歌う花
どうも〜花梨ですよ〜。
修学旅行中は一度もこうやって話す機会が無かったよ〜ショックだよ〜。
それはでも仕方ないこと。作者さんが決めることだから〜。それで面白かったら私はいいから。
それで今からは私は人生ではほぼ初と言っていい、デートをしてきますね〜。
しかも、男の人ですよ〜。
それではご覧あれ〜。
日曜日のとある日、私は公園である人を待っていたの。
十二時半集合なのに緊張して十二時に時に来ちゃったよ〜、だってデートなんてあんまりやったことないしそれに相手が相手だからちょっとね。
ドキドキはしてるけど全然気持ち悪く無い感じのドキドキ。言葉で表すのはちょっと難しいけど味わったら嬉しくなるかな〜。
それでどうしよっかな〜この時間。待ち合わせまで三十分ぐらい早く来ちゃったから何かしないと暇すぎて死んじゃうよ〜。
コンビニ行って時間を過ごすのもなんかな〜。
「花梨さん」
私を呼ぶ声がした。
待ち人がもう来たと思って声のする方に振り返ってみると
「あれ、蒼君?」
蒼君が私に声を来た人だったの。
「どうしたの〜?」
「ミカエルのやつにお使い頼まれてさ、ったくジュースぐらい自分で買ってけよな」
蒼君ってミカちゃんにこき使われてるんだな〜、仲良い証拠だけどね。
「それで花梨さんはどうしてここに?」
「私はここでね・・・」
蒼君に説明しようとした時に
「花梨さん・・・と、蒼?」
また私を呼ぶ声がした。
それは私が待ってる人の声だった。
「あ、冬君〜」
今日デートする約束をしてた冬君が来たの。予定よりも全然早く来てくれた。まぁそれは私もだけどね〜。
「ごめん花梨さん、遅れて」
私は首を横に振って
「ううん、私もさっき来たばっかりだし〜」
「そうなんだ、早く来たのはお互い様ってことなんだね」
私と冬君って似たもの同士かもしれないね。
「それはそうとしてなんで蒼がここに?」
冬君来た時には蒼君いたから戸惑うのも仕方ないよね。
「たまたま買い出しで通ったら花梨さんがいただけだよ」
「本当に?花梨さんがいたからそれを装って」
「お前まで俺を疑うようになったのか?」
でもこうやって蒼君が来たのも何かの結付きかもしれないし。私は蒼君に
「蒼君もご飯に行く?」
私の予想外の一言に冬君は
「か、花梨さん!?」
驚いてる様子。そんなに驚くことなのかな?
「だって蒼君と約束もしてないのに会うなんてなんか運命って感じないかな〜?だったら一緒にご飯でも行ってさらに仲良くなったらいいかな〜って思っただけだよ〜」
率直な気持ちを伝えたら冬君はなんか不服そうな顔で
「それだったらまぁ・・・でも蒼はどうなの?いきなりだから無理なんじゃ」
「俺は別にいいけど」
蒼君即答だね〜。
「じゃあ決定〜蒼君と冬君でご飯に行く〜」
私達は三人でご飯に行くことになったけどしばらくは冬君、不機嫌だったなぁ〜。
なんでだろ〜?
ドリームでご飯を食べた後に私達はどこに行くか悩んでいたの〜。
「これからどこ行く〜?」
「うーん、ゲーセンとか?」
「それじゃあ花梨さんが楽しめないでしょ?」
全然意見が決まらない中、冬君がここで
「カラオケとかは?」
「カラオケ・・・久しぶりに歌いたいから私は賛成〜」
「俺もカラオケならいいかも」
と言うことでカラオケに決定したの〜。
ドリームを出てから近くにあるカラオケ屋さんに行って三人で歌うことにしたの〜。
「カラオケもなんだかんだ久しぶりだな」
「僕はこの前渉と行ったからそこまで久しぶりでは無いかな」
「渉と行ったのか?」
「うん。修学旅行前かな、旅行先で何をしようか話してたんだ」
「なんで俺も誘わないんだよ」
「僕は誘うって言ったけど渉が面倒くさそうだからヤダって」
「あいつ一回締めてやらないといけないな」
「逆に返り討ちになりそうだけど。
花梨さんも久しぶりなの?」
「うん〜、最後に行ったのは一週間前に鈴音ちゃんと佐奈ちゃんで行ったきりだよ〜」
「それ久しぶりって言う?」
私は何を歌うか選曲してたら音楽が流れ出したの〜。
「トップバッターは俺が行くぜ」
蒼君が歌うんだ〜冬君も蒼君とも初めてカラオケに来たからどんな歌声するか楽しみ〜。
「ふぅ、こんなもんかな」
蒼君が歌い終わったけどなんだろ〜私が口にして言うことじゃないけど、平均的って感じかな〜。
すごく上手いわけじゃないけどかと言って下手って程でも無かったな〜。なんか後一歩の力が足りない感がしたな〜、なんで私が審査員みたいになってるのか分からないけど〜。
「蒼ってま〇さんの曲好きだよね。さっきの〇のまた〇だよね」
「ああ、屈指の名曲だろあれは。次は戯曲と〇〇〇ルメ都市か廃墟の国の〇〇〇歌うか」
「あの二つ結構難しいけど大丈夫なの?」
「た、多分・・・」
私も聞いた事あるけど高いし早いし人間が歌える曲じゃないよ〜。
「じゃあ次は僕、蒼がま〇さんなら僕そ〇るさんの〇ーリカを歌うよ」
〇ーリカだ〜、ドラマ見てたから好きなんだよね〜。
私は圧巻されちゃったよ〜、上手すぎじゃないかな冬君って。
息遣いとか呼吸とかリズムも完璧に近い形だったし何よりも透き通る声が美しいって言葉で表せられる程に綺麗だったよ。
普通に歌い手とかになったらすぐに売れそうだな〜。
「やっぱり歌いやすいね」
「これを歌いやすいのは中々だと思うけどな」
「そうかな?僕には合ってるだけだと思うけど」
この次に歌う私は結構ハードル上がっちゃったな〜、でもいいや、私は私なりに歌お〜。
私は曲を入れてマイクを手に握ったの。
そして私は私なりに全力で歌ってみたから割かし上手く出来たのかな〜って思っちゃたよ〜。
歌い終わったら冬君が
「花梨さん歌上手いね。
この曲って〇〇猫さんの嘘の〇〇だよね、早口だったりメロディーが独特だから難しいけど高音と低音も使い分けとかしっかり出来てたし、聞いてて心地よかったよ」
と、私を褒めてくれたんだよ〜。上手な人に褒められるのは嬉しいよ〜。
「よし!この調子で歌うか」
私達はカラオケを続けたの〜。
二時間ぐらいかな?歌って楽しんでたかな〜。
「もう次がラストだな。最後は全員で歌える曲にでもするか」
「そんな曲ある?」
「探してるけど中々見つからないんだよな・・・」
冬君と蒼君が選曲してて私はそのまま待ってたけどここで着メロがかかってきたの〜。
「ん?あぁ俺か」
蒼君は電話に出た。
「もしも・・・」
「あんたね!いつまで買い出し行ってるの!たった一本のジュースですら買ってこれないの!?」
大声で私達にも聞こえるぐらいの声の電話の相手はミカちゃんだったの。
「今どこいるのよ!」
「ち、ちが、これには色々理由があって・・・」
「うっさい!早く帰ってきなさい!戻ってきたら分かるよね?」
そう言って電話は切れちゃった・・・ミカちゃん蒼君に対してはあんな感じなんだ、ちょっと怖かったな〜。
「わ、悪い、帰るわ。これ以上遅れたら・・・な?」
「う、うん。じゃまた明日」
「お、お大事にね〜」
蒼君は顔を真っ青にして帰って行ったの〜。
でも最後の歌どうしよ〜デュエットなっちゃうね〜。
すると冬君がある曲を見せてくれたの。
「花梨さんこの曲知ってる?」
「これは知ってるよ〜After 〇 Rainの新曲だよね〜?」
「うん。入れるよ」
これを二人で、それに冬君と・・・なんだかちょっと不思議な感覚。
この、恋の始まる〇〇〇。思い出にはいつでも君がいたことに。
カラオケが終わって私と冬君は二人で帰り道を歩いているの〜ちょうど夕焼けで影が伸びててなんだかドラマのワンシーンみたいになってるよ〜。
「今日は楽しかったよ花梨さん。こうやって友達の遊ぶのって中々良いものだね」
「そんなの勿論だよ〜友達と遊ぶことなんて幸せの何物でもないよ〜」
「かもね。僕もそう思うよ」
楽しくて仕方ない。修学旅行もこんな普通の遊びも一緒ぐらい楽しいよ〜。
ここで冬君との分かれ道。
「じゃここまでだね」
「うん〜明日また会えよ〜」
そう言ってみたけどなんだか寂しい気持ちになってるよ。
後ろめたい気持ちを押し殺して振り返って自分の家に帰ろうとした時に・・・冬君が私の手をギュッと握ったの。
「ふ、冬君?」
何かの正気に戻ったのか冬君はすぐに手を離して
「ご、ごめん!じゃ、じゃまた明日!」
そう言って冬君は走って帰っていたの。
さっきのなんだったんだろ?分かんないけどすっごく胸がキュンとして苦しくてもどこか暖かい気持ちになっちゃった。
これって、なんだかどっかであったような・・・
これで終わりです〜。
人によれば割と中途半端に終わったかも知れませんけど私の全力はこんな感じですよ〜。ゆる〜くやるのが私には合ってるので〜。
次の人は誰か忘れちゃいましたけど乞うご期待してください〜。
ばいば〜い。




