第一章 第二話 「嵐の夜〜飛行都市ヴェレクタ」
第一話は読みきりというか、つかみのような形をとっていました。大体の世界観が伝わればよいかなと。大きくストーリーが動くのはこれかなになります。御感想いただけたら幸いです。
第一章 第二話 「嵐の夜〜飛行都市ヴェレクタ」
嵐の夜。何度と無くやってくる嵐。この黒い嵐が吹き始めたのは僕が生まれるずっと前からだそうだ。僕は長老の言う朝日と言うものを見たことが無い。
嵐がやってくるようになって、空は灰色の雲が支配していた。雲の晴れるのは夜。太陽さえも僕は見たことが無い。
暗黒の時代。雲に厚く覆われた空。その雲が晴れるのは夜。月の明かりだけが空から注ぐ唯一の光だった。
ベットに入ったものの、眠れない。窓の外は黒い嵐が吹き抜けていく。風の音にももう慣れたはずなのに、だめだ。
僕はコートを着込み、町へ出た。空一面、嵐が吹きぬけていく。嵐の夜はいつにも増して暗い。
街道を歩いていくと、前から光が近づいてきた。
「リブじゃないか。どうした。」
光の主、ローキーだ。ローキーはよく話もする、兄のような存在だ。家族のいない僕にとって、誰よりも僕のことを理解してくれている。
「ちょっと散歩。」
「そうか、見回りがてら、付き合うよ。話でもしよう。」
・・・
島の向こうに見えるのは、灯台である。
でも、灯台って言うほど、綺麗な見た目じゃない。嵐のときに、町に直撃しないよう、その流れを分断するためでもあるからだ。
だから、見た目は要塞のように見える。
あそこは僕にとっても、大切な場所なんだ。
あの辺りだと、結構大きな魚がつれたりするから、ぼくも、漁に行く知り合いに頼んで、あの小島まで乗せていってもらうことがある。
僕らの生活が、この高い壁の中でしか、行われていないわけじゃない。そう思える数少ない場所だ。
そして、ぼくにとってそこが、大切である二番目の理由。それはそこで、父さんが死んだと言うことだ。
父さんは研究をしていた。この嵐がどこから来て、どこへ行くのか、触れるだけで、命を奪うこの嵐は危険だと分かっていたけど、父さんはそれでも研究していたんだ。
結果的に、嵐の前兆ともいえる、北東からの風や、波の変化を確認したわけだ。それで町は、安心して漁にも出られるようになったし、みんな感謝していんだ。
でも、その年に何倍も規模の大きい嵐がきて、灯台は崩れた。そのときに父さんも・・・
探したけど、父さんは見つからなかった。
次の日、よく晴れた星の綺麗な夜、集会が行われた。
月に数回、長老と、この集落の有力者が集まって話し合いがされる。
今までのことと、これからについての話し合いだ。
その場に、若い連中を取り仕切っているということで、ローキー、そしてベアが出席していた。
「・・・来月、共意思会議が開かれる。今回はヴェレクタということだ。」
すこし会場がざわついた。
「ここのところ、ほとんど毎月のように行われているのは、知ってのとおり東部の大国、ガロンの共意思連合からの脱退問題が大きな焦点になっているからである。
我々としては、なんとしても分解だけは避けたいのだ。」
ベアが口を開いた。
「・・・50年前のあの日から、わたしたちがここまで築き上げた関係なのだから、ここで、たとえひとつの脱退とはいえ、これまでの努力を無駄にはしたくない。それに、理由もまだ公言していない・・・今回の話し合いで進展があることを期待したい・・・。」
「今回の会議には、わたしは行かない。」
長老がそういって、会場は騒がしくなった。
「それじゃあ、今回はどうするんですか!?」
「出席しないわけにはいかんでしょう・・・。」
今度はしんと静まり返った・・・
「今回は、ベアとロキ、それとリブに行ってもらう。」
「ベアとロキは分かりますが、リブ?」
「リブは、そろそろ外の世界を見ておいてもいいころだ・・・。」
長老は静かに語った。
「それにあの子は、15年前の暗い三年間の時に生まれた唯一の子供なのだ。運命的なものを感じないわけが無いだろう。」
数日後、桟橋に数人の影があった。
明かりに顔が照らされた。背の低い影の主はリブだった。何日か前、ロキから大陸に渡ることを告げられ、内心不安ではあった。
リブはこの街から出たことがなかった、それに、この『壁』の外の世界というのを知らなかったせいでもある。
「ようし、忘れもんないな。そろそろ時間だぞ。」
声はベアだ。それにロキが答えた。
「そうだな、見送りありがとう。長老、エダ。」
「気をつけてな・・・。」
「では、あなた方のいない間、若い連中のことはわたしが責任もって監督します。安心していってください。」
エダ、若い連中の副リーダーといったところだろうか。ベアにそう言った。
「じゃあ。」
三人は手を振り、船へと乗り込んだ。
エンジン音が静かな夜の港に響く。
ゆっくりと船は外門へと進む、見慣れた街の中を抜けていく。こうして、流れていく静かな街は、新鮮に見えた。
船は外門を抜け、次第に速度を上げていく。がくんと船に振動があった。その次の瞬間、船は水面から離れた。
「リブ、後ろに乗っけてきたのって・・・。」
「うん、俺の船だよ。使う機会があるかと思ってさ。」
「ふうん・・・。使う機会っていったって、勝手に乗り回す気か?」
リブはちょっとドキッとした。
「そ、そんなわけ無いだろ!町のために選ばれた仕事なんだから・・・。」
「どうだかなぁ。」
ベアは呆れ顔だ。
リブは愛想笑いをした。と、操縦席のロキがつぶやく様に言った。
「そろそろ国境だな・・・。」
それからしばらくして、聞きなれない音が聞こえてきた。
ヒョンヒョンヒョン・・・・
「?」
リブはひょいと甲板に出た。
「うわぁ!」
船の周りを小型の船が飛び回っていた。
僕はこんな小さくて、機敏に動く乗り物を見たことが無かった。
「びっくりしたか?ヴェレクタの国境警備隊だ。」
後ろから、同じく船室から出てきたベアがそう言った。
「町に着いたらもっとびっくりするぞ。いまから腰抜かすこと無いからな。」
リブは座り込んでいた。ベアが笑いながら船の舳先の方に移動する。
と、小型機がスピーカーだろう、それでこちらに話しかけてきた。
「こちらはヴェレクタ航空軍である。そちらの船の国籍と航行の目的の通達を要求する。」
「さてと、どこだったかな?」
ベアはしゃがみこんでハッチの中を覗き込んでいる。小型機は続けた。
「まもなく我が国の国境を越える。返答の無い場合、相応の対処を執行する。繰り返す・・・。」
「ね、ねぇ、ベア・・・。」
「おしと、まぁ、心配するな。さて。」
ベアが起き上がり、舳先に国旗を掲げた。
「我々は水門の町のものだ。共意思会談のため、貴国への入国を許可願う。」
ロキが拡声器でそう伝えた。するとすこしして、
「その声はローキーだな。了解だ。話は聞いている。許可する。」
どうやら声の主はロキと知り合いのようだった。それから船は少し進路を変えて夜の空を進んで行った。
小型機はこの船の少し前を隊列をなして飛んでいた。と、海の彼方に光が見えてきた。
「我が飛行都市、ヴェレクタにようこそ。君たちを歓迎する。」
船の上から町を見下ろす。町から海にかけて無数のパイプが引かれている。
それは大小さまざまで、それぞれが海に扇状に張り出た塀に続いていて、水門につながっている。そしてその水門は巨大な機関が付いていた。
「・・・。」
リブが興味深そうにじっと見ていた。ベアがそれを説明した。
「俺たちの町には南の海岸に波力発電機があるだろ?あれは町から来る大量の水源を利用した発電機だよ。この町には風が吹かないんだ。
それのおかげで、嵐は来ない。代わりに波もないし風力発電もできないから、ああいった発電装置が考案されたんだ。」
「・・・あのさ、あの飛んでる船は?」
リブは興味からそんなことをきいた。
「あれは隣の国で発見されて、それをこの国が改良したんだ。小型化された飛行機械っていうのはこの国が一番進んでるんだ。」
「あれで発電とかできないの?」
「いやぁ、できるだろうな・・・。でも単価が高いだろうし、効率も今のほうがいいらしい、それにこの巨大な街をまかなうほど大きな機関は作れないだろうな・・・。いくつも作るってのも、同じこったろう。」
「ふうん・・・。」
船はゆっくりと港のほうに向かっていく。港といっても街のはずれの高台で、滑走用の水の引かれている飛行型船舶専用の港だった。もちろん海のほうにも港はあった。
うえから見かけたから間違いない。
船は速度をぎりぎりまで落とし、ゆっくりと着水した。波止場に立つ人の指示で船を横付けした。
「ようこそヴェレクタへ。入国管理局のエノアです。」
メガネをかけたやせた男が手を伸ばす。
「ああ。ローキーだ。よろしく。」
ローキーはその手をつかみ、港に上がった。
「そちらの方は、ベア様でいらっしゃいますね。」
「ああ。」
ベアが船室から出てきた。メガネの男、エノアはリブの事を見た。
「・・・こちらは?」
「リブだ。わけありでな。聞いていないのか?」
「失礼。三名でしたか。実は私も詳しくは聞いていないのですよ。・・・若干の隠密性がありましてね。」
ベアがリブを片手で持ち上げて港に上げた。初めて踏んだ外の世界の地面。ちょっと不本意ではあったがリブは感動していた。
「・・・いろいろと面倒なことになってきたな。そんなになのか?」
「・・・ええ。」
ベアとエノアが少し小声で話している。リブはいまいち内容が分からなかった。
「で、管理局の人間が出迎えとはね。」
四人が波止場をロビーに向かって歩いていく。
「これから行くかと思っていたんだがな。」
ベアがやたらでかいバックを背負っていた。
「ええ。・・・まぁ、時間も時間ですし、詳しくは明朝と言うことで。事務局には連絡しておきます。」
四人は港を出ると、深夜だと言うのに活気のある表通りをさけるように街を少し歩いていった。
「今夜はこちらにお泊まり下さい。外出は自由ですが、我が国の入国許可書がないうちはあまり目立つようなことはしないでくださいね。」
「そこまで俺たちはガキじゃないよ。明日の朝、事務局に行く。まぁ、一応連絡はするがな。」
ベアがエノアの放った鍵を片手で取ると言った。エノアは軽く会釈をするとすぐに立ち去ってしまった。
「うおぉぉ〜〜〜!」
ベットに飛び込む。自分が跳ね上がる。
「結構いい部屋じゃないか。おいリブ。子供みたいな真似はするなよ。」
「凄いふかふかだ!」
ローキーがその後に続いて部屋に入ってきた。
「それじゃあ悪いがちょっと出てくるぞ。」
「おう、こりゃ凄いな。・・・ああ、久しぶりに旧友に会ってくるんだろ?」
ベアがベットで跳ね上がりながら言った。
「まぁな。」
ベアがバックの中身を広げて何かを取り出した。
「おい、これ土産に持ってけ。」
そういって小さめのビンを投げた。いつもベアの飲んでる酒だ。
「おい、いいのか?」
「ああ、俺は書類の整理があるから今日はおとなしくしてるよ。なに、部屋で飲む分の酒ならいっぱいある。」
そういって手元から別のビンを取り出した。
「はっはっは。入管引っかかるぞ。・・・じゃあ行ってくる。」
ロキはビンをしまいこみ肩掛けの小さめの鞄を背負った。
「ははは、やばいかもなぁ!じゃぁ、楽しんで来いよ。」
「ああ。」
そういって部屋を出て行った。
「ねえ、入管まずくないの?」
「ん?ああ、リブは知らないな。まぁ、知る機会も無かったろうし、教えとくか。この国と水門は国としてのやり取りをしてるわけじゃないんだ。
水門も国って言うよりゃ街だろう?つまりはヴェレクタの中のひとつの街として水門はこの国と付き合ってるんだよ。」
ベアは資料をテーブルに広げると椅子に座った。
「だから別に入管に引っかかるってことは無いし、それに引っかかるほど山ほど持ってきてるわけじゃないからな。」
ベアはタバコに火をつけた。と、扉が開いた。
「ロキ、どうしたんだ?」
「いや、忘れ物だ。一応仮入国書もって行ったほうがいいだろうからな。」
「ああ、それならここだ。」
ベアがテーブルに青いカードを出した。
「ああ、わるい。そうだ、リブ。」
ベットから起き上がった。
「なに?」
「元気あるか?」
そうしてリブとローキーは街に繰り出した。始めて見る街の風景。きらびやかな通りを歩いていく。
始めて見る肌の色の違う人々や見たこと無い生き物。何もかもが新鮮でどきどきしていた。
その様子をローキーはうれしそうにみていた。そしてその中のひとつの酒場に入った。
「いらっしゃい、おお!ロキ!久しぶりだな!」
入るなり店のカウンターから威勢のいい声が聞こえた。
「やぁ、おっちゃんも元気か?いつ来ても繁盛してるみたいだな。」
「ああ、元気だよ。ここはいつでもお祭りさ。そうだ。もう待ってたぞ。いつもの席だ。」
「ああ、ありがとう。」
ローキーはリブにカウンターに座るように言うとその後ろのテーブルにかけた。
「よう。」
「おう。」
テーブルに着くなり、そこにいた男と酒を酌み交わした。リブはその様子をカウンターからのぞき見るように見ていた。
目の前にグラスが置かれ、それに気づいて向き直ると酒場のおっさんがいた。
「やぁ。この街は初めてかい?」
「あ、うん。」
「私はボリスだ。まぁ、店の名前になってるから分かると思うけどな。さぁ、飲んでくれ。」
そういって目の前のグラスを勧めた。
「え?」
「アルコールは入ってないよ。ロキの客人だからな、私のおごりだ。」
「おー!おっちゃんいい人だね!」
「ははは、まぁ、退屈しないでいてくれよ。」
そういってボリスは向こうの客のところに歩いて行った。
「・・・少佐か。まだしっかり空軍やってるんだな。ジル」
「ああ。どうなんだ?水門は?」
「何にも変わってないよ。そうだ、ミルザが結婚したぞ。」
「ミルザが?本当かよ。相手は誰なんだ?」
「二年前の共意思会談のときに知り合ったって言う女の子だよ。エルド出身だそうだよ。」
「あいつ、エルド語得意だったしな。ミルザのやつ、国の大切な会議だっていうのになにやってるんだか。」
「ああ、まったくだ。・・・いまはせっせと道具屋手伝ってるよ。結構勉強してるらしくて普通に話す分には問題ないくらいヴェレクタ語も話すよ。」
空軍の男、ジルはグラスを置いた。
「・・・で、お前はどうなんだ?」
ローキーもグラスを置いた。中身はほとんど入っていない。
「ああ・・・。なんだかんだで忙しくてそれどころじゃないよ。ま、いい訳か。」
ロキは笑っていた。
「・・・お前のほうはどうなんだ?」
今度はロキがジルに聞いた。
「・・・婚約したよ。先月だ。」
「本当か!めでたいじゃないか。誰なんだ?」
ジルは少し恥ずかしそうに笑った。
「誰って言ってもわからんだろう。ガロンの娘だ。知り合ったのは・・・?」
ローキーがそれ以上言うなと手でとめた。
「何でもいいさ。聞きたくないしな。婚約祝いだ。これやるよ。」
ローキーは笑いながらベアの渡した酒を手渡した。
「・・・ありがとう。」
少し間をおいてジルが礼を言った。
「式はいつだ?冷やかしにきてやるよ。」
「だったら来るなよ。」
ジルは笑っていた。
「来月の頭だ。ヴェレクタの教会でやる。絶対来いよ。」
「ああ。」
二人が結婚の話で盛り上がっている。酒のせいもあるようで二人とも酔っているようだった。
リブはちょっと暇になっていたのでボリスにいろいろと聴くことにした。この国に来て気になることがいっぱいあった。
「ねぇ、おっちゃん。」
「おう?なんだ、もう退屈か?」
「空軍の飛行機、あれってどうなってんの?僕さ、あんなふうに飛ぶ乗り物見たこと無いよ。」
「ああ、あれか。すごいだろう?そもそもこの国が鉱物資源に恵まれているのがあったおかげでそういう技術が高いんだよ。
それであそこまで小型化されてるんだ。基本的に飛行船舶と同じ構造だよ。」
「てことはシリンダーが入ってるの?」
「そうだな。小型化軽量化が進んでいくつもつけることが出来るからあれだけビュンビュン飛ぶんだな。」
「それじゃあ出力はどうなってるの?てことはエンジンも小型化されてるの?・・・あ、いくつもつけて上手く飛べてるってことはバランサーがどうなってるんだろう。ねぇ。」
「・・・少年よ、詳しいんだな。あいにくおっちゃんの頭が付いて行けないよ。」
ボリスが難しい顔をしていた。ちょっと残念だった。機械工作が趣味のリブはいろいろ知りたがっていた。すると、リブの隣に少し太めの男が座った。はげ頭で髭の白いオヤジだった。
「おい坊主、そんなにフライヤーに興味があるのか?」
「・・・う、うん。おじさんは?」
「専門家だ。」
ボリスはやっと放してくれたのでほっとして向こうに行ってしまった。
「専門家って?」
「わしも工房を持っておる。うちで改造も何でもやっておるからな。」
白髭オヤジは持っていたビンの琥珀色の酒を一飲みした。
「僕の船改造できる!?」
「なんだ、お前さん船もっとるのか。贅沢なガキだのう。・・・そんなに言うなら明日の夕方にでもうちに来い。これが地図だ。」
そういって白髭オヤジは紙切れにペンでガリガリと地図を書くと、ふらりと立ち上がり、そのまま店を出て行った。
「いよし、帰るぞ、リブ。」
ローキはすっかり酔っ払っていた。
「おい、大丈夫か?」
ジルがそれを心配していた。
「ああ。」
そういってロキはよろめいた。大丈夫じゃない。
「まったく。こいつ昔から飲んでるうちに程度分からなくなるとこ変わってないな。」
「リブ。道案内頼む。」
「そのためにつれてきたのかよ。」
店から出たところでジルとリブは自己紹介をした、その間ロキは入り口のところでぐったりしていた。
「じゃあ、俺は宿舎に帰らなきゃならないから、ここでお別れだ。またなって言っといてくれ。」
ジルは丁寧にそういってリブとローキーを見送った。
「うん、よく言っとくよ。」
「じゃあ、気をつけてな。」
その後、なんとかホテルまで帰るとベアが手伝ってくれた。そのままロキをベットにほおり投げるとリブもベットにもぐりこんだ。
旅も一日目はこうして深けていった。
第一章 第二話 「嵐の夜〜飛行都市ヴェレクタ」終わり。