親友との契約
ど、どうも、ミカエルです。
前の話がメタが初登場する回でしたけどどうでした?
私達の家族以外で天使が出てくるのが初めてだから私も戸惑っちゃったけどなんだかんだみんな仲良く出来てるから良かったけど。
まぁ今回もメタは出てくるんですけどね。
それでは・・・わ、私が語り手するんだから感謝しなさいよ!もっと快く聞きなさい!
「天使、これ何点かわかる?」
お昼休みのとき、いきなり苺先に呼ばれて職員室に入ってこの前やった数学の小テストを見せられた私。
「・・・27点」
かなり低い点数を取ってるけど、仕方ないのよ!これだって結構難しかったし私的に習ってない問題もあったし。そもそも数学は苦手中の苦手だから。
「見てわかる通り赤点なのよ。これだけじゃなくて現代文、科学、歴史は小テスト赤点。最高得点は古典だけど57点と普通。
ある程度私もカバーとかフォローしてきたけどさすがに難しくなってきたのよ」
苺先がここまで深刻な顔になるのを初めて見た。
「えっとつまり」
「このまま行ったら最悪留年」
・・・りゅう、ねん?留年ってまた二年生から、伝説の話だと思ってたけど、伝説の人になってしまうの?
「先生!なんとかして!!」
頼りの綱は先生だけ、留年なんて絶っっっっったい嫌!!!
「とりあえず勉強すること。赤点を減らせば留年はとりあえず無くなるから。三日後ある数学の小テストで赤点だったら、わかるよね?」
今まで勉強してなかったけど・・・勉強したくない。めんどくさい。
「は、はい」
とりあえず返事はして職員室を後にした。
勉強、学生にとっては避けては通れる道。私は行く手を阻む勉強と言う敵をなんとか言い訳をつけて避けてきたけど、今になってツケが回ってくるなんて・・・学生はイバラの道なのね。
でもどうしよ、勉強はしたくないし留年もヤダ。二つを避ける道なんて考えても出てこない。
「おぃーすミカ。顔がガチしょんぼり沈殿丸じゃん、なんかあった?」
独特すぎる口調で話してきたのは天界での親友のメタトロン。天界でもこんな感じだったけど地上界に来てからこっちの言葉を覚えちゃったからたまに何言ってるか分からないときがある。
ガチしょんぼり沈殿丸って意味ある?
「学校内でミカはやめてよ。名前は変えてるんだから」
「あぁごめんごめん、ついいつものクセでね〜で、なんかあった?」
「ちょっと勉強しないとヤバい感じなのよね」
「勉強しないとヤバいってどういう状況?」
「私、留年の可能性があるらしいの」
「ミカ留年!?それ激ヤバじゃん」
「だから名前変えて」
私はメタに今回の事情を話した。
「なるほど、勉強はしたくないけど留年もしたくないと、それはっきり言って無理じゃん」
真っ向から否定されたんだけど。メタだったら分かってくれると思ったんだけど。
「まぁでも勉強嫌いは昔からだもんね。勉強するくらいなら何かしらの敵が来たときに対策を練る方がよっぽどいいって言ってたから」
そういえばそんなこと昔に言ってた気がする。でも事実でしょ?勉強なんて戦闘においてあんまり役にたたないんだから。戦闘なんてやったことないけど。
「メタってテスト何点なの?」
「前の?71点とかだったかな」
結構高い!?メタってそんなに賢かったっけ?
「ウチこんな見た目でこんな口調だから結構馬鹿に見られたりするけど実際は割と勉強出来るし運動出来るしで優等生なんだよね〜、てか転校初日の挨拶で言ってるしね」
・・・よく考えたらメタは普通に賢かった。勉強では何一つ勝ったことない。
「でもマジヤバな状況だからさ、少しは勉強してみたら?その気になればウチも教えるし」
メタが教えてくれるんだったらやってみようかな。てゆーかやらないと留年するし。
「じゃあ今日家に来て。私とメタと蒼で勉強会でもやりましょ」
「おっ!いいね〜今のミカの部屋がどんなんかチェックしてみる機会ね」
「だからその名前で呼ばないで」
授業が全て終わって帰りに蒼に事情説明した。
「じゃあ今からメタさん来るってこと?」
「そう言うこと。だからあなたも勉強会に参加することね」
「なんで俺が?」
「当たり前でしょ、部屋の主が私達と同じ土俵に立たないと」
「いやあんまり意味がわからないんだけど」
「と、とにかく勉強会するの!参加しないと怒るから!!」
「無理やりだな、まぁ最近勉強出来てなかったからいっか」
いいならなんで反抗してきたのよ。
「メタさんって俺達の家知ってるの?」
蒼の言葉で思い出したけどメタに家を教えるの忘れてた。でも心配いらない。
「大丈夫よ。メタの呼び名ってこっちの世界でも知ってる?」
「いや全然。そもそもメタトロンって言う天使も知らなかった」
「少しは天使に興味持ちなさいよ。
メタの呼び名は契約の天使って言われてるの」
蒼にこの話をするとポカンとした顔で黙って私を見ていた。
「何か言いなさいよ」
「契約の、天使?」
「そう契約の天使。契約って言葉は知ってるでしょ?メタと私は契約を結んでるから私の居場所が分かるはずよ」
「な、なんで契約結んだら場所が分かるんだよ」
「メタと契約を結ぶとメタにはその相手がどこにどんな場所にいるかが分かる天使の能力を持ってるのよ。自分の居場所が分かる代わりにメタは私がどんな場所にいても私に何かあったら駆けつけてくれる。これが私とメタの間で結んだ契約よ」
こんな軽い契約を結ぶのは私ぐらいって言ってる、本当はもっとすごい契約を結ぶことが出来るけどメタはまだその事については私に話していない。人に言えないことなのか、あるいは・・・
「それがウチら親友同士の契約ってやつだよね〜」
私の背後からいきなりメタが現れた。
私と蒼は驚きを隠せなかった。
「め、メタ!?いつの間に私の後ろに?」
「気配とか全然感じなかったけど・・・」
「別に隠れた意味なんて無いけど、ミカの驚く顔が見たかっただけ・・・なんてね〜、ただ単に面白そうだからやっただけ」
かなりいい加減な答えだったけど意味の無いことをやるのはメタらしい。子供の時からからかい上手だったから今でもその性格は治って無いのね。
ちょっと子供っぽい所に私は自然と微笑みを浮かべていた。
「じゃあ早くミカの家に行こう!」
何故かテンションが上がっている。
「まぁ俺の家だけどな」
私と蒼とメタは家に着いた。
「ここがミカ蒼の家か〜」
ミカ蒼・・・略されたんだけど。
玄関に入ると私達を出迎えてくれたのは
「ふわぁ〜蒼、ミカお帰り〜」
完全に寝起きのルシ姉が来てくれた。
「ルシ姉今日はずっと家にいたの?」
いつも私達と一緒に出かけるが今日は出かける時もまだ寝ていた。
「今日は久しぶりの何も無い一日だったからずっと寝てたのよ」
何も無い日とかあるんだ・・・本当にいつ教えてくれるんだろ。
「あら、お友達?」
ルシ姉はまだメタの事に気付いていないらしいけど。
「ルシエルさん!お久っす!」
メタは自分から挨拶した。声や顔に覚えがあったらしく少し考えてからルシ姉は
「メタトロンちゃん?」
「そうっす、ウチは後輩のメタトロンです!縁あってこっちの世界に今住んでるんですよ」
するとルシ姉はメタの両手を掴んで
「メタちゃん!久しぶりね、私も最近忙しかったから天界に行っても挨拶も出来なかったのよ。いや〜半年じゃあんまり変わらないね」
「半年じゃあんまり天使は変わらないですよ〜ルシさんも元気そうで良かったですよ」
久しぶりの再会に喜びあってる二人を見ていた蒼は私の耳元で
「二人も仲良いの?」
「メタは家に遊びに来てたりして話したりしてたから。ルシ姉の後輩だから可愛がってるのよ。
それに元々ルシ姉の紹介でメタに会ったから。紹介してなかったら会ったりはしてたかもしれないけどこんな関係には絶対になって無いわね」
最初に会ったときは私も彼女の自信で少し距離を置こうとしたけどだんだん意気投合して最終的にはお互い分かり合える親友だから。
出会いはいつ起こるかわからないものね。
「じゃあメタちゃん今日は夜も食べて行かない?私が腕によりをかけて作るわよ」
「いいんですか?ルシさんの手料理は久しぶりっす!」
「よし、じゃあ作ってくるね」
ルシ姉はルンルンで台所まで歩いていった。
相当気分が良くなってるわね。
「ルシさんも地上界にいるって聞いてたけどミカと一緒に住んでたなんてね〜ちょいびっくり」
「やっぱ天界でもルシ姉が出てったのはニュースになってるんだ」
「当たり前じゃん、天使階級第三位の超大物がいきなり天界から出ていくなんて。今は階級第四位のカマさんが現状で一つ繰り上げて頑張ってくれてるから」
「カマさんもいきなり大変になるわね」
ここで蒼が
「誰、カマさんって?」
あ、そっか蒼にはまだカマさんの事伝えて無かった。
「名前はカマエル。私の遠い親戚で頼えるお姉さんって天使。カマさんには色々とお世話になることもあったから私は尊敬してるのよ」
最近会えてないからちょっと会って色々話してみたいけど。
「んじゃそろそろ勉強会始めよ」
メタの発言で私達は二階に上がって部屋に入った。
「これがお二人さんの部屋か〜ミカににては割かし片付けてんじゃね?」
私の片付けられない性格を知っているメタは意外に思っていた。
「大体は俺が掃除してるけど。放置したらとんでもないことになるからな」
蒼!
「やっぱそだね、ミカがこんなに生理出来るなんて無いしね」
せっかくメタが感心してくれたのに・・・私は蒼の足をメタには見せずに軽く踏んで
「余計なこと言わないでよ」
小さな声で蒼の耳元でささやいた。
「じ、事実だろ。嘘はつけないし」
「事実でも言わなくていい事実もあるのよ。だから空気とか読めないのよ」
「それとこれとは関係無いだろ。それにお前だって人が楽しみにしてたプリンとか勝手に食べたりしてよ、まず誰のか確認してから食べろよ」
「置いてあって名前も書いてなら食べるでしょ、家の冷蔵庫に美味しそうに食べて欲しそうにあったから食べただけよ」
「食べて欲しそうってなんだよ、食べたかっただけだろ。あれ高かったんだぞ、俺もお金を切り崩して買ったんだから聞くかなんかしろよ」
私はだんだんイライラしてきて
「そもそもこの前あんただって私がお風呂上がりに楽しみにしてアイスを勝手に食べたじゃない!これでお互い様よ!」
「あのアイスは三個あったじゃないか!その内の一個ぐらい食べてもいいと思ったから食べただけだ!」
「一個食べても三個食べても全部私のものなんだから一緒よ!」
「俺のは一個しか無かったんだぞ!罪の重さが全然違うだろ!」
「私は!」
「俺は!」
「悪くない!!」
蒼の喧嘩がヒートアップしてさらに物言いしようとすると
「はーい二人共そこまで。これ以上の喧嘩はあんまり良くない未来が見えるからウチも止める。でも意外と面白いものが見れたからウチは良かったけどね」
メタが口論の仲裁に入った。熱くなりすぎてメタがいることを忘れてた。
「まぁ何?ウチからしたらどっちもどっちだと思うけど。お互い謝ったら解決するっしょ」
メタにそう言われたら・・・無言の時間が続いて蒼から
「そ、その悪い。俺から話したことだし」
何よ、初めから素直になればこんなことにならなかったのに。でも私も
「私も、ちょっと言い過ぎちゃった、ごめん」
冷静さを取り戻して私の言ったことを頭で生理した・・・あまりいい言葉では無かった。蒼との喧嘩はこれで終わりにしよう。
「はいじゃあこの件はもう終了。気を取り直して勉強会をするね〜」
この場はメタに任せて私達も勉強の準備を始めて勉強会をスタートした。
・・・いつの間にか時間も経ってもう夜も遅い。勉強は今回で好きにはなれなかったけど友達と一緒にやるんだったらまだ出来る。楽しいとは感じなかったけどどっちかと言うと友達の会話メインになったから、勉強はちょっとは頭に入ったけど。
「う〜んいやマジ疲れた。今日はこの辺で勘弁」
メタは思い切り伸びをした。
「メタさんがすらすら問題解くからついてくの俺は必死だった」
これで蒼よりメタの方が賢いってことがわかった。
「とりあえず終わり終わり。ルシさんのご飯を食べて私は帰るね〜」
「もうそろそろご飯出来てる頃だけど」
私がそう言ったらルシ姉とお母さんが入ってきて
「みんな出来たわよ。出来たてだから今が一番美味しいよ」
ルシ姉が笑顔で私達の言ってメタは
「今から食べます!」
「どうぞどうぞ」
メタとルシ姉は二人一緒に下に降りていった。
「母さん帰ってきてたんだ」
「勉強に夢中になりすぎよ。早く食べないと冷めちゃうよ」
「お母さんはメタのこと」
「ルシちゃんに全部聞いたよ。また可愛い子がお友達になって嬉しいわよ」
お母さんって結構頭がメルヘンチックだよね。
「ふぅ〜ごちそうさまっす。いやマジ美味しいっす。久しぶりっすね〜」
メタはルシ姉の料理にかなり満足して
「食べた直後で悪いけどもうちょっと帰るわ」
私にそう言ったけど
「もう帰るの?」
ルシ姉も
「もう少しゆっくりしていけばいいのに」
お母さんも
「そうよ、私あなたのことがもっと知りたいのに。どうやったらそんなに可愛くなれるのとか蒼がどうやったらモテるのとか」
「母さんそれ関係ない」
ゆっくりとしていけばいいと家族みんなで止めたけど
「気持ちは嬉しいですけどちょっと今から行かなきゃ行けないところもあるんで」
今から・・・ってもう夜の九時よ。
「こんな時間に?」
「ちょろっと行くだけだから心配ないって」
メタは椅子から立ち上がって
「それとミカちょっと来て」
メタが私を呼んだ、ここで言えないこと?
玄関先まで来て言いなり心の声で
「何何、蒼といい感じじゃん。もう彼氏レベルじゃん」
っっっっ!!!!!
「な、ななな何をいきなり!彼氏とか・・・ありえないことはないけど・・・」
私も心の声で話をした。
「いいじゃんにウチには。もう言っちゃっても。絶対言わないからさ〜」
「そ、それはメタにならなんでも言えるけど」
「好きなんでしょ?」
「・・・う、うん」
「なら早く言っちゃいなよ。あの性格なら意外と女子に人気な性格してると思うし」
「ま、まぁ・・・言いたいけどもう少しだけ、その、なんと言うか」
「・・・言えない理由ってのもあるか。ま、焦って身が砕けるよりかはじっくりした方がいいか」
メタは心の声ではなくしっかり口を動かして
「この恋の契約は結ぶようにウチからも願ってるね。それじゃまた明日ね〜」
メタは玄関の扉を開けて天使の翼を広げて帰っていった。
メタの言葉はもちろんだけど、あと少し、あと少しだけど私は蒼とこのままの関係でいたいって思ってる。
「あれ?メタさん帰ったの?」
だってこっちの方が
「帰ったよ。ちょっとコンビニ行ってアイス買ってきて」
「なんで俺が」
「私の天星玉は誰が割ったのかな〜?」
「うっ、わ、わかったよ」
今の方が蒼は扱いやすいから。
ふふ、ミカの旦那さんが蒼になったら案外面白い夫婦になりそう。子供はなんか可愛くなりそう。
さてと・・・ここからは仕事。別にこっちに来たのは遊びに来たわけじゃないから。
階級だけで言えばカマさんでもいいけど、ウチにしか出来ないことだってある。
契約の天使の名の元に、この力で。
はい、終了です。
かなりこうメタの性格とかが分かった回だと思います。
メタは親友だから信じられるから、みんなもこう嫌いにだけはならないでね。嫌いなったら私が怒るから!
じゃあまた・・・べ、別に楽しくなんか無かったからね!!




