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露出狂
見たいものだけ見てるやつ
動く奴らを嘲笑うやつ
そんな奴らの目の前に
爆弾一つプレゼント
惰眠むさぼる連中の
首根っこを掴んで
眼を閉じようとあがく奴らに
現実という灼けた鉄板を
顔面に押し付けてやるのさ
賛同なんて求めちゃいない
否定も批判も構わない
黙殺だって歓迎さ
だってこいつを見た瞬間から
アンタの頭にゃこびりつく
さながら便器の藻のように
たまに自分の声だけが
上滑りするのが悔しいけれど
これから馴れていこうじゃないか
耳を塞いで目を瞑るなら
ついでに口も閉じててほしいね
聞く耳持たずに押し付けるやり方を
本気で「会話」と信じてるなら
馴れれば快感と言うけれど
こっちも時間が欲しいから
顔を背けりゃ背けるほどに
オレの意見がソコソコリアルだと
認めてくれるようなもんだから、なんて
ポジティブに解釈させてもらおうか
自分の声が上ずって
思考のほどはまだ浅く
未熟者だと笑われようが
やるだけやってみようじゃないか
バカが一人と思われたって
その先に何が待ってるかって?
「何も」と答えて笑うだけ
誰かを変えることもなく
自分が変わることもなく
埋没するのが世の常さ




