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問題点の解決策の推論

誤字脱字があると思います。温かい目で見てください。

現場からの技術継承の歪みの推論


問題点の解決策の推論

④良の側面の「軽減」の非効率な扱い方

❶仕事の行き過ぎた「細分化」と「先鋭化」

花を思い浮かべて、上から見下ろしてほしい。1つ1つの花弁が中央に集まり、隣り合う花弁同士は重なり合う。それが本来の組織の、会社の在り方だと私は考えている。しかし現状は、重なり合う部分の仕事を横断的にこなせる人が非常に少ないため、隣の部署(花弁)と距離を置き、業務を切り離すことが増えている。この社会の現状を、私は「行き過ぎた細分化」と呼んでいる。また、特定の業務を一人で抱え込み、指で数えられる人しかその仕事ができない属人化した専門職(孤立したキーマン)の状況を「行き過ぎた先鋭化」と呼んでいる。


考えれば分かることだが、どの仕事も部署も何かしら関わり合っている。隣り合う花弁(部署)の複数人で共有すればすぐに終わる仕事も、切り離された1つの花びら(部署)だけで抱え込むと、膨大な時間がかかってしまう。孤立した専門職は、人が少ないため仕事量が過剰になる。

そこで私が提唱したいのは、現在の「汎用AI(基盤モデル)」を各部門・各部署の「専門的なAI」へとチューニングし、複数活用して連携を取れる環境を造ることだ。これによって、本来の組織の在り方に戻すことができる。

ここで注意してほしいのは、ただ「汎用AI」を導入すればいいと思考を止めてしまうことだ。「汎用AI」は幅広く知識を備えているが、現場の専門的な知識や暗黙知がなければ解決できない問題は山ほどある。また、「汎用AI」はもっともらしいハルシネーションをつく危険性がある。専門知識があって初めて見破れるような巧妙な嘘だ。

その嘘を封じ込めるためには、職人の経験値、手の感覚、過去の失敗データなどの「現場の暗黙知」を判断基準としてAIに組み込む(グラウンディングさせる)ことが必須である。こうして鍛え上げられた「専門的なAI」を、離れてしまった部署間に配置する。それにより連携が取りやすくなり、孤立した専門職の業務負荷も減り、本当に必要な場合だけその力を借りるという、真の効率化が実現する。

❷人口減少(少子高齢化)に対応できる「機械化」の「効率化」軽視、「大量生産」重視の間違い

少子高齢化社会で働き手の減少に対応できるのは、機械化をしっかり進めてきた社会だろう。なぜ日本で、大量生産が過剰に重要視されるのだろうか。生産数が少ないから「とにかく働かないと」と焦り、結果として過労や自殺者の増加を招いたのが今の日本だ。一方で、対応できる機械を導入して成果をあげたのが欧米だ。

今の日本社会は、生産数の増加に対応できる機械の導入が明らかに遅れている状態で、ただでさえ少ない働き手が過剰に働かされている。


なぜ機械の導入が少ないと断言できるのか。それは日本の社会構造を見れば一目瞭然だ。日本の企業数のうち、大企業はわずか0.3%。残りの99.7%が中小企業である。いくら大企業が最新機械を導入しても、社会のほとんどを占める中小企業が資金不足で導入できず、結果として働き手の過剰労働が深刻化している。日本は、社会全体での効率化を疎かにし過ぎているのだ。

この環境を変えるには、社会構造そのものをアップデートしなければならない。ただ中小企業を切り捨てるのではなく、M&A(企業の統合)を進めて資金力をつけさせたり、業界全体で共有できる「共同利用型AIプラットフォーム」を構築したりすることで、中小企業が持つ「知」を救い出しながら、効率化できる規模の社会へと再編する必要がある。それができなければ、機械が機械を作るこれからの時代に対応できなくなる。

❸本来の「機械化」=「技術」と「質」にとても必要な「職人」の絶滅!?

本来、機械化とは「職人に劣る質の製品を、大量に生産できること」だった。職人が作る物よりも2、3割質が落ちるものを機械は作ってきた。

機械化と職人の多さの関係は、以下の4段階に分けられる。

人の手と工具 = 職人の数は多い

人の手と手動機械 = 同じく多い

人の手と数値制御機械 = 少ない

AI(頭脳)と最新ロボット技術(肉体) = 極小

今の世界の主流は「3」であり、職人の数は少ない。しかし、日本社会は唯一と言っていいほど、名もなき職人の数が世界と比べて多い。それは皮肉にも、99.7%を占める中小企業で最新機械の導入が遅れたことが大きく関係している。つまり、日本にはまだ世界が失った「職人の知恵」が残っているのだ。


これからの社会は、「汎用AI」にこれまで培ってきた職人の経験と叡知をつぎ込み、AIの指示を狂いなく実行するロボットアームなどの「最新ハードウェア」と掛け合わせることで発展する。働き手が少なく、職人が高齢化している日本だからこそ、「汎用AI✕職人✕最新機械」というこの一手を逃せば、経済復興はあり得ない。

❹やっと出てきた「人工知能」✕「専門家」=「汎用AI」✕「職人」

生成AIの登場で情報の精度は格段に上がったが、次の段階である「汎用AI」はさらに膨大な知識を持つ反面、間違った情報(嘘)を作り出すリスクも増大する。もしAIたちが共通の間違った意見を持ち、人間がそれに気づかずに社会を動かしてしまえば、人間はAIに舵を握られ、ただ働かされるだけの危険で虚しい存在になってしまう。


汎用AIの行き着く先として、人間の理解を超えた「人間超AI(ASI)」が危惧されている。そのような人間の制御を離れたブラックボックスを作ることは非常に危険だ。

だからこそ、「汎用AI✕職人」の融合が鍵となる。職人の持つ理論や感覚という「人間が理解できる明確な根拠」をベースにAIを構築すれば、AIがなぜその答えを出したかを後から検証できる(説明可能なAIになる)。 これにより、ブラックボックス化を防ぎながら技術発展が可能になるのだ。

職人の暗黙知を宿した「専門AI」と最新機械が組み合わさることで、これまで不可能だった「超高度な質の製品の大量生産」ができる時代が来る。


人間がAIに求めるべきは、全能の神のような力ではなく、現場の知恵を拡張する確かな力だ。専門AIと職人が融合し、切り離されていた部署間の隙間を埋めたとき。バラバラになっていた一つ一つの「花弁」は再び中央で力強く重なり合い、日本全体が本来の美しい一輪の花として、爆発的な経済成長を遂げるだろう。

読んでくれて、ありがとうございます。主人公たちが考えた日本を救う案を【エッセイ】として、随時投稿していきます。お楽しみに。

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