孤立
俺に友人
いたのかと
駆け抜けてきた
学生の後
一時のばか騒ぎは
さながらに
真夏の夜の夢
幻のように
友人に会い
少しでも
元気なふりして
惨めさを
噛み締める日々が続くなか
勝手に理想を押し付けて
勝手に幻滅
疎遠になった
腐れ縁だと信じてみても
無意識のうちに傷つけて
踏み躙っている竹馬の友の
繊細な心
またしても
ひとり友人が離れてく
家庭の事情に悩んでいる
そんなあいつに俺が今
何をできると言うのだろう
名ばかりの友と恥を知る
俺にほんとの友はなく
俺は無意識のうちに
彼ら彼女ら見下して
悦に入ったんじゃないか?
そんな俺が今孤独に悩み
すがろうとする滑稽さ
自己開示をすればするほど
疲弊していく己の心
自分の「感性」とやらがいつも
人との距離を遠ざける
誠実でありたいと願い
黒い感情暴露して
危ない奴だと囁かれ
堂々巡りを続けてる
同じ話題を話せるような
友は周囲に見つからず
尊敬している人々は
遥かに俺を凌駕する
思慮深い哲学の持ち主で
中途半端である自分自身を
今ほど呪ったことはない
一時の夢
バカ騒ぎ
不安を忘れるために努めた
ツケがようやく回ってきたのさと
ただ笑いあい
話し合い
相槌を打って
悩み打ち明け
励ましあえる
そんな友だち
孤立した今は作れない
厄介者は捨てられて
孤独のままに死んでいく
孤高じゃないさ
孤立だよ
対人関係ヘタなヤツ
今が人生の絶頂期
最後の青春
なればこそ
これが最後のチャンスだと
怯えた眼で探してる
ぬくもりをただ求めては