輪廻の蛇
不快は続くさ延々と
死臭漂う腐海の中で
地獄と見間違えるような
末法の世が先にたつ
教えてるのは
現世での
気持ちのよい生き方についてと
禁欲といった在り方が
「刺激が足りない」
「迫力不足」と言わんばかりに
弟子がどんどん付け足して
いつのまにやら哲学が
宗教となり創設者らは
人間ですらなくなっている
それでも捨てれぬ
逃れられぬと
不快は続くさ延々と
死臭漂う腐海の中で
地獄と見間違えるような
煉獄と化した楽園の外
一喜一憂
ウォール街
金融マンの一人芝居と
思っていたら大暴落は
たちまち世界に波及して
会社の中から蹴り出される始末
自給自足は昔の話
狩猟も今は昔の話
金が世界を回し続けて
持たざる者は死あるのみ
ここでは心の平穏すらも
貨幣の前では太刀打ちできぬ
楽園の外に広がる荒野
アダムの慟哭
イヴを責め
生とは苦なりと
看破して
生とは罰と
言われてなおも
輪廻の中で繰り返す
地球が円であるように
終わりと始まり共にある
円環こそが世界のかたち
日々の生活
乏しい変化と
先祖代々
時代の苦悩も
常に歴史は繰り返す
不快は続くさ延々と
死臭漂う腐海の中で
地獄と見間違えるような
末法の世が先にたつ
輪廻の蛇と
ウロボロス
蛇が尾を喰い
尾が口塞ぐ
己が己を羽交い絞めして
慟哭の気力すらなくて