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◇鉱山を探検しよう②◇

短いです。

 ――満足そうな顔をした冒険者が次々と奥から歩いてくるようになってきた。

 目当ての鉱石を見つけたのか、もう奥には行けないと考えて帰ってきたのか……。

 特に交流ができそうもないから軽い挨拶で済ませているけど、そういうことは訊いた方がいいのかな。


「鉱石が全くありませんね」


 クラリスがそう言った。


「貴重な鉱石が多いって証拠だと思う」


 ただ、これ以上奥に行って鉱石を見つけられるかどうか……。


「もっと掘ることで、出てきたりしませんかね。よっこらしょ、よっこらしょ」


 ナズチがツルハシで岩をカンカン叩く。


「あるかも」

「あっ! 見てください! ありましたよ!」

「わ、本当だ。アメジストかな」


 紫色の小さな鉱石。

 小さいけれど輝いていて綺麗だ。


「私、持って帰るのこれにします!」


 アメジスト鉱石を掲げるナズチ。

 クラリスとナズミが拍手する。


「私たちも見つけたいですね。自分に似合ったものを」

「そうだね」


 クラリスはダイヤモンドみたいな透明な鉱石が似合いそうだ。

 私は宝石と縁がなかったから、いざ選ぶ立場になるとなかなか迷うな。

 まだ何も採れていないけど……。


「もっと掘ってみます!!」

「なら、わっちも手伝います」


 ナズミとナズチが共同して岩を削る。

 活力溢れてる。

 若さって素晴らしい。


「私もやる! せいやぁ!」


 ナズミの隣に行き、壁を靴の先端で思い切り蹴った。


「わ、すごいです!」


 岩が崩れ落ち、粉塵が空中に舞い上がる。


「いてて……」


 足がジーンと痛む。

 小指をタンスの角にぶつけた時と同じような痛みが、右足の人差し指にきている。


「……あら? 奥に通路が――」


 クラリスの言う通り、奥には薄暗い坑道が。


「行ってみます?」


 私たちは顔を見交わした。


「ふふ、本当に探検という感じがして、ワクワクしてきました」


 クラリスは進む気満々だ。


「ナズミとナズチさんはどう? 行く?」

「わっちはおまかせします」

「私は行きたいです!」

「うん。なら行こっか」


 崩れ落ちた岩を端に寄せ、私たちはその奥の坑道へと進んでいった。





 それにしても暗い。

 鉱石は見当たらないし、足場も悪いし……。

 もう、ずっと使われていない坑道なのだろう。


「わっ――」

「おっと、危なかったです」

「ああ、ナズチさんありがとう」


 躓いて転びそうになったところをナズチが助けてくれた。

 どうも足の先が上がらなくて、小さい突出にも躓いてしまう。

 今まではそんなことなかったのにな……。

 ここにきて、疲れが出て来たか。


「抱っこが良いですか? おんぶが良いですか?」


 ナズチが顔を近づける。

 拒否をする意味はなさそうだ。


「じゃあ……、前で」

「はい!」


 ツルハシを背負ったナズチが、私をお姫様抱っこした。

 しっかり持ってくれるから安心っちゃ安心だけど……。

 うん、やっぱこの歳でされるのは恥ずかしいな。

 転生前も含めると、大体30年ぶりくらい。


「気を付けて進みましょう。魔物はいないようですが、何が起こるか予測はできませんからね」


 クラリスがそう言って、ナズミの手を握る。

 確かにこれから先は何があるか分からない。

 動かない分、私が周りをよく見ていないとな。

次話もよろしくお願いいたします!

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