表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/75

カリンの夢

は〜い、前回の不思議な話の続きだよ〜。


果たして私はこの世界で一体何が待ち受けるのか・・・


ではどうぞ〜。



「姫!お目覚めおめでとうございます!!」


ナナちゃんが準備をしていたパーティーが始まった。結婚式みたいな感じで私とフユキの前にお城の皆が私を祝ってくれている。豪華な食事とか色々用意してくれてる。


こんなに大勢な人に祝われたことが無いからちょっと緊張するよ、それに私が見知った顔の人がいっぱいいるけど全員違う人だからちょっと気まづいよ〜。


「姫、お気に召されましたか、私が采配したこのパーティーは?」


ナナちゃんが私に地面に膝をついて顔を下ろしながら言った。


「な、ナナちゃん!顔を上げてよ、そんなことされたら逆に何も言えないよ」


やっぱり慣れない、普通に友達で接してくれればいいだけなのに〜。


ナナちゃんもそれを聞いて立ち上がって


「は、はぁ、姫がそう言うのなら私もこれ以上しませんが」


「それでパーティーはすごいよ、あんな短時間でこんなに用意出来るなんて」


「お褒めの言葉嬉しい限りです。姫のお祝いごとですからこれくらい出来て当然です」


やっぱりナナちゃん堅いよ。本物って言い方はちょっと違うけど佐奈ちゃんなら一緒に楽しむのに。


「ナナ、君もパーティーに参加したらどうだ?」


私の隣で座ってパーティーを楽しんでいたフユキが提案を申し込んでいた。


「この式の責任者として、はしゃぐことなど許されないです」


「最近ろくに休みも取ってないだろ?この際だ、しっかりと休息をとることだ」


フユキの優しい言葉に


「それなら・・・お言葉に甘えさせていただきます」


そう言ってその場から離れると


「今日は暴れちゃうぞーー!!」


何かのリミッターが外れたかのようにテーブルに置いてあるお酒をがぶがぶと飲み始めた。


ずっと我慢してたんだ。人ってあんなにも豹変するもんなんだな〜。


・・・それにしてもさっきのソウバさんとの会話、フユキはアシタノヨアケに行って決着をつけるんだよね?


大丈夫なのかな?ソウバさん蒼君と違ってなんだか勇敢でたくましそうだった。何よりも強そうだった。フユキもそれぐらい強いと言うけど、ここに帰って来ない可能性だって。


私はフユキに


「あの、フユキ・・・」


訪ねようとしたとき


「フユキ様、そろそろ国民の皆に演説をする時間です」


ミカイルちゃんが突然やって来た。


「もうそんな時間か。楽しい時間は早く過ぎると言うことか。姫少々お待ちを、これは日課なもので」


フユキは会場を後にしたの。今は私はミカイルちゃんと二人、ちょっと気まづいかも。いつもとやっぱり雰囲気が違うからかな。


「今のフユキ様はとても幸せそうです」


ミカイルちゃんは突然語り始めた。


「あなた様が眠っていた頃は自分のことなんて顧みず国のため国民のため私達のために働いていました。ソウバとの戦いもありながら、一切休むことなく不眠不休でそのお体を動かしていました。

しかしそれでもフユキ様は笑っていました。疲れた顔なんて見せたことも無くただ笑って私達臣下を安心させています。でも少なからずその笑みの一つは作っていることもわかります。無理してでも笑顔を作って。

私はその笑顔を見る度心が痛みます。私には何も出来ないのかと、私にはフユキ様を幸せにすることが出来ないのかと」


「ミカイルちゃん・・・」


「そんなときにあなた様が目覚めました。フユキ様は姫のその瞬間から本当の笑みが零れたかのように見えました。これが私が見たかった本当のフユキ様の笑顔だったんだと」


少し鼻声にもなっていたミカイルちゃんは私の両手を優しく掴み


「姫、どうかフユキ様について行ってください。今日の夕方、ソウバとの戦いは恐らくこれで最後になるでしょう。この最後の地には姫がいないとフユキ様は全力を出せません。守る人がいるから強くなれるのです、どうか私の代わりにあの方を幸せにしてください」


ミカイルちゃん・・・フユキのことが好きなんだね。でも届かない想いを私に託している。


「大丈夫だよミカイルちゃん。私がいてもあなたもフユキを幸せに出来るよ〜。だって私が寝ていた間もフユキと一緒にいたんでしょ?

その絆は断ち切れることなんて無いんだから、私と一緒にフユキを幸せにしよ」


一度経験しているから、失恋と言う心に大きな傷が出来たことを。私はそんな人を励ましたい。同じ傷を持っているなら分かち合いたい。失恋で悲しんでいる人はもう見たくないから。


「姫・・・ありがとうございます」


私に顔を逸らして涙を流し始めた。そっと私はミカイルちゃんの頭を優しく抱きしめた。

これで私も一人は助けられたかな。



パーティーも終わって夕方。フユキは誰にも今回の決戦の事は言っていなかったらしくパーティー会場から姿を消していた。


一人で決着に行くらしいの。私にも言わずに。でも、決めてるの、ついて行くって。ミカイルちゃんとの約束もあるから。


私も会場を後にしてフユキを探しながら城を歩いているといよいよ出ていく所のフユキが城の裏口から出ていこうとしていた。


私は急いで


「フユキ!」


と、名前を呼んで呼び止めた。


私の方に振り返って驚いた表情で


「ひ、姫。何故ここに」


「私にも言わないなんて、一人で行くの?」


戦いに行くことを知ってることを察したようなフユキは


「これは私とソウバとの戦い。これでようやく城に平和が訪れるのです。私は皆に安心させてあげたいのです、だからこそ一人で全ての決着を終わらせたいのです」


「そんなのダメだよ、せめて私にでも言わないと」


「姫?」


「私はフユキを信じてる、けど万が一のことも考えられるでしょ?誰も知らない所で一人で行っちゃうなんていけないよ」


「しかし、姫にだって危害が及ぶことが」


「大丈夫。きっと。私とフユキならどんな困難だって乗り越えられるよ。だから私もついて行く。必ず勝とうね」


まだ私も目覚めてから一日も経ってない。けれどわかる、フユキがとってもいい人で私にとってかけがえのない存在だってことも。少し記憶でも戻ってきたのかな?


「姫・・・あなたには私も負けます。わかりました、私に力を貸してください」


フユキも私も信じてくれる。絆がさらに深まったよ〜。


「さぁ行きましょう。ソウバとの最後の地、アシタノヨアケに」


「うん!」



私とフユキはソウバさんが待つアシタノヨアケの地に立った。すごく静かでとても心地が良い場所。ここで決着がつく。


アシタノヨアケを少し歩くと仁王立ちで待っていた。


「よう、フユキ」


「ああ、ソウバ」


二人は見合わせた。しばらくしてソウバさんが口を開けて


「姫さん連れか。まぁ別にどうでもいいけどな。ここで全て終わらせようぜ」


「私はこうして戦いをするのも好きではない。だが、お前との戦いはどうしても胸が高ぶってしまう」


「いつも冷静なお前がな。でも嬉しいぜ。お前の全力を俺にぶつけてこい!!」


ソウバさんは刀を抜いた。


「私は・・・必ず勝つだけだ!!」


フユキも刀を抜いた。


二人の戦いは始まったの。


お互い一進一退の戦いを繰り広げ互角。傷つけ合ってもどこか楽しんでいる二人。


そして・・・刀同士のキンって音がした瞬間に二人は同時に倒れてしまったの。


「フユキ!」


思わず私も彼の名前を叫んでしまった。


少し時間が経つと二人は震える手で自分の体を起き上がらせようとしている。


震える足で地に落ちた刀を拾って


「これで最後だ!!」


「来い、終わらせる!!」


二人の全身全霊の攻撃の結果は・・・


「へっ、守るべき存在がいるとこうも強くなるのかよ・・・次会うときは、俺が勝つぜ、フユ、キ・・・」


ソウバさんは倒れ込んだ。


「次に会うときは、友のままだ・・・」


フユキも膝をついて倒れようとしていた。


私は急いでフユキの元に行きフユキを抱えた。


「すみません姫。私はもう」


弱りきった声で私の耳元でささやいた。


「そんなこと言わないで、あなたには帰る場所があるでしょ!」


「そうですね、皆にはなんと言えばいいのか」


もう、ダメなの?フユキ・・・


私はフユキを膝枕させた。


「姫、私の最後の願いを聞いてくだされますか?」


「うん、なんでも言って」


「あなたのその麗しき瞳を、もう一度近くで見たいのです」


「うん、いいよ」


私はフユキの顔に自分の顔を近づけた。


しばらく見つめ合ってからフユキは私の頬に手を添え


「姫・・・いや、カリン、あなたに会えてよかった」


初めて私の名前を呼んでくれた。名前を呼ばれるのがこんなにも嬉しいなんて・・・


「私も、フユキに会えてよかったよ」


私の素直な気持ちを伝えるとフユキはそっと微笑んで私の口元に近づけてくる。


でも私も抵抗しないよ。


だって、愛する人への最高のプレゼントなんだから・・・



「て言う夢を見たんだ〜」


「へ〜そうなんだ」



これにて終わりです〜。


私の夢の話なんでちょっと不明瞭な所もあると思うんですけど、夢なんでそこはご了承ください〜。


さて次はいよいよ学生達には楽しみで仕方がない修学旅行編の突入ですよ〜。


お楽しみに〜。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ