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ママの青春を娘に

ひ、久しぶり。

ミカエルよ、何時ぶりだろうこんな語り手をするなんて。

久しぶりすぎて訛ってるかもしれないけどそこは大目に見なさいよ!

話の大元は今からするからちゃんと見てなさいよ!!


----------


「・・・はぁ」

家で一人の私はため息を呟いた。今は誰もいない、お母さんは買い物に行ってるしルシ姉は天界に用事で蒼の馬鹿は冬君と遊びに行ってるし、暇だなぁ。

日曜日の真昼間からやることないのは苦痛で仕方ない。だいたいなんで蒼は私を放ったらかしで遊びに行ってるのよ、召使いが遊びに行くなんて信じらんない。

私も遊びに行きたいけど皆予定あるんだよね、何しよっかな~。


ベッドに寝転びながらゴロゴロしていると「ピンポーン」家のインターホンが鳴った。

日曜日の昼間に誰だろ?ん~どうせ宅配かなんかでしょ、めんどくさいからいいや。

一歩動かずにしばらく放置してると「ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピポピポピポピポピポピポピポポーン」

・・・うるっさいわね!何回押してんのよ!!宅配なのこれ?絶対に違う人でしょ。これ以上鳴らされたら本当に怒りそうだからとりあえず顔だけ見よ。

一階に降りていってインターホンのカメラを見るとそこには誰もいなかった。

何よイタズラ?全く、こっちも暇じゃないのよ、こんなことに付き合わせて。

私はもう一度二階に上がってベッドに横になろうとすると・・・

「おーい、ミカ~」

二階の窓から声がした。ぱっと窓を見るとそこには天使の羽を広げて飛び立っていたママがいた。

あまりの突然のことに思わず声に出して「うわぁ!」と驚いてしまった。

「鍵開けてよ~」驚いた私になんの反応も無く窓の鍵を指さした。

私はよく分からないまま窓の鍵を開けて窓を開けた。


「もぅ~ミカ、いるんだったら反応してよ。めんどくさいのは分かるけど大切な用事だったらどうするのよ」あたかも当然いたようなペースで話を進めるママに「ちょ、ちょっと待ってまずは説明して」「何を?」どうして不思議そうな顔が出来るんだ。

「なんでママが地上界にいるの?天界に帰ったんじゃないの?」「帰ったよ、帰ってまた来たの」「説明が漠然としすぎてわかんない。もっと詳しく!」

「え~必要?」「絶対に必要」「全く仕方ないなぁ」

めんどくさがらないでって言ったのは誰よ。

「いやさ、前に私達天使の皆で旅行に来たじゃない」「京都旅行?」「そそ。で、その時にミカと色々とお話が出来る~ってウッキウキになってたわけ。

そしたら事件事件で落ち着いて話暇も無く帰っちゃったから、抜け出してきちゃった」笑顔のママだったけど抜け出したって・・・

「何やってるのよ!エデン様の側近なんでしょ!!エデン様から離れるなんて・・・」「て言うのは冗談で」「えっ?」

「ちゃんと許可貰ってここに来てるよ。そもそも抜け出しなんてエデン様の前じゃ出来ないし、有給って形で地上界に降り立ったって感じかな」「側近って有給とかあるんだ」「名目上はお仕事だからね」

まぁママのことだからちゃんと裏があるとは思ってたよ。本人に言うと調子に乗っちゃうから言わないけど。

「と言うわけで、ここら辺を案内してくれない?」「案内・・・ってどういうこと?」「お話だからね、お茶飲みながらゆっくりとね。良いカフェに案内して~」

「まったく、いっつも急なんだから。いいよ、いい所紹介してあげる」「やった」

ママは笑顔で喜んだ。私のママだけどこういうお茶目なところはやっぱり可愛いって思っちゃうね。


---------


私はよく女子会で来るカフェにママと一緒に来た。

「へぇ~こんなオシャレなお店知ってるんだ。ミカもそろそろ大人になってきたね」

「当たり前でしょ。いつまでも子供じゃいられないよ」

さて、ママがここに来たってことは何かしらはあるってことかな。

「で、話って?」ママはこんなホンワカしている人だけどエデン様の側近、天使の中でも最上級の人物なんだから何かしらの理由が無いと子供の私の前には現れないでしょ。

昔から目的が無いと帰ってこない人だから、今回も何かあるんだろうなぁ。

ママには天星玉を割ったこと黙ってたし怒られちゃうかな・・・


「こっちに来てからのミカの様子を見たくてね。こうやってゆっくりミカとお話したくて地上界に来ちゃった」「・・・それだけ?」予想外の返答に戸惑っちゃった。

「うん、それだけ」「それだけのためにわざわざ私の元に来たの?ああいや別にそれだけでも構わないけど」

「そりゃ驚くよね。昔から私は家にまともに帰ってこないし帰ってきてもすぐに仕事だから。ミカとこうやって二人きりなんて初めてだし私だってこういう状況なってちょっとは緊張してるんだよ」

ママでも緊張することあるんだ。

「もちろん怒るところもあるよ。天星玉を落として割っちゃうなんて考えられないし」

うぅ!その言葉は胸に刺さる。

「でもまぁ、ミカがこうやって元気にしてるのを見ると私だって嬉しいのよ。

だから、ここでの生活を色々と聞きたくてね。聞かしてくれる?私にミカの青春を」

ママから青春の言葉を聞いてふと思った。

ママはずっと神様と一緒にいた。それは幸福なことなのかもしれない。この世の最上位にいる人の隣にいられんのだから。

でもそれは自分の自由と引き換えになっていることも。ママから聞いた話だけど、ママは今の私と同じぐらいの歳でもうエデン様の傍にいることになったらしいから、全ての青春を犠牲にして一緒にいたんだ。

・・・そっか、だから娘である私に色々と聞きたいんだね、自分が出来なかったことを娘に託すのを。


「分かった、こっちに来てからの私をママにたっぷりと聞かせてあげる」

私はこの地上界に来てからのことを全て聞かせることに。今の私に出来る親孝行かもしれないしね。


----------


ママに私の話をしてたらいつの間にか夕暮れ。私とママは歩いて家に帰ることに。

「いや~まさかミカに好きな子が出来るとは、成長したね~」「す、好きなんて一言も言ってないでしょ!」

「じゃあ嫌いなの?それは蒼君が可哀想だなぁ。これは報告しないと、「ミカって蒼君が嫌いなんだって」ってね」「ママ!それは流石に・・・」「冗談よ。でもその気持ちは大切ね、放置したら後々後悔してしまうかもだよ」

ママに隠し事は出来ないなぁ。でも正直に伝えられない自分がたまに腹立つことがあるんだよね。

いつか、ちゃんと伝えられる日が来たらいいのにな。


他愛のない話をしてると家の前まで帰ってきた。

「それじゃあママ、もう家だから・・・ってあれ?」ママの方へ振り返るとその場にいたママがいなくなっていた。「おじゃましま~す」

そう聞こえたからもう一度家の方を振り向くとママが勝手な家に入っていたの。

「ちょ、ママ!」

私も急いで家に入ると玄関にはママとお母さんがばったりと鉢合わせていた。

「あらミカちゃんおかえり。この人は?」「初めまして、私ミカエルの母のラミエルと申します。毎日娘が大変お世話になっています」

「まあ!ミカちゃんのママさん!初めまして、風間 藍璃って言います。いつも娘さんを預からせていただいてありがとうございます」

ママがお礼を言うのは分かるけどなんでお母さんまで?

「さぁさぁ立ち話もあれなんでどうぞ~」「それではお構いなく~」えっちょ、お母さん!私が声をかける前にママは家に上がった。私も家に上がってママの後を追ってリビングに入ったら、蒼とルシ姉が椅子に座ってご飯を目の前に待っていた。ご飯は食べてなくて家のルールでご飯は皆が揃ってから食べるから皆食べてなかった。

そのいつもの食卓にママがいる・・・蒼もルシ姉も驚いてる。いや見知らぬ人ではないからそれ接し方とかは大丈夫だと思うけど。

「やっほールシ、蒼君、こんな短い期間で会うなんて思ってなかったでしょ?」ママがそれを言うの?「 ら、ラミさん、なんで家に?」「藍璃さんに許可を貰ったのでね家に入っちゃった」「母さんが?いや、そういう問題じゃない気がするけど・・・」すると、ルシ姉はため息をついて「蒼が言いたい事は分かるよ。本来いちゃいけない人ここに立ってるんだから。天使でもほとんど会ったことない人が地上の家庭にいるんだから、驚いても無理ないよ」

「ルシは冷静ね、ママだよ~もっとはしゃいでもいいよ」「そんな歳じゃないし最近ママに会うこと結構あるからもう冷静になっちゃうよ」ルシ姉ママと会ってるんだ、ママも天界を見て回ってるのかな?

「それで、どうしてここにいるのママ?」「ミカの青春を聞きに来た。って言えば分かる?」「まぁ何となくは」

なんでそれで分かるのよ。

すると、お母さんが「ラミさんも一緒にご飯をどうですか?もう夜も近いですし」と、ママにご飯を誘った。「では、喜んで」いつもの食卓にママが椅子に座った。

「ほら座って、私達お腹空いちゃった」ルシ姉が私に座ってと言った。「うん」私も椅子に座った。

・・・なんだか不思議な感じ、ママと一緒にご飯を食べるなんていつぶりだろ、それに家族とはまた別の家庭。でも私も蒼達の家族の一員なのかな?だとしたらちょっとは嬉しくなるかな。

私達は手を合わせて「いただきます」


----------


ご飯を食べてしばらく談笑してからママは天界に帰ることに。送るために私達は家の前に来た。

「今日はありがとうございます~。ご飯すっごく美味しかったです、またレシピとか教えてくださいね」「もちろんです!また機会があればどこかお出かけでもいきましょう!」

「いいですね~予定を空けてきますね」ちょっとしか時間が経ってないのにすっごく仲良くなってる、合うとは思ったけどここまでとは思ってなかった。

「蒼君もまたね、ミカの事をしっかり見てあげてね」「は、はい、娘さんは任せてください?」なんで疑問形なのよ!そこは自信もってよ・・・ちょっとやな感じになるじゃない。

「ルシはまた近いうちね、直近でいつだっけ?」「来週あたりじゃなかった?まぁでもそのうち行くよ」

ルシ姉はまた会う予定があるんだ、ママと頻繁に会うなんてそれこそエデン様ぐらいしかいないのにどうしてだろう、娘が恋しくなったのかな?

「それじゃそろそろ行くね。明日からお仕事だし、今日はゆっくりするよ」そう言ってママは天使の羽を広げた。「それでは皆さん、またお会いしましょうね」ママは手を振りながらふわふわと浮かんで飛んで行った。相変わらず唐突な人だけど、可愛らしい人ね。

日曜日の暇つぶしの仕方としては充分だったかな。


----------


これで終わりよ。ま、まぁ短いかもしれないけどありがたく思いなさいよね。

さて、次回予告させてもらうわよ。初めてやるかも次回予告なんて。

次回からなんの脈絡もなかったけどある学校の行事が始まるよ。まぁこの時期なので何となく分かるとは思うけど。本格的に始まるのはあと少しだけど待ってなさい。

そ、それじゃ・・・最後まで見て、ありがとね。

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