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Q32 モルモの秘密

A32

 早い話、モルモはガイストです。


 モルモそのものの話の前に、ガイストとは何なのか?の話から。

 ガイストとはギャニオン流体に極小のマイクロチップ=ナノマシーンを混ぜて人型に固めたもので、一般的にはオートマトンと呼ばれます。ギャニオン流体が中までみっちり詰まったギャノンスーツ、といったところでしょうか。

 デギールではかなり早い時期からオートマトンの研究が行われてきました。それは、デギールの構成員から死傷者を出さないようにという『人道的』意味から。同時に、タケシが言っていた「あちらさんも人手不足」というのは事実で、急速に拡大する支配領域に人員が対応しきれていないこともあり、最前線で戦闘となる場面はガイストに置き換えようと考えています。

 さてこのガイスト、中にナノマシーンのコントロールユニットとなる部品を入れると、ユニットに登録された制御を行えます。ただし現時点でのガイストはこの制御ユニットの研究中で、その動作・行動を学習させている段階。この学習に『がい⭐︎すと』というオンラインゲームを利用し、ユーザーに遠隔操作させてデータを溜め込んでいます。AIのイラストの学習みたいなものです。そして動かすのが上手いユーザーのデータを優先的に採用し、スタンドアロンで動かすことが最終目標です。

 制御ユニットは六角形のプレートで、『ヘキサ』と呼ばれます。ヘキサはこの図のように

挿絵(By みてみん)

(本体貼り付け側から見た図…左右間違えて作っちゃった!テヘペロ)

それぞれ角の頂点に接点を持ち、担当の部位への命令信号を送っています。一番下の角「フィードバック端子」は命令を無限に送ることで意図的に暴走させることができて、ガイスト本体のポテンシャルを限界まで引き出すことができる予定になっています。現在のところ使われていませんが、動作データが十分に蓄えられたら実験に入るでしょう。

 ヘキサについて語るとネタバレになるのでこの辺にしておきますが、ともかくガイストはヘキサが動作のキーになっているのでこれを破壊すれば動きを止めることができます。そんな弱点、見えないようにしておけば?と思うかもしれませんが、ヘキサの動作状況が分からないと利用者も危険になるのであえて見える状態にしてあります。逆にもしヘキサを破壊せず本体を破壊したら? それは通常のアンザグ(=ギャノンスーツ)と同様に中和爆発を起こします。ただスーツよりもギャニオン流体の量が多いだけに爆発の規模が大きくなるので厄介です。

 さてやっとモルモの話になりますが、モルモのボディは現行ガイストの研究が始まる前の段階のもの。プロトガイストとでもいうべきか。プロトガイストは練り込んだナノマシーンに基本動作の情報をインストールして動作させる計画でした。しかし当時の技術が未熟だったために上手くいかず、研究が中止されています。

 プロトガイストの製造工程は細胞の培養に近く、核となる物質から徐々に形を作っていきましたが全身綺麗に創り上げることができず、モルモの場合、両脚がきちんと形成される前に形状が固定されてしまいました。だから人にあらざる形なのですね。他の製造個体も形成が上手くいかなかったのでやれ手がない頭がないなどの不良品が発生しています。

 ただプロトガイストは動作の基礎データしか持っていないので、これにヘキサを組み合わせることで思考するなどの複雑な動作もできるようになりました。モルモの場合、ヘキサに人格もインストールされてるのでより「ヒトらしい」振る舞いができています。

 モルモは当然実戦に出ることは無理なので、裏方として機能しています。具体的にはネットワークの掌握。ネットワーク内に潜り込んで意図的にデータを消したり流したりしています。アンジェラスの住まうホテルオハナは完全にモルモの制御下にあるので防犯カメラなども思いの通り。だから家出してきた子供たちのプライバシーは消去され、「その場にいない者」扱いです。他にもエンプティヘブンの取引などでは取引場所周辺の防犯カメラにダミーデータを流して証拠を残さないようにしています。アンジェラス思い? いえいえ、デギールの目的のために技術を提供しているだけで、デギールからすればアンジェラスはただの道具に過ぎません。

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