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Chapter_05 褐色

 長い道程の果てにその場所はある、砂漠越えた先に幻想の大陸で一番高い山の谷、そこに黒石で作られた西洋風の城が存在する。

 それがヴァンクールの本拠地だ。我ことプセバデスはヴァンクール本部へと戻るところだった。しかしその道中である事が引っ掛かりに困惑していた。あの男、サムライ、神代源一郎。あいつは我を助けて多分死んだ。

 なぜ、敵である我を助けた? 奴はどういった人間だ?

 その事ばかりが頭からはなれない。考えながら歩くが答えは未だ出ず、気が付けば城の門に到着していた。

 下級戦士達が我に気付き門を開け出す。下級戦士とは仮面を付け、腕には爪の武器を持つ者達だ。

 門は大きく、数メートルはある。人間一人では開けられない。

「お帰りなさいませ、プセバデスさま」

「ああ……」

 城内は薄暗く、無暗に広い空間が広がるばかり。下級戦士達と何度か擦れ違う度、頭を下げてくる。長い長い通路の壁は巨大な鏡が連なり、我を映し出していた。

 通路の更に奥、巨大な銀色の扉が現れる。そこが我らを束ねるお方がいる場所。

 扉を開け放つと広い空間は簡素、絨毯はおろか装飾品すら皆無、ただただ剥き出しの黒石で作られた部屋だ。バルコニーが隣接している恩恵で外の光を取り込めているからこそ中を確認できる。中へ進みたった一つだけ聳える赤い王座に鎮座する人物に対峙する。

「ただ今戻りました、総帥」

 総帥と呼ばれた男はゆっくりと我を一瞥。そして、口を開く。

「プセバデスか、失態だったな、お前とあろう男が」

「申し訳ない」

「まぁいい……第七の一族の居場所をつき止めただけでもよしとしてやろう」

 総帥が言葉を終える頃に玉座に、どこからか現れた三人の影が我の横に並ぶ。

「あはは、プセバデス、あんたが失敗するなんてねぇ、あたいはビックリしてんだよ?」

 我の横にいるこの女はカーラ・オディウム。長い赤髪、前髪を長くし、目を見えなくしている。高い身長と体は男を魅了するには十分なグラマラスなスタイル、そして強気な女だ。

「ボクならもっと、うまく出来たんだけどなぁ」

 カーラの隣りの人物はまだ十才程の子供だ。名をサージュ・ボン。身長は低く、肩まで掛かる程の長い水色の髪、子供とは思えないくらいに頭がいい。

「そうか、プセバデスが失態を……私は驚いているよ」

 そしてサージュの隣に佇む三人目の男、髪は短く白い髪。身長は平均的な大きさだろう。見た目は若い優男、身体は細いが引き締まった筋肉は我より凄いだろう。名はリヴァーレ・グローリア。

 我を入れたこの四人が総帥を守護する者達だ。総称して『守護四神将』。

 我が思考を巡らせているとカーラが喋り出す。

「巫女ってガキなんでしょ? あはは、あたいが次行って来てやるよ、あんたは休暇でも楽しみな!」

 ふん、嫌味な女だ。

「ボクがやってあげるよぉ、おばさんは引っ込んでろよ!」

「サージュ! あたいはね、二十五歳! まだまだ若いのさ! クソチビ!」

「なんだとぉ! おばさんのくせにぃ!」

 カーラとサージュは仲が悪いのは見ての通りだ。ふん、うるさい奴等め。

「お前達、静かにしろ。総帥の前だ」

 叱ったのはリヴァーレだった。この男は我らのリーダー格の存在。頭はよく戦闘の天才だ。こいつと戦ってみたいといつも思う。

「総帥、私達の中から巫女を奪いに行こうと思います、ご命令を」

 総帥はゆっくりと我らを眺めこう言い放つ。

「カーラ、お前が行って来い」

「あはは、やっぱり総帥は分かってるねぇ。わかったよ、あたいに任せときな!」

「総帥、これは我の失態……」

「黙れ、お前にはやってもらう事がある」

「……何をでしょうか?」

「第七の一族の男、エフニディと共に一族が隠れた場所を探し出せ。あの男も一族なのだ、行き先を知っているかもしれん。一族がいれば人質として巫女を呼び出せるからな、保険は掛けておいた方がいい」

「それが……命令ならば」

 またあの地に戻るのか。サムライ、神代源一郎がどうなったか調べられるかもしれん。あいつとは不本意な決着だ、必ず我が奴を倒す、生きている事を願う。

「じゃあ、あたいは行って来るよ」

「おばさん、行き先分かるのかよ!」

 カーラはサージュを睨む、だがほくそ笑む。

「大陸の全ての村や街にあたいの部下がいるんだよ。もう居場所まで分かってるよ」

 そう言うとサージュは悔しそうにしていた。

 こうして我は一族の追跡、カーラは巫女の追跡に出向いて行く。

 



 ◆



 

 赤い太陽は天空に浮かび、私に汗を吹き出させている。

「……暑いです」

 長い山の斜面を歩きながら私は疲れていた、茶色が支配する山は草木が余り無く、砂漠の様な感覚。

「エリス、大丈夫かい? 無理してないかい?」

 この優しい言葉を放ったのは私の大切な家族、エレオスお兄様だ。いつも優しくて大好きなお兄様。

「エリス頑張れ! もう少し上ったら休憩にするからな」

 勇ましいこの声は大切な友達、まもる。彼も優しくて、頼りになる存在。二人とも私にとって大切だ。

「私は大丈夫、です。……はぁ、はぁ、し、心配いらないです」

 と強がりを言うが余り外に出る事がなかったから、体力がない。でも、頑張らなければ。だって、二人だって頑張っているのだから。

 ようやく休憩となった。ヘロヘロになりながら座るのにちょうど良さそうな石に腰掛ける。はぁ、疲れちゃったな。

「ほらエリス、水筒だよ」

「あ、ありがとうございます。お兄様」

 水筒のフタを開け水を飲む、美味しい、運動の後に飲む水は格別に美味しい。

「おい、シスコン。後どれくらいで着くんだ?」

「シスコンじゃない! ……もうすぐだ。後は山を一つ越えるだけだ」

 後一つと言われた山を眺めた。ここよりもっと険しくて、斜面が急になっている。

 大丈夫だろうか? 私は登れるか心配になる。

「大丈夫かエリス? 顔色悪いぞ?」

「そ、そんな事はありません! だ、大丈夫です」

 心配が更に積もる。でも頑張らないと。決意をするけどその前にお腹がペコペコだった。

「どうしたエリス? 腹減ったのか?」

「えっと、はい……」

 ちょっと恥ずかしいな。

 私が空腹だと知るとお兄様がそれは大変だと言って荷物の中から携帯食を出してくれた。それは干し肉だ。固いけど、私はこう見えて顎が丈夫だ。こう言った物は簡単に噛み砕ける。

「ありがとうございます……うん、美味しいです」

 笑顔で答える。あれ? どうしてだろう、なんだか二人の顔が赤い、なんで?

「二人とも、どうかしましたか? 顔が赤いです」

「い、いや、ほら、えと……その……」

 まもるは慌てている。私、何かいけない事を言ってしまったのだろうか?

「何でもないさエリス。さ、まだまだお肉あるからね」

「は、はい……」

 私達は食事を終え、また歩き出す。まだ足が痛いけど、我慢しなくちゃ。

 しばらく歩いていると急にお兄様とまもるは怖い顔を形作る。

「ち、つけられたな」

「ふぅ、数は……十人程か。エリス、僕の側を離れないで」

 まさか、これってヴァンクールが来たの? 辺りを見回すけど別に何も無い様に思える風景だ。

 でも二人には何かを感じ取っているらしい。悪い予感は現実となった。黒い影が前方と後方から突然現れる。

 黒い影はヴァンクールの兵隊、私達目掛けて迫る。

「ちくしょう挟み撃ちか! シスコン、前をやれ!」

「僕に命令するな!」

 二人は前方と後方へと駆け出す。まもるは刀を振りかざし、相手の攻撃を避けながら敵を倒して行く。対するお兄様は大剣を片手で操り、敵を一気になぎ払う。

 やっぱりお兄様とまもるは強い。

 二人はあっという間にヴァンクールの兵隊を倒していた。すごい、もう倒してしまうなんて。

 感心してると突然叫び声が聞こえた。

「やるね、坊や達!」

 そう叫んだ人物はゆっくりと山の上から降りて来る。若い女の人で、赤毛の長髪、前髪が長くて目が隠れていた。身体のスタイルが良い、胸が大きい。私より。

 お兄様とまもるは私の前まで走って、守る形に立つ。

「あんたが七の巫女だね? 探したよ」

「テメェ、ヴァンクールか!」

「そうだよ、あたいの名はカーラ、ヴァンクール守護四神将の一人さ!」

「へっ、つまり雑魚とは違うって訳かよ」

 カーラと名乗ったその人は、ゆっくりと近付き彼女の後ろからまた兵隊がたくさん湧き出た。

「また雑魚が増えやがったか」

「君、雑魚は任せる。僕はエリスを守るのに忙しい」

「何だとテメェ!」

 睨み合う二人、またケンカをしている。今はそんな場合じゃないのに。

「あ、あの、ケンカしないで下さい」

 そう言うと、二人はすぐに仲良く笑顔になって笑い合う。

 よかった、仲直りしたみたいだ。

「し、仕方ねぇ、エリスの為だ」

 まもるは兵隊の中に突撃した。兵士達の攻撃を躱しながら次々と倒している。最中、赤髪のカーラが私達の前に現れた。そして、背中に手を回して一本のナイフを取り出す。

「そのナイフで僕と戦う気か?」

「あははは、あんたにはこれで十分さ」

 一瞬だった。お兄様の右肩に傷が出来ていた。

 嘘、あのお強いお兄様が傷を負うなんて。信じられない。

「くっ、どこだ? どこにいる!」

 お兄様動揺してカーラを探している様だ。

 どうしたんだろう、カーラは目の前にいるはずなのに。まるで見えてないみたいだ。

「ふふっ、不思議かい、巫女さん?」

「……え?」

「あははは、笑いが止まらないね、こいつはね、もうあたいの“幻”の虜さ!」

 どう言う事? もしかして、この人も能力者なの?

 幻、それがこの人の能力? いつの間に力を使ったの?

「さて、このままこの男を殺してやってもいいねぇ」

「や、やめて下さい!」

「じゃあ、あたいと一緒に来な! そしたら助けてやるよ」

「その必要はない!」

 大剣をカーラ目掛けて降り下ろす。轟音と共に地面が煙を上げていた。

 でも、その場所にカーラがいない。

「あははは、もう気付いたのかい、中々早いね!」

 カーラは後ろに飛び、お兄様の攻撃を避けたみたいだ。

「くっ、僕とした事が、こんな幻に囚われるなんて」

「お兄様、一体どうしたんですか?」

「……目だ、あいつは人に幻を見せる目を持っている。僕とあの髪に隠れた目が合った時、視界が霧に包まれた」

 カーラは前髪で幻を見せる目を隠している、目が隠れているから分からなかったんだ。

「そうさ、あたいの“幻の瞳”の力さ!」

「能力がバレたんだ、もう僕には勝てないぞ!」

「ふふふ、あははは! あたいがそれだけで守護四神将になったと思うのかい?」

 そう言った途端、気が付くとカーラはお兄様の目の前に居た。そんな、動きが見えなかったなんて。

「何!」

「あたいはね、速く動けるのさ!」

 流血。お兄様の左腕に切り傷が出来ていた。また、ナイフで傷を付けたんだ。

「くそ!」

 蹴りを放つ。でも、カーラには当たらない。気付くといつの間にか元の場所へと戻っていた。速い。

「どうだい? 速過ぎて姿が見えなかったろ?」

 カーラがあざ笑ってる。まさかこれって。私はある事を思いだし、それが頭を離れない。

 この幻想の大陸に住む人間は独自に進化をしていった。お兄様の様な第六感が発達した者。そしてカーラの様に身体能力が異常に高い人間もいる。

 異常体質。

 ある者は視力が異常に良かったり、異常な体力を持つ人間が少ないけどいる。

「成る程、異常体質者だったか」

「そうさ、あたいは異常なまでの瞬発力を持っているのさ!」

 そう言いながらまた移動、今度はお兄様の後ろに出現。

「死んじまいな!」

 その時だった。

「うらあああ!」

 真っ直ぐに斬撃が線を描き、カーラを襲う。

「な!」

「俺を忘れんな!」

 そこに居たのはまもるだ。よかった、まもるが助けに来てくれた。

 まもるの放った攻撃はカーラには当たらなかった。すぐにその場から高速で移動して場所を変えたからだ。

「坊や、もう下級戦士を倒したんだねぇ、やるじゃないか!」

「へっ、お前だって倒してやるぜ!」

 まもるは刀をだらりと下に構えた。地を駆け出し、相手に近付いて行く。「水龍」と技名を名乗りながら横に綺麗な刀の軌道が走り、カーラを襲う。

 でも、それは避けられた。

「遅いよ坊や」

 まもるの背後に立つカーラ。ダメ、このままじゃやられてしまう。

「僕を忘れるな!」

 お兄様がカーラの背後から大剣の一撃を振りかざし、落とす。轟音となって地面に衝撃が波打つ。

「あははは、遅い、遅い!」

「なんて速さだ」

「ちくしょう、俺の背後取りやがって」

 カーラを倒す。この意志が二人の中に生まれる。無意識に二人は協力の形に入っていた。

 最初に仕掛けたのはまもるだ、真っ直ぐにカーラ目掛けて走る。その後ろからお兄様も続く。

 まず、まもるの攻撃。無数の暫撃がカーラを襲う。それをカーラは避け、また移動する。まもるは咄嗟に後ろに視線をやる、動きが分かっているらしい。

 でも相手の動きが速過ぎるから身体の反応が遅れる。

 カーラはまた、まもるの背後を取った。それを見ていたお兄様の剣が水平に空気を裂きながら進む。

「そんなのじゃダメさ!」

 お兄様のお腹にナイフが刺されていた、ナイフから赤い液体がカーラの手をその色に染める。

「ぐぅ!」

「お兄様!」

「馬鹿な男だね、あたいにあんたの大振りの武器は利かないよ!」

 お兄様が刺された。嫌だ、お兄様が死んでしまう、私を嫌な気持ちが支配しているとお兄様が笑う。

「僕はこれを待っていた!」

 お兄様はナイフを持つカーラの手を掴む。逃げられない様に。

「これで逃げられないな!」

「お! シスコン考えたな、肉を切らせて骨を絶つって奴か!」

 お兄様は空いている方の手を握り締め、拳をカーラのお腹目掛け殴り掛かる。

「まだまだ……だね!」

 カーラは空いている方の手で、もう一本のナイフを背中から取り出し、お兄様の左太股に刺す。

「ぐわあ!」

 掴まれている手を膝で蹴り、手を離れさせ自由になるカーラはまた移動。一瞬の内にまもるの腹に蹴りを入れていた。

「ぐっ、この……野郎……」

 膝を地面に落とし、苦しがっている。

「ちょっと危なかったけど、もう終わりだよ!」

 まもるにナイフを向け、今にも刺そうと向かう。

 お兄様は足を刺されて動けない。まもるが、まもるがやられちゃう。

「やめて! まもるに酷い事しないで!」

「ダメさ! ヴァンクールに逆らったんだから、お仕置しないとね!」

「ぐっ、ちくしょう、動け……動け!」

 ナイフがまもる目掛けて落下。

「嫌あああああああ!」

 接触音が木霊する。私はその光景を一瞬理解出来ていなかった。

 ナイフが止まっていた。ひとりでに一止まった訳じゃない、そこにある物体に接触して止まっていた。

「……誰だい、あんた」

 カーラが言葉を放つ空間には誰かがいる。まもるとカーラの間に誰かが。

 その人物は、髪は少し短く白髪、右目だけ髪で見えなくなっている。褐色の肌が印象的だった、不思議な若い女性がそこに立つ。

 ナイフを止めているのは彼女の右腕に装着された大きな三本の爪。それは腕の鎧に生えているみたいだった。

 彼女が口を開く。

「俺様か? ただの戦士だ!」

 男みたいな口調の彼女はカーラを拒絶する様に睨んでいる。大きな爪をふり払い、ナイフを遠ざけた。

「なんだい、あんたも死にたいのかい?」

「貴様にはそう見えるのか? 年増女」

「誰が年増だ! あたいは二十五だよ!」

 カーラが高速で移動を開始。ジグザグに飛び交い、相手を混乱させる気みたいだ。

「死にな!」

 褐色の人の背後にカーラが現れ、ナイフをふり降ろす。だけどナイフが途中で止まった。

 カーラのナイフを持つ手を褐色の人が掴んでいた。す、凄いい、あんなスピードの攻撃を掴むなんて。

「な! 馬鹿な!」

「俺様には見えているぞ、貴様の動き」

 カーラは掴まれた手を振りほどき、また高速で移動する。

 今度は褐色の人の目の前に現れて胸を狙う。

「あまい」

 褐色の人は紙一重で攻撃を避け、それと同時にカーラのお腹に蹴りを入れた。

「ぐっ……」

「だから言ったろ、見えると」

 お腹を押さえながら後退る。

「くっ、あんた異常体質者かい?」

「違う。俺様のは修行の結果だ」

 一体誰なんだろうあの人は? そう思考を働かせている時、まもるが起き上がり刀を構える。

「テメェ、よくもやりやがったな! ぶっ倒す!」

 そして、お兄様も痛い足にむち打って立上がり、カーラ目掛けて踏み出す。

「僕はまだ戦える!」

 三人でカーラを睨んでいた。相手は今一人だから、三人なら負けないかもしれない。

「ちっ、分が悪いね」

 そう言うと、疾風の様にその場から離れて、退散した。

「テメェ! 逃げんなぁーー! ……って言うかテメェ誰だ?」

 まもるが褐色の人を睨みながら質問していた、それを見ていたお兄様が褐色の人の前に出てこう言い放つ。

「お久し振りです、先生」

「あ? 先生?」

 まもるは意味が分からなくて顔をしかめていた。

 先生? あ! もしかしてお兄様の戦い方を教えた先生って事かな?

「久し振りだなエレオス。前より強くなったな!」

「はい、これもフォルティス先生のおかげです」

「この女がシスコンの先生?」

「そうだ。僕に戦い方を教えてくれた偉大な戦士、フォルティス・ラート先生だ」

「なははは! 偉大か、そうだな、俺様にピッタリの言葉だ!」

 甲高く笑い声が辺りを振動させていた。でも、すごく若く見えるけど何歳なんだろう? 私が不思議に見ていたらフォルティスさんと目が合う。

「貴様が七の巫女だな? へぇ……可愛いじゃないか」

「あ、はじめまして、お兄様がお世話になってます!」

「なははは! 可愛いな! ま、ここで立ち話もあれだ、ついて来い」

 そう言いながらスタスタと歩き出す。

「シスコン、まさか知人ってあいつの事か?」

「ああ、先生の事だ。さぁ、エリス行こうか」

「は、はい!」

 これからどうなるんだろう? 私はそれで頭がいっぱいだった。

 

 

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