の命、そして胃を守るために仕方のない事をしたんだ、恨まれるなんてありえない」
そんな事を言いながら俺は机に体を預け寝ころんだ、もとはと言えば俺が原因なんだが、そしてそんな事を思いながらお嬢様を見るとお嬢様はこちらを見た後黒板を見た、やばいやばい俺の胃が逝く、そしてそんな心配をしながら昼の時間になった、流石に昼の時間になったらホマレは起きていた、そこで俺は急いで弁当をホマレの所に持っていきホマレの隣に座った
「ん?そんなに急いでどしたの?」
「俺の胃が破裂する直前だったからな、お前のところに一目散に来た、改めて思うお前のところはとても落ち着くと」
「!ほほぉ、やっと私の存在の有難みがわかったか~、それじゃそんなうれしい事を言ってくれるナツムにあ~ん」
いつもなら教室でこんな事断りたいところだが今回は良いだろと思い食べた、まぁ今朝は弁当と言っても
途中で買ったコンビニ弁当だが
「!!な、ナツムが本当に食べてくれた!これは大震災の直前!」
「おいおい、なんでだよ、こういう時だってあるっての」
そんな事を言いながら俺はホマレの頭を優しく叩く、それにホマレはきゃ、っと猫のような真似をした、それについ微笑んでしまったところで大きな音が聞こえた、そしてその大きな音が聞こえた方向を見た、その大きな音の原因はあのお嬢様だった、食べていた弁当を思いっきり地面に叩き付けたのか弁当がひっくり返っている、その行動にみんな唖然としていて、隣にいるホマレも呆然とし口に持っていこうとしていたご飯が地面に落ちている
「れ、レイカ?」
「っ・・・」
唯一サンミョウジの親友である女、名前は忘れたがその女の存在を忘れたかのような怒っているような表情をしている、これは流石に命を危機を感じた俺は
「っお、おい、ホマレ…今回のこれは本当にやばいかもしれねえから急いで早退するぞ…下手したら学校がなくなる可能性がある…」
「!え、う、うん、そう、しよっか」
ホマレは俺を見てそう言った、冷や汗を流している、流石に危機感を感じたのかホマレは俺の言うことに賛成してくれた、そこで俺とホマレはクラスの奴らに紛れ職員室に行くことにした