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中間テストの後

・・・さて、初めまして、かな?

僕の名前は雨宮 冬と言います。


蒼や渉とは違ってそこまで個性的な人では無いので、変な期待はしないでください。


なんか他の皆とは違って僕の情報が少なすぎると思っている人はいると思いますけど、この話で色々と話すのでご安心ください。


今回は僕が語り手として頑張るので、なにとぞよろしくお願いします。


まあ内容としては中間テスト後の話なんですけど・・・やっぱり口下手ですから上手く説明できないですね、すいません。


とりあえず語り手するので、本編楽しんでください。



中間テスト、それは僕達学生にとってとても大事なテスト。

2年生初めてのテストだからここでつまづいたらこの先も多分つまづいてしまう。


そのためここ一番と皆すごく頑張って点数を取りに行く、正直この時が一番範囲が狭いから点数を取りやすい。僕も今回は頑張って勉強したから点数は少し自信がもてる。


僕の学校は学年で何位でどれだけ点数を取ったかが張り出されるから、良くない点数は取れない。


まあ、頑張ったと言うけど僕も苦手科目とかあるから点数は普通ぐらいかな?


考えても仕方ないからとりあえず自分の点数を見に行こう。


もうテストも終わり、皆の順位も張り出されている、今さっき張り出されたから誰も見ていなかった。


2年生の順位が張り出されている廊下に行くと、皆も自分の順位がどれくらいかを見に来ていた。


僕は自分の順位がどれくらいかを探した。


2年生の人数は確か・・・3クラスで1クラス40人だから、120人ぐらいかな。


120人中僕の名前は・・・あ、あった!


えっと〜120人中、41位!

点数は5教科で406点か〜


いいか悪いかって言われると良いほうかな?

とりあえず50位以内に入れたし、400点以上もとれたし、僕にしては上出来かな。


「冬〜どうだった?」


僕に声をかけてきた、蒼だ。


「まあまあって感じかな、蒼の方こそどうだった?」


蒼は最近元気を取り戻した。理由を聞いても

疲れてたって言うだけだけど、そんなにずっと疲れていたのかな?


深くはあまり関わらないけど、まあ元気になってよかった。


「俺は1年より少し下がってた、結構ショックかも、勉強したのに・・・」


落ち込んでいるようだったけど、順位とかどうだったんだろう?


そこまで落ち込む順位だったのかわからないけど、探してみようかな。


いや、直接聞いたほうがいいよね。


「順位どうだったの?」


そう聞いたらすぐに答えてくれた。


「61位で385点だった」


そこまで悪く無い順位と点数だけど、意外とプライドが高いんだね。


「ふぁ〜あ〜」


僕達が話している横であくびをしながら歩いてきた渉が話しかけてきた。


「お前らどうだった?」


「いや、別に僕も蒼もそこまで悪い点数じゃなかったけど、そっちはどうなの?」


「一番端っこ」


一番端っこ・・・渉に限って最下位は無いから、もしかして!


僕と蒼は顔を合わせて、一番端に行くと渉の名前があった。


順位1位、点数500点=満点・・・なんでここまで勉強出来るんだろ?


「今回はそこまで難しくは無かったから基本的に10分ぐらいで1教科終わるペースだったな」


後ろから渉が来た。


1限50分だったのにそれを10分で終わらせれるなんて、それで全問正解とか、正直天才としか言えないよ。


「お前やっぱすげーな」


「そうか?」


蒼はそこまで驚いてないようだけど、そっか中学のころから一緒だったからこの光景が普通だったんだね。


普通はおかしいけど・・・


「やったーーー!!初めて10位になったーーーー!!」


僕達の横で大喜びしている女の人がいる。


その人が僕達を見つけるとこっちに来て


「渉君!渉君のおかげでここまで順位を上げてることができたよ!!」


彼女は佐奈さん、蒼が想いをよせている人。

蒼も言っては無いけど普通にわかりやすいから、すぐに見破れるよ。


でもそれに気づかない佐奈さんも中々鈍感だけどね。


「別に俺はなんもしてねえーよ。

お前が勉強結構やって上位にくい込んだだけじゃねえか」


「いやいや、渉君の教え方が上手くてわかりやすかったから、出来たのよ」


なんだ、佐奈さん渉に勉強教えてもらってたんだ。

渉は勉強の教え方が先生ぐらいに上手いから教えてもらったら結構上位に行くけど・・・

渉はめんどくさいって言って教えてもらえないんだよなぁ。


まあいつも寝ているからめんどくさいって思う気持ちもあるんだね。


「あっ、そういえば鈴音ちゃんがどうだったかを聞くの忘れてた、鈴音ちゃ〜ん」


佐奈さんは渉と話をやめて鈴音さんの所にいった。


渉は息を吐いた。


でも蒼見ると、渉を憎しみの目で見ている。


ヤキモチってやつなのかな?でもあんな目をするなんて、友達に対する目じゃないよね。


そんな目で見ていたから渉もその気配に気付き蒼のほうを見た。


渉はなんでそんな目をしているのかわからないため不思議そうな目で蒼を見た。


そんな蒼が渉に口を開いた。


「俺はお前が嫌いだ」


「え?」


蒼は憎しみたっぷりに言った。


?マークが頭上に浮かぶ渉だった。


「あっ、あった!あったよ鈴音ちゃん!」


鈴音さんを連れた佐奈さんが大学の合格発表のようなテンションで鈴音さんの順位を見つけた。


僕も鈴音さんの順位を見たら、

順位4位、点数488点。


かなりいい順位で点数ももうすぐ満点なのに

なんでだろう、鈴音さんは浮かない表情をしている。


あ、ちなみに佐奈さんは

順位10位、点数459点。


「あ〜あ、やっぱり渉君には敵わないなぁ」


渉を見ながら少し鈴音さんは笑いながら言った。


「いやいや、鈴音もすげーだろ。

学年4位って簡単に取れるもんじゃないだろ」


蒼がそう言うと渉に親指をクイクイってやって


「渉は一週回ってバカの方面に進むんでいるんだよ、だからそのうち渉に勝てるだろ。

な、わたるぅ・・・」


渉が蒼をヘッドロックし、首をしめた。


「わ、わるい、許して・・・」


息が続かないようになっており、言葉も続かずになっていた。


許してと言われて、ようやくヘッドロックを離した。


何も言わなかったけど少し怒っているようだ。


その場にいた全員、苦笑いだった。


「あれ?なんで皆集まってるのー?」


この声は、花梨さんか、なんかこの声聞くとすぐにわかるんだよな〜。


「別にただ皆と話しているだけだよ。

あ、それより花梨ちゃんテストどうだったの?」


佐奈さんと花梨さんは仲がいいからすぐに話かけた。


「まあ、普通だったよ。

順位は確か〜70位で点数が302点だった〜」


皆結構いい点数取るんだね。極めて悪い点数はいないから勉強は心配いらないね。


あ、そういえば


「そういえば、天使さんはどうだったんだろう?」


気がかりになっていていたけど、この前転校してきた天使さんはどうだったんだろう?


入学出来るぐらいだから、やっぱりいい点数なんだろうなぁ〜。


「そういえば、ここら辺に無いね」


「どっかにはあるでしょ、探しましょ」


佐奈さんと鈴音は天使さんの点数を探し出した。


僕達も探していると、花梨さんが大きな声で僕達を呼んだ。


「皆ーー、あったよーー」


花梨さんのほうに行くと、天使さんの名前があった。


「こ、これって・・・」


順位107位、点数187点。


一同「・・・・・」


僕達が固まっているところに


「あれ?皆どうしたの?」


後ろを振り返ると天使さんがそこにはいた。


皆が天使さんの順位に指をさした。


「あー、まあこんなもんね。

いつもより点数は高めだからよかったわ」


この言葉にさらに皆は絶句した。


これで、高め・・・昔どんなんだったんだろう・・・


「ま、まあ、これでも少し勉強したからこういう言う結果になったのよね。

な、何よ皆その表情、まるで私が一番順位が低かったかのような顔をして」


こと時多分みんなの心が一致したように感じた。


「いやそのとおりだよ!!」


全員が声を揃えて言った。


色々と説明をするため、僕達は教室にもどった。



教室に戻った僕達は、天使さんに説明した。

僕達の順位と天使さんの順位の事も。

・・・ただ、これを説明してどうするんだって話だけど。


「ええぇぇぇぇーーー!!私があなた達の中で一番下だったの!?しかも断トツで・・・

別に、ショックじゃないけど・・・」


ショックじゃないけどって言うけど顔が完全にショックの顔になっている。


「大丈夫だよ〜、また勉強とかしたらきっと成功するからさぁ〜」


ゆる〜い声で励ましの言葉をかける花梨さん、でも勉強しても成功するとは限らないけどね。


「そうかな・・・勉学が足りなかったってことかな・・・」


そうとう落ち込んでいるようだ。


すると、そんな天使さんを見て花梨さんが急に手を叩き


「よし!今日皆で私の家で勉強会しようよ。

皆でやったほうが勉強も楽しいよ〜、皆今日行けるよねぇ?」


いきなりだね、まあ僕は


「僕は今日行けるけどほかの皆は・・・」


「私は行けるよ!鈴音ちゃんも行けるよね?」


「そうね、別に用事も何も無いから別にいいわよ」


佐奈さんと鈴音さんは行けるようだ。


「俺も行くぜ、渉も来るよな?」


「いや俺は眠いから・・・」


「渉も来るってよ」


強引に連れていくようだね渉は。


何か抵抗の言葉をかけようとしたけど、目を少し上にあげて、目を閉じため息を吐いた。


「じゃあ皆行けるってことで〜」


こうして皆と一緒に花梨さんの家で勉強会をすることになった。

・・・なんでだろう、女の子の家に行くのってすごい緊張するよ。



学校が終わり、僕達は花梨さんの家に行くことになった。


ここから花梨さんの家は徒歩5分ぐらい、結構近いから、少しでも寝ていられるっていいなぁ〜。


僕がそう思っていると


「皆着いたよ〜ここが私の家〜」


花梨さんの家は普通の家よりも少し大きくて

おしゃれな感じの家だ。


「へぇ〜結構大きいね」


この家の大きさに驚いている佐奈さんに


「そうかな〜?皆の家もこれぐらいじゃないの?」


「私の家は、もう少し小さいよ。

花梨ちゃんほどではないよ」


もう少しってことはそこそこ大きいね。


僕達は玄関の前に行き、花梨さんが玄関の扉を開けて


「じゃあ、入って入って〜」


「おじゃましま〜す」


お言葉に甘えて入ったら、靴がきちんと並べられて、横には体全身が映る鏡が置いてあった。


「私の部屋は二階にあるの、ついてきて〜」


僕達は花梨さんについて行った。


「ここが私の部屋〜」


部屋に入ると、女子の部屋って感じがするような部屋だった。


ベッドの枕元には熊の可愛らしいぬいぐるみが置いてあり、壁紙は桜の模様が施されていた。


自分の勉強机や漫画の本が置いてあったりと、部屋の充実感はかなりある。


女の人の部屋ってこんなんなんだ・・・


「じゃあ机だすから適当に座って〜」


花梨さんは部屋から出て机を取りに行った。


各々座り色々とくつろいでいた。


佐奈さんと鈴音さんは二人で話していてその佐奈さんをずっとチラチラと見る蒼に気づいてため息を吐く渉。

そして天使さんは寝たかったのかはわからないけど花梨さんのベッドにダイブして寝ていた。


人の部屋のベッドで寝るってすごいな…


「おまたせぇ〜」


大きくて、丸い机を大変そうに持って入れようとするが


「あれ?入らない…」


・・・いやいや、入るわけ無いよ。

だって普通は縦にして入れるのに横にして、机の足をそのままにしているから入らないよ。


僕が見かねて横にしないと入らなよって言うとしたら


「何やってんだよ、それは縦にして机の足をおらないと無理だぞ」


そう言って渉が立ち上がり


「やってやるから、座ってろ」


机を持ち、花梨さんの変わりに机を縦にして、足とかをおり机を僕達の真ん中に置いた。


机を置いた渉は座り


「さっさと始めようぜ、帰って寝たいから」


渉らしいね、結局は自分のためだけどね。


「どうした花梨?さっさと座れよ」


「え・・・う、うん!」


返事をした瞬間にすぐに座った。


一瞬様子が変だった、何かこう感謝とはまた別の何かを感じたけど、気のせいかな・・・


「さぁ、さっそく始めるましょう」


鈴音さんやほかの皆が勉強する体制になったも天使さんは花梨さんのベッドでまだ寝ている。


「おいミ・・・天使!お前のために皆集まっているんだぞ、早く起きろよ!!」


ミって何かはわからないけど、蒼が鈴音さん以外の女子に強く言うのは初めて見たなぁ。


「はいはい、わかってますよー」


ベットからめんどくさそうに起きてようやく勉強をする体制になった。


ようやく皆が勉強をするようになった。


しばらく沈黙が続いて、黙々とノートに向かってペンを走らせる皆だったがここであの人がまたしても文句を言った。


「ねえ?」


ここで口に出したのは天使さんだった。


全員天使さんの方を向くと


「もうやめない?」


まだ5分もしてないのにもう嫌になったようだ。てゆーか早いな、それほど勉強が嫌いなんだね。


「え…ま、まだ始めたばかりだよ、もう少し頑張ろうよ」


佐奈さんは勉強をしに来たのでこの言葉には少し呆れ気味になった。


「もっと楽しい事をしよーよ、あんまり勉強楽しくないもん」


根本的に天使さんは勉強が嫌いだから長続きしないってことなんだね。


そういえば授業の時も先生の話を聞かずにずっと絵を描いてたりしてるから、頭に入って無いんだね。


「あたりまえだろ勉強は普通は楽しく無いもんだろ。

皆基本的に嫌々やっているだけだ、だから我慢して勉強するんだよ」


良いこと言うね蒼、確かに勉強を楽しいって思う人って多分一握りしかいないと思うんだ。

僕も楽しいとは思わないね。


「でも我慢したくないよ〜」


「あのなぁ〜、その調子だと学校辞めさせられるぞ」


辞めさせられると聞いた時に、天使さんは驚いた表情になり


「え、学校ってテストの点数悪いとやめさせられるの?」


「まあ、授業態度とか考えたらお前は辞めさせられてもおかしくないと思うぞ。

今回のテストの点だったらまずいかもな」


顔が真っ青になり急いでノートにペンを走らせた。


学校は辞めたく無いんだね、転校してきたばっかりだから余計に嫌だとは思うけど辞めさせられる事を知らなかったのはちょっとした驚きだね。


それにしてもすごいペースでノートに書いてるけど、何を書いてるのかな?


ノートをのぞき込むと、漢字を勉強してるらしいけど・・・これって小学生ぐらいが習う漢字ばっかりだ。


漢字が苦手なのはわかるけどここまではちょっとなぁ〜


天使さんもやる気になったし僕もそろそろ本気でやろうかな、少し静かになりますからちょっとお待ちください。



・・・・・う〜〜ん、大きく僕は伸びをした。

気づけばもう3時間ぐらいたっていたのか、4時からだから今はもう7時か。


勉強してると時間がすごく短く感じるよ。


集中してたから皆を全然見てなかったけど・・・


「ほわぁ〜、疲れたなぁ〜」


花梨さんがそう言いながら仰向けに倒れ込んだ。


「花梨ちゃん、お疲れ様。

でも私も疲れたなぁ〜」


佐奈さんはねぎらいながらも自分も伸びをした。


「よし、ようやくわかった。

ありがとよ鈴音、色々と教えてもらってよ」


「いいのよ、教えることで私ももう一段階賢くなるからね」


蒼は鈴音さんに教えてもらっていたのか。


確か幼馴染みで家も近いって言ってたからあんなに普通に接する事ができるのか、僕もあんなふうに女の人と話しをできたらいいのになぁ。


あれ?でも教えてもらうんだったら渉に教えてもらったらよかったのに・・・あぁそういうことか。


渉はもう横になって寝ているのか。


本当に寝るの好きだね、さすがに僕もここまでは寝れないよ。


後は天使さんだけど、結構真剣にやってたからまだやってると思うけど・・・


え?ペンを持ったままテーブルに顔を埋めて寝てる!


そういえば勉強する前にはもう眠たいって言ってたから、睡魔に負けたのか・・・でもあのペンがまだ勉強したいって気持がわかるよ。


渉はともかく皆しっかりと勉強して頑張ったんだね。


「コンコン」


部屋の扉が叩く音がした。


「どうぞ〜」


花梨さんがそう言うと扉が開き、人数分のオレンジジュースをおぼんにコップに入れてある状態で持ってきた男の人が来た。


「あぁ、ありがとう〜わざわざ持ってきてくれたんだ」


花梨さんが感謝の言葉を言うと、無表情でジュースを置いてそのまま部屋から出ていった。


「なんかちょっと感じ悪い人だったね、誰なのあの人?」


僕は少しきになって花梨さんに聞くと


「私の弟のそら〜、結構イケメンだったでしょ〜?」


それは人それぞれだけど、確かにかっこよかった。


「でもあんまり感情を表に出さないの〜

基本的に無口で無表情なの〜」


まああの感じからしてそんな雰囲気は出してたけど・・・


「なんか渉に似てるなぁ」


蒼がそう言ったけど、共感できる。


渉も感情を表に出さないし、口数は少ないし似ている部分が空君と多いなぁ。


当の本人は寝てるけどね。


「ねえ、これからどうする?」


「もう夜も遅いしそろそろ解散でいいんじゃないか?」


確かにもう7時だから遅いね。


「それよりも私はお腹空いたあ〜、皆でどっか食べに行かない?」


いつの間にか起きていた天使さん。でもお腹は空いたぁ、ずっと集中して勉強していたから特にだね。


「確かに腹は減ったな、食べにはいきたいな」


蒼もお腹空いているんだ。


「私はいいけど、佐奈はどうする?」


鈴音さんも賛成して佐奈さんも誘った。


「私は・・・お母さんの許可が無いと・・・今から電話してくる」


スマホを手に部屋から出ていって電話をしにいった。


「私もお母さんの許可もらってくる〜」


花梨さんも部屋から出ていった。


「冬、お前どうする?」


「僕も食べに行くよ、お腹ぺこぺこだしね」


「そっか・・・」


蒼は渉の体を揺すり


「渉・・・渉!そろそろ起きろ!!」


体を揺すられ、ようやく目を開け


「・・・眠い・・・寝ていい?」


体も起こさずにまた寝るようにした。


「ここ人の家だぞ!寝るなら自分の家だけにしろ!」


「はいはい、わかりましたよー」


だるそうに体を起こした。


「俺らこれからなんか食いに行くけどお前くる?」


まだ眠いのか座っている状態でも目を閉じている。


「おい!聞いてるのか!?」


「聞いてる聞いてる」


寝ては無かった。


「で、どうなんだよ」


渉は自分のお腹に手を当て少し黙って


「・・・行く、腹減ったから」


行くんだ、渉のことだから眠いから断ると思った。


すると花梨さんが部屋に入ってきて


「私はOKもらったよ〜」


花梨さんが許可をもらうと、佐奈さんも部屋に入り


「私も許可降りたよ」


これで全員が行けるようになった。


「それじゃあ行くか、あんまりここにいると迷惑になるからな」


蒼がそう言った。


確かにずっとここにいると迷惑になるね。


全員が立ち上がり、玄関に行き


「お邪魔しましたぁ〜」


皆で言って飲食店に向った。



「で、何を食べるんだ?」


渉が皆に訪ねたけど、確かに何を食べに行くんだろう?


「私は、ハンバーガーが食べたい!」


「え〜、俺はめっちゃラーメンの気分なんだけど」


「・・・和食が食いたい」


皆それぞれ食べたいものがあるんだね。


「だったらさ、もうあそこしかなくない?」


鈴音さんがある一つの場所をさした。


・・・まあ、あそこしかないね。


僕達はある飲食店に向った。



僕達が向った飲食店は、ドリームと言う名前の飲食店だ。


ここは和食、洋食、中華となんでもある店。


あんまり知られてないから混むことも少ない。


僕達にとっては隠れ家的スポットだ。


「へえ〜、こんな場所あったんだぁ」


そっか、天使さんは初めてだった。


「ご注文はお決まりですか?」


それぞれ注文を言った。


蒼は


「俺は醤油ラーメン」


天使さんは


「私ハンバーガーとポテト!」


佐奈さんは


「きつねうどんでお願いします」


渉は


「天丼で」


鈴音さんは


「私は・・・チャーハンで」


花梨さんは


「カレーライスで〜」


そして僕は


「僕は生姜焼き定食で」


「わかりました、少々お待ちください」


店員さんはそのまま厨房の中に入った。


「それにしても、皆大丈夫なの?

私と花梨ちゃんはお母さんに連絡したけど・・・」


「私のところは大丈夫よ、ね、蒼」


「大丈夫だろ、多分・・・」


確信は無いんだ。・・・そっか、天使さん今は蒼の家に居候させてもらってたんだ。だから蒼に聞いたんだ。


「私は友達と遊んでたって言ったら基本的に許されるわよ」


鈴音さんは友達って言葉だけで許されるんだ。結構ゆるい・・・


「渉君は?」


「俺は別に遅くに帰っても早くに帰っても一緒。結局は俺の家に帰るだけだからな」


それはそれですごいなぁ、自由にされてるって1番いいなぁ。


「冬は大丈夫なのかよ?」


渉が僕の事を聞いてきた。


「僕も大丈夫だよ」


僕の家も今さっきメールしたから大丈夫。


「おまたせしました〜」


今さっき頼んだばかりなのにもう全員分の料理が出てきた。


この店の強みでもある。頼んだら約5分ぐらいで来る、待たなくてもいい。


でもさすがに早すぎるため初めて来た天使さんは不信感を抱いていた。


天使さんはハンバーガーを少し躊躇したけど少し食べると


「・・・お、美味しい、こんなハンバーガー食べたことない!!」


ハンバーガーをガツガツ食べだした天使さん。


これもこの店の長所でもある、ここの料理は全部美味しく食べやすい。量も多めなので満足もしやすい、まさしく天国のような飲食店である。


僕達も天使さんが食べるのを見て食べ始めた。


やっぱり美味しいなぁ…



「ふぅ〜食った食った」


全員が完食し手を合わせた。


「また来たいな・・・ま、まあ毎日来てもいいわね」


別に普通に言ってもいいのに天使さんは恥ずかしがり屋だなぁ。


「で、どうする?そろそろ解散するか。

もう9時だしな」


え、もうそんな時間なんだ、そろそろ帰らないと。


「そうだな、帰るか」


蒼も帰るらしい。


「私もそろそろ帰らないとお母さんに怒られるよ・・・」


佐奈さんは怒られるんだ・・・


そして皆立ち上がりしっかりお代を払って外に出た。


「皆、今日はありがとう、私のために集まってくれて」


天使さんが僕達に頭を下げた。


「別にいいよ〜、私達も勉強になったしねぇ〜」


花梨さんの言う通りだ。


「そうだよ、僕達もしっかり勉強できたしお互い様だよ」


多分少しは僕も賢くなってるはずだから、本当にお互い様だね。


天使さんは僕と花梨さんの言葉を聞いて、微笑みを見せた。


少しだけ、天使さんの事がわかったかな。


「じゃあ、そろそろ行くか」


「うん、また明日ね、皆」


「それじゃ、またね」


「ばいば〜い皆〜」


「おやすみ、皆」


これにて僕達の勉強会が終了した。


これで僕ももう一人話ができる相手ができたのかな。


僕は人見知りだから何もできなくて、高校生活があんまり楽しくなかった時期があったけど、蒼や渉が話しかけてくれたおかけで世界が一瞬で変わった。


こんなに友達と話すのが楽しいなんて初めて知った・・・昔の事を忘れるぐらいに・・・



さて!これで僕の今回の語り手は終わりなんですけどどうでしたか?上手く話をまとめたつもりなんですけど大丈夫でしたか?


え?僕の情報が少なかったって?まぁ、自分のことを話すのは苦手ですから仕方ないです。またおいおい言っていきますので、よろしくお願いします。


それでは皆さん、またお会いしましょう!


「あぁ、そういえばさ」


あれ?突然渉が皆を呼び止めたけど、なんだろう?


「俺ら明日、体育祭だよな」


・・・あ、


「あああぁぁぁあああ!!!!!」


皆が大声で叫んだ。


とう言うわけで、次は体育祭の話です。

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