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秒でお祝い

作者: ことり。

「今年は友達を呼んで誕生日会をしたいんだ!」



「こんな所に呼べる訳ないじゃない。」



「大丈夫!俺に良い考えがあるんだ。」



あつしは張り切っていた。1週間後自分の誕生日会をすることになったのだ。



夜7時の暗くなった頃、あつしの家にみんなが集まった。



「あつしの家って真っ暗なんだね。」



「そうさ!誕生日だからね。ケーキにロウソクを立てる時暗くしてバースデーソングを歌うだろう?」



「じゃあ最初にバースデーケーキを食べるのかい?」



「もう少し経ってからのお楽しみだよ!」



あつしは鍋を用意した。闇鍋と言うやつだ。



暗闇で何が入っているかわからない鍋をつついて大盛り上がりだった。



そして次は肝試し!家族がお化け役をかって出てくれた。それも期待通り大盛り上がりだった。



そして最後は待ちに待ったバースデーケーキだ。



「あつし、おめでとう!」「みんなありがとう!」



母さんがこんなケーキを用意してくれるなんてと感動しつつ、あつしはみんなで勢いよくケーキを食べた。



「何だよこのケーキ!硬いじゃないか。まず!これダンボール?!」


友人の1人が大声で文句を言い出した。



そう、これはダンボールでケーキを作った物に外側には白い絵の具を塗りバニラエッセンスを振りかけたものなのだ。



「さっきからおかしいと思ったんだよ!あつしの家って何でこの部屋以外行ったらダメなんだよ。トイレも家で済ませて来てねって念押ししてくるし、もしかしてお前の家ってチョー貧乏なんじゃね?」


そこにすかさずあつしの母が話し始めた。



「ごめんねー。まさか食べると思わなかったから。

うちは代々貧乏でね。ケーキを食べた事がなくて。

でもお友達が来るからって言うから、父さんと話し合って雰囲気だけでもってバニラエッセンスを振りかけたら、あつしまで勘違いして食べちゃって。」



「ふざけんなー!!恥かかせやがって!!紛らわしいことすんじゃねーよ!!くそババア!くそジジイ!」


「あつし、、、。ごめんよ。」



「あつし!それは言い過ぎなんじゃないか!おじさんとおばさんに謝れよ!」



あつしの家のことを薄々気づいている1番の友人のひろしだ。



「ひろしには関係ないだろ!俺のことをいつも下に見てるくせに!たまに、てかいつもおごってくれたりしてくれるけど、お釣りとかも、もらっていいよーって、、貰ってるけどさ!バカにしてんだろう?」



「そんか訳ないだろう!俺はお前の新しいお父さんになるんだから。父親が息子の分を払うのは当然だし、お釣りは小遣いのつもりだったんだ。」



「はぁ?何言ってんだよ!!母さんひろしがおかしな事言ってるぜ!こいつダンボールケーキ食べて頭おかしくなったんじゃないか?!」



そう言いながらさっき肝試しで使っていた懐中電灯で母のことを照らした。



なななんと!ひろしとあつしの母が手を繋いでいたのだ!!



「何やってんだよ!?おまえら!父さん何とか言ってやれよ!」



「父さんはひろし君が新しいお父さんになる事を賛成しているんだ。父さんもひろし君からお小遣いを毎月貰っているんだぞ!だから今日をもってひろし君のことをお父さんと呼ぶことにする!

あつし、俺たちは兄弟になるんだ。」



今日から新しい家族の誕生です!!



W記念日になりましたね!おめでとうございます!











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