239/770
「ウルサイ」
頼むから黙ってくれ
てめえらみんななき違いだ
テレビのニュースに映るのは
てめえら自身だと気づかないのか？
子供の首を絞めるんじゃねぇ
心を金で売った国が、
金までなくせば何が残る？
ガキにてめえのケツをふかせるつもりかよ
お前らの声は聞きたくもねぇ
嘘ならもっとましなのをつけ
お前らのような恥知らずが
美しい国をつくったってか？
き違いだ
き違いだ
お前らみんなきちがいだ
出ていきたくても出ていけない
俺が一番のき違いだ
自分のお国の方針は
マッカーサーが決めてくれるってか？
尻尾をふれば餌が出るなら
その間だけはいいだろうよ
どうしようもない怒りを胸に
どうしようもなく誰かに向けて
未解決のしこりだけ残る
やり場ない怒り
緊張のわりに視野狭窄で
死角から飛び出す通行人に
よろけながらもかろうじて避けて
視界の影に漂うは
死神のような黒い影
頭の中の複数人が
脳を蹂躙しながら討論
狂う日常
あくまでも
自分の中に向けたもの
「オーイ」「オーイ」と呼ぶ声に
体の中の高校生の嘲りに
一人芝居の如く反論
人に逢うのがつらいから
面談の最中目を閉じて
やり取り何とかこなしてる
「社会人なら許されぬ」ことと
机の上に転がった
ビタミンサプリメントの缶が
じっとこちらを見つめては
溜まるばかりの録画に対し
映画見る気力既になく
心配をかける親たちが
「見知らぬ他人に見えてくる」
妄想とわかる謎の妄想
俺の話を聞いてくれ
俺の考えを聞いてくれ
お前らのようなき違いは
どうして無関心を決め込むんだ？
お前のことを言ってるんだぞ
くそみたいな群れを作るな
おべっかも敬語も要らない
必要なのはただ
くその仲間入りをしないことさ
仁義の仮面で腹の黒さを隠すつもりか？
お前らみたく
偽善の仮面に酔うくらいなら、
俺はくそみたいに振る舞うぜ
