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気が付けば俺は評論家
書けもしない小説で
苦しんでる脇目にて
大盛り上がりのアニメ化見れば
突如嫉妬に駆られるのさ
衝動的に罵詈雑言を
ネットの海に吐き出したいと
思ってしまうようなものでさ
公式アカに書き残し
見苦しいものとわかってるのに
一時の暴走 止められずにさ
既に評価されてるものと
既に世に出ているものが
すべて苛立たしくなるのさ
気がつけば俺は評論家
ワナビ気取って限界悟り
それでもしがみつこうとし
気がつけば俺は評論家
世に出せるほどのものもなく
「おべんきょう」すればするほどに
どんどん馬鹿になっていて
どんどん冷笑的になり
どんどん評論家見たくなるのさ
気が付けばほら評論家
鏡の向こうに評論家
口だけは達者な評論家…