水族館デート
さて、眠いです。
どうも、渉です。
えーと前回まではメタトロンが出てきてその中心の話でしたけど今回は俺と鈴音の話です。
そんな毎回毎回話してたらネタが尽きるっつーの。
さてやりますか・・・めっちゃ眠いけど。
休日の土曜日、基本的に俺はこういう日はのんびりと家で暮らして寝てたいのだが今日は早めに起きなければいけなかった。
朝の七時に起きて二十回ぐらいあくびをしながら洗面所に行って歯を磨いているときに
「あれ?お兄ちゃん今日は早いね」
妹の葉月だ。俺とは違って早く起きてあまり寝ない。兄妹でここまで違うんだな。
「用事があるからな」
「彼女さんとデート?」
察し早いな。勘が鋭いのかそれともたまたま言ったのか。
「よくわかるな」
「お兄ちゃんが早起きするなんてこれぐらいしか無いでしょ?」
俺の早起きをなんだと思ってるんだよ。まぁ別にいいけど。
「それでどこに行くの?」
「水族館」
「へ〜水族館デートってお兄ちゃんにしては結構ベタな所に行くんだね」
デートにベタとかあんまり無いと思うけど。
「魚とかに文句言ったらダメだよ。その中で生きてるんだから」
魚に文句って?ただ泳いでるだけで文句言うところなんて一つもないだろ。
「それに彼女さんを退屈させないこと。お兄ちゃん口数少ないけど多くした方がいいよ。後、お兄ちゃんだけかもしれないけどほかの女の子が話しかけたりしても仲良く話しちゃダメだよ。彼女さんガッカリするかもしれないし。
後それと」
「もうわかった。要するに楽しませろってことだろ」
「まぁそういうことね」
性格的にはやっぱ逆だな。口数多いし余計なこと多いし。
「ま、お兄ちゃんなら幸せにするなんて余裕でしょ」
「簡単に言うなよ」
「お兄ちゃんだから、簡単でしょ?私だってお兄ちゃんのおかげで幸せになってるんだから」
・・・俺のことを一番近くで見てきたからこういうことが言えるんだろうけど葉月がそう言うんだったら少しは自信を持ってもいいかもな。
「まぁほんの二割ぐらいだけどね」
その一言さえ無かったらな。
準備を済ませ家を出て待ち合わせの場所まで歩いて行くことに。
別に鈴音に会いにいくからドキドキはあんまり無い。デートって思われても実際にデートだし否定する理由も無い。それに知り合いに見つかっても基本的に付き合ってること知ってるか戸惑うことも無いし。
学生のカップルってこんな感じじゃ無いかな?まぁ好きな人に会いにいくってのがドキドキする所なんだと思うけど。
でも毎日会ってるし、いきなり会って顔とか変わってるわけないし。
やっぱ周りから付き合ってる感は出てないのかな?思おうが思われようがどっちでもいいけど。
待ち合わせ場所の公園に着いた。九時に集合だって言うのに八時半に着いてしまった。
辺りを見渡しても鈴音はまだいない。
早く着きすぎたな・・・何して待とうかな。
「あ、あの…」
後ろから声がして振り返ると俺の知らない同年代ぐらいの女の子が恥ずかしそうに顔を背けて話しかけてきた。
「なに?」
「そ、その・・・あ、あなたに私、一目、惚れしてしまって、良かったら、今からお茶とかって・・・」
遠回しに言って告白か。鈴音と付き合ってからは初めてでは無いけど、こんないきなりは初めてだな。
「ごめん、待ってる人いるから」
傷つかない用に断らないと。
「そう・・・だったら連絡先とかって」
連絡先か、別に交換してもいいけどその先がなぁ。鈴音見られて何言われるかわからないし。この人からアプローチとか受けたりしたら断りにくくもなるし・・・
「渉君?」
いつもの聞き慣れた声、これはもしかしてまずい状況になるかもしれない。
「誰、この子?」
このタイミングの悪い時に鈴音が来た。これはなんて説明したらいいんだ。鈴音も困惑してるし。
「この人・・・あっ」
女の子は鈴音を見て何かを察したようで
「す、すいません。またどこかで」
そう言ってサーっと走っていった。
「知り合いなの?」
「初めての人、逆ナンの一種かも」
「ぎゃ、逆ナン?大人しそうな子だったけど、人は見た目によらないのね」
ちょっと傷つける形になってしまったがあの子には俺よりもいい人を見つけるだろう。
「それじゃ行くか」
「うん・・・その」
「ん?」
「私を楽しませてね」
・・・鈴音?らしくない言葉だな。それも笑顔でな、案外こういうのも照れるな。多分俺は少し顔を赤くして
「当たり前だろ」
こうして俺と鈴音はお目当ての水族館に行くことに。
水族館に着いて俺の言葉は
「人多いな」
土曜日の朝は早いけど休日だけあって家族連れや友達来てる人が多い。人が多いのは苦手なんだけどなぁ。
「仕方ないよ。水族館はいつも人が多いんだし、調べたらこの水族館は休日はいつもの二倍はお客さんが来るらしいよ」
そんなことも調べてるんだな。
「とりあえず入場料を払ってくる。ここで待って」
鈴音は財布を取り出して
「私の分は」
「いいよ閉まっとけ」
「で、でも悪いよ、私だけ払わないなんて」
「自分が欲しい時だけそれを開けろよ。こういう場合は甘えていいんだ」
これが男の役目だと俺は思うけど。
鈴音は少しだけその場で固まって、自分の財布を閉まって
「それじゃあ・・・お願い」
上目遣いで俺を見て・・・あまり長くは見られなかった。
まぁその・・・うん。
俺は走って入場券が買える場所まで並んで
「入場料は一人三千円になります!」
意外と高かった。
鈴音のところまで戻り鈴音の入場券を渡して俺と鈴音は水族館に入った。
まず最初に目が止まったのは
「あ、見て渉君、綺麗なヤドカリ」
食いつくの渋すぎるだろ。
「あっちにもタカアシガニとかカブトガニとか、私かなりテンション上がってきたかも」
全部甲殻類だな。結構マニアックなところばかりだな。
「渉君はどういう魚が好きなの?」
魚か・・・
「イカとかかな」
「イカ?」
「なんかこう、何も考えてない感じが見ててたまに癒される。味も好きだけど」
「渉君って意外な物好きになるね」
イカ好きな人とかは結構いると思うけど、お互いマニアックって感じか。
しばらく進んでいると広い場所に出て
「うわぁ、すごい、色んな魚がいる」
辺り一面が水槽になっていて色んな場所で様々な魚が泳いでいる。かなり幻想的な光景に思わず俺も
「ちょっと感動するなこれは」
海の中がどうなってるのかがここに入ったらよく分かる。人間だからこんなこと言えると思うけど、心地いい気分になる。海はそんな好きじゃ無かったけどここは好きかな。
「俺多分今日一日はここにずっといれるかもしれない」
「でもせっかくだし色々回ってみよ」
「わかってるさ」
ここにいるだけじゃもったいないし他を行くことに。
ここが中心となっていて円形に回る形になっている。右から行くことにした。
右に少し歩いていくとえらく真っ暗な空間がある。上を見ると
「深海魚?」
どうやら深海魚がいるコーナーらしいけどだから真っ暗に合わせているのか。
「渉君、行くの?」
「ちょっとは興味があるから」
結構グロそうだけど。
ただ・・・
「やっぱやめた」
「え、行かないの?」
「深海魚は見ても仕方ないしな」
「仕方ないって・・・ならもっと小魚とかいる水槽があるからそこに行く?」
「ああ、そこに行くか」
やめた理由なんて単純。鈴音が入りたく無さそうだったからな。確かに女子にはここはハードル高いし深海魚見るのも勇気いるしな。鈴音はグロ系とかは苦手だから、俺の勝手な行動でわざわざ苦手なものを見る必要なんて無いんだから。またの機会にするさ。
「渉君、今度は・・・」
一番二人で盛り上がったのはペンギンが並んで歩いてたとこだった。ペンギンってあんな綺麗に並ぶんだな。
雑談だけど野生のペンギンってなんか戦って負けた方が先に海入って安全確認させるんだってよ、野生は厳しいな。
そんなことはどうでもよくて水族館のデートが終わっていよいよ帰り道だ。俺は今鈴音を家まで送っている。
「今日は満喫した一日だったよ。なんだか久しぶりにリフレッシュ出来たかな」
「ストレスとかあったのか?」
「いいことなんだけど最近ちょっと勉強し過ぎて寝不足とかイライラとかしてたから」
「無理が無いようにって言ってるだろ。身体壊すぞ」
「でもしないことには」
「もう充分過ぎるほどやって賢くなってるだろ。俺を目標にするのはいいけどそれで倒れたりしたら俺は顔向け出来ない」
「渉君が顔向け出来ないってどうして?私の問題でしょ?」
「何はともあれ俺が原因なんだから、俺が止めないといけないからな。それに大切な人が無理をしてる所なんてあんまり見たくないし」
「渉君にとって私は大切な人、なの?」
「大切な人、以上の存在かもな」
なんか自分で言ってみても割と恥ずかしいな。キザな言葉は俺には向かないな。
鈴音からの返事は来なかった。バレずに顔を見ると顔が真っ赤だった。これは言われた方も結構恥ずかしいかもしれない。
俺達が話していると鈴音の家に着いた。
今日は・・・これでお別れか。
「渉君、今日はありがとね」
「ああ。こっちもありがとな」
この言葉から先の言葉が出ない。おかしいな、前はこんな感情無かったのに今までに無いこの気持ち、なんだ?
もしかして俺が鈴音と今から別れたく無いって言ってるのか?まだ一緒にいたいって言ってるのか?
自分でも意外過ぎる。自分に自分が驚いている。
なるほど・・・改めて認識した。
これが、恋ってやつか。
「渉君」
「鈴音」
二人同時に呼びあった。
「さ、先にいいよ」
「ああ、その、もう少し一緒にいるか?」
「・・・うん。このまま別れたらなんだか寂しくなるって思ったから私も一緒の気持ち」
お互い様だったか・・・俺は鈴音には何も言わずに近づいて肩を置いた。やった意味なんてわかるだろ?
鈴音も理解した様子で静かに目を閉じた。
俺はそのまま・・・
と、思ったけど何か視線を感じ振り返ると
「何やってんだよお前ら」
そこには空気の読まない蒼がいた。
とっさに俺は離れて
「なんでいるんだよ」
「隣だから家が。玄関だぞ」
そう言えばここ鈴音の家の扉の前だしこいつの家もすぐ隣だったな。だとしてもなんで今?
「そう言うのは家に入ってからとかにしろよ。なんか見せられてるとムカつくんだけど」
「見世物じゃないからお前が勝手に視界に入れただけだろ」
「そうだけどよ」
鈴音の方を振り向いて
「悪いな。期待させて」
鈴音は笑顔で
「そういうのはまた家に入ってからにしよ」
それを笑顔で言われたら、どうしようもない。鈴音から目をそらして首を触った。
「お前も顔赤くなるんだな」
無意識に赤面になっていたらしい。身体も熱いし・・・
「て言うかお前は帰れよ」
その後は俺は鈴音の部屋に入って・・・想像に任せますよ。
これで終わりです。
男女二人が夜は普通ぐらいだけど部屋に入ったらやることなんて・・・トランプとかぐらいかな。
まぁたまにはこういう恋愛もアリってことで。
では、またどこかで。




