表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
中二ポエム  作者: 九四山井耐排夢
And now, I would like to do something different.
96/769

Gender) LGBTという単語

幼い頃に

自分はバイか?と

思ったことが

男としての性欲は

もちろんあるが

未だにどこか

男と言う

自分の性別が気に入らない



スイミングスクール

更衣室での着替えがいつも

嫌で嫌でたまらない

自分の貧弱な体に対する

コンプレックスを抜きにしても

他の男の裸と言うのは

気持ち悪い上

汚らわしいと

潔癖症かもしれないけれど




男らしい男が好きとか

そういうことはない上に

むしろ女性に対する憧れ

体つきから所作までが

「キレイだ」という幻想を

未だに引きずり続けている


「男女の性差が縮まりつつある」と

聞いて納得してみたり

「ヤマトナデシコというものは

 作らなければ女性と言う

 豪傑を押さえられないから」と

そんな話を耳にして

苦笑いしつつわかる気もする



それなのに

もしも相手が男でも

相手が「女性らしさ」というのを

持ち合わせていたとしたならば

案外普通に恋するかもと

残念ラブコメ主人公らの

「男の娘」に惹かれるところを

笑い飛ばせない自分がいる



自分の性を否定する

そんなつもりも予定もないが

喘ぐ男女の濡れ場を見たら

女性の立場により共感する

わけのわからぬ自分の感覚



LGBTという単語

気持ち悪いとは思わない

そういった概念が必要な社会が

むしろ両者の

格差を露わにしているような

泥沼の中にはまりこんだような

そんな混沌とした気分

東洋西洋関わらず

歴然とした信仰を

抱く人々だからこそ

宗教そのものの根本に

疑い・批判を寄せるため

力を振り絞っている

なぜなら神や仏などが

「間違えるはずがない」のだと

そんな前提があるがゆえ



LGBTという単語

Tのトランスジェンダーは

生まれつきの

授かった

自分の体に手を入れてでも

「自分の気持ち」を尊重するという

強い意志が感じられる

そんな重たい決断を

誰が軽んじることができるか?



LGBTという単語

宗教や性という神話が

掲げる理想に応えるように

格差に苦しむ人々の

「現実」が反映されるなら

「理想」という名の「タブー」に触れる

一つの「転換点」なのだと

そんな風には考えられない?

アナタの隣に座った同性が

突如愛を囁きだすほど

アナタが美人なわけじゃなし

これは「意識」の問題なのだ、と



LGBTという単語

性のタブーに斬り込んだ

ならば児童の虐待が

恒常化しつつある社会

そこに隠れた性タブーにも

斬り込めるのではないだろか?



例えば子育て

誰からも

評価されることがない

「当たり前」とされる

シャドウ・ワーク

いのちの誕生の

特殊性による

性のロールを今こそ崩せる

女性が母になったとき

いつのまにやら

押し付けられる

母性神話が今こそ砕ける



いずれ役目を終えるまで

尊重されてほしいなと

LGBTという単語

心の隅で後ろ髪

引かれる感触ありつつも

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ