いつか、虹の始まりの場所で
いつか、虹の始まりの場所で会おう。
そう約束を交わして彼らは別れた。
ある者は東を目指した。全てが芽吹く幸せを求めて。
ある者は南を目指した。熱く燃え盛る幸せを求めて。
ある者は西を目指した。万物が熟す幸せを求めて。
ある者は北を目指した。他者と繋がる幸せを求めて。
東を目指した者は眠ってしまった。その者にとって東は眩しすぎた。
南を目指した者は倒れてしまった。その者にとって南は熱すぎた。
西を目指した者は隠れてしまった。その者にとって西は遠すぎた。
北を目指した者は凍えてしまった。その者にとって北は寂しすぎた。
誰もが約束を果たせなかったと悔やんだ。しかし胸の内から声が湧く。
胸を張れ。前を向け。お前はやれるだけやったではないか。
そうして四人は顔を上げる。そこには虹の始まりと、懐かしい友の姿。
友よ! 友よ! 友よ! 友よ!
そうして四人は手を繋ぎ、虹の橋を渡った。彼らを別つものは、もうなかった。