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ぼくの詩集

お話

作者: 桜井あんじ

ねえ お話を聞かせて


楽しいお話を

ハッピーエンドのお話を


そしたら今夜夢に見るから

夢でいいから

夢でもいいから



むかしむかしあるところに

きみとぼくがいました


そして


きみとぼくは

すえながく しあわせに くらしましたとさ


それじゃあちょっと

たいくつ


そうかな

それじゃ


むかしむかしあるところに

きみとぼくといぬとねこがいました


あるひ

きみとぼくといぬとねこは

ぼうけんに でかけました

そうして たからものをみつけてうちにかえり

すえながく しあわせに くらしましたとさ



信じてないね

ああ 君は 信じてないね

クスクス 笑ってさ

君が お話してなんて 言ったくせに

だけど ぼくもつられて 笑ってしまうよ


信じてるよと 笑うきみ

うそつけと 笑うぼく


だけど ほんとのこというと

こんな子供だましのお話を 信じてるぼくもいるのです



長い夜

眠れば悪夢の

長い夜

こんな夜は


叶わなかった夢のかわりに

楽しいお話を

ハッピーエンドのお話を

たくさん 君に してあげよう


暖炉の傍で

温かい紅茶を飲みながら


まるで 失ったものなんて 何もなかったかのようにね

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