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中二ポエム  作者: 九四山井耐排夢
遠吠え、再開
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生きる価値

千差万別の病状

同じ病の二人の患者の

天と地ほどの差が横たわり

世間はそれを十把一絡げ

より適合したやつを見て

もう片方を怠け者と言う


病気の人間

働いていない

肩書きのない人々は

誰かに言われるまでもなく

誰かに言われるよりそれ以上に

将来の不安

未来を考えている



会社で病んで

やめる以前に

学校の中で

病んだとさ

どっちが幸せだったやら


「人生舐めているのか」と

言われるがままに自問自答

「オレは人生舐めてるのか」と

「サボり」と決めつけられたなら

そうかもしれぬとぼんやりと

何も考えられないままに


社会に貢献できぬ以上

自分に価値がないのだと

世間は思うし

思わされている

相模原での出来事は

「誰もが口に出さないだけ」を

そのまま実行された気がする



一縷の望みも

露に消え

「生きるとは何か」

「共生とは」とか

掘り下げられずに風化した


もっとも裁判官たちに

命の価値の掘り下げを

託すのもまた酷だけど


普通の「健常者」ですら

「お前は特別」と言われて育ち

社会で否定されるのに

ましてハンデを背負った者は

己の価値をどう示す?

高齢化による介護すら

うまくいかない世の中で


「生きているだけで素晴らしい」なんて

まともに信じるヤツなどいない

だったらヒトの価値ってなんだ?

どうすりゃ「生きるに値する」のか?


決して他人事じゃない

障害は向こうからやってくる

そうでなくても歳食えば

認知の低下が訪れる

厄介者になってから

考えるんじゃ遅すぎる


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